第2節1日目
グループA:
- バイエルン・ミュンヘン 1−0 クラブ・ブルージュ
- ユべントス 3−0 ラピッド・ウィーン
2強が順当に勝利。注目はどちらが1位通過するのか。次節は直接対決。
グループB:
アヤックス:ローゼンベリ70
アーセナル:リュングベリ2、ピレス69=PK
- トゥーン 1−0 スパルタ・プラハ
アーセナルもアヤックスも怪我人が多く本調子ではない。そのため両クラブの実績からすると、期待外れの凡戦に終わった。
アーセナルは組み分けに恵まれたので1位通過できそうだけど、昨年のようにグループAの2位と当たったらヤバイんじゃないだろうか。ただし苦手としているCLアウェーで、後半リードした展開から突き放し、最後は一点差に詰め寄られるものの粘り強く守りきったことは歓迎材料だと思う。これ以上主力に怪我人を出さないことと、アンリ復帰でどこまで建て直せるかが鍵。
ホームで手痛い星を落としたアヤックス。アーセナルよりも層が薄い上に主力に怪我人が出てしまっては厳しい。まだまだ世代交代の過渡期の段階で、今後もかなり厳しい戦いが予想される。ユース出身者の救世主の存在が待たれるところ。
グループC:
ブレーメン負けたのか。やはりホームのパナシナイコスは強いな。01-02シーズンにはバルサも負けた。
バルセロナ
ビクトル・バルデス、ジオ、オレゲール、プジョル、ベレッチ、シャビ、ファン・ボメル(イニエスタ)、デコ、ロナウジーニョ(→ラーション)、メッシー(→エスケーロ)、エトー
バルサはいつもの4-3-3。中盤の底にマルケスやエジミウソン*1ではなくシャビを置き、前方にファン・ボメルとデコを並べた攻撃的システム。今シーズンはRSB起用が多いオレゲールは本来のCBに戻り、ベレッチがRSBに先発復帰*2。
試合はバルサがロナウジーニョの直接FKで先制。ウディネーゼはセットプレーからフェリペのゴールで一度追いつくも、エトーからロナウジーニョのゴールでバルサが勝ち越し、さらにデコの直接FKで突き放す。後半早々、ウディネーゼのビディガルが退場者してしまい勝負あり。最後はロナウジーニョがPKを決めてハットトリック達成。バルサが快勝。
大差はついたけれど、ウディネーゼはイアキンタ抜きでよく健闘した。序盤から組織的なプレッシングでバルサに華麗なパスワークを許さず*3、ポゼッションサッカーで攻める相手に素早いカウンターでよく対抗していた。
が、それを破壊してしまうバルサの個の強さ。一瞬で勝負をつけてしまうロナウジーニョとデコの恐ろしいまでのプレスキック。直接FKで2ゴールも奪われてしまってはどうしようもない。そして、ゴールに繋がるファウルを誘ったのはバルサの選手のドリブルによる個人突破。
いくらプレッシングやスペースを消して組織的に守っても、ドリブルをしてくる選手に一対一で負ければ劣勢は必然。一人交わされると他の選手がフォローに行かなくてはならないから、どうしてもフリーの選手ができて数的不利が生じてしまう。ドリブルによる個が組織を破壊してしまった。
目立ったのは若干18歳のリオネル・メッシ。先制FKに繋がるファウルを誘い、2点目も起点にもなるなどCL初スタメンにも物怖じせず活躍。ボールを引き出す動きも良いし、得意のドリブルで数々のチャンスを演出していた。このまま活躍すれば、本当にWCメンバーに選ばれるかもしれない。バルサという環境の良さにも恵まれている。オン・ザ・ボールはロナウジーニョ、オフ・ザ・ボールはジュリを見習えば、とんでもない選手になるのではないだろうか。
ウディネはやはり契約で揉めているイアキンタの欠場が痛かった。イアキンタの後方にディミケーレとディ・ナターレを並べた1トップ2シャドーはこのチームの生命線。イアキンタのが前線で起点になれれば、チーム全体でもっと押し上げてしぶとく戦えたはずだし、カウンターの切れ味もさらに増したはず。
このまま契約更新はしないとすると、今シーズンはセリエAでもCLでもかなり苦労しそう。冬にイアキンタの後釜を獲っても、CLではもう手遅れ。確かに契約問題を先延ばしにすればいずれ痛い目にあう可能性が高く、対策として干す事は仕方がないかもしれない。ウディネは2シーズン前にもピサロが契約更新を拒否して干されていた*4。その反省を活かして、もっとうまく立ち回るべきだったのでは。
グループD
- マンチェスター・ユナイテッド 2−1 ベンフィカ
マンU:ギグス39、ファン・ニステルローイ85
ベンフィカ:シモン59
- リール0−0ヴィジャレアル
マンUが苦しみながらも貴重な勝利。リールとビジャレアルは痛み分け。
ファン・デル・サール、バーズリー、オシェイ、ファーディナンド、リチャードソン、スミス、フレッチャー、ギグス、ロナウド、スコールズ、ファン・ニステルローイ
ルーニを出場停止で欠いたマンU。普段の中盤3センターの4-3-3ではなく、スコールズをトップ下に上げた4-2-3-1。
相変わらずC・ロナウドは持ちすぎで、マンUは攻撃構築にかなり苦労していた。本来攻撃的な選手であるフレッチャーとスミスのダブルボランチでは、相手の攻撃にフィルターをかけることが出来ず、展開力の面でも不満が残った。
セットプレーからニステルの決定力で何とか勝利をモノにしたが、やはりチームバランスはあまり良くない。早急に中盤の守備を整えないと、強豪クラブ相手には苦しい戦いを強いられるはず。両SBのレギュラーと精神的主柱のキーンを怪我で欠き、まだ暫くは我慢の展開が続きそう。
一方のベンフィカ。アウェーで敗れとはいえ、中盤で主導権を握って押し込んだ時間帯も多く、シモン、ミッコリ、ヌノ・ゴメスといった機動力に優れた前線による攻撃力はなかなかのもの。クーマン新監督はなかなか面白いチームを作り上げてきた印象。ビジャレアルとの直接対決2連戦がグループ突破の鍵を握っている。