監督人事

バレンシアラニエリ監督を解任
2005年2月25日(金)
UEFAカップからの敗退と国内リーグでの不振を受け、バレンシアCFが、イタリア人指揮官のクラウディオ・ラニエリ監督(53歳)を解任した。
http://jp.uefa.com/competitions/UEFACup/news/Kind=1/newsId=284017.html

UEFAカップまで敗退しては、ようやく高額な違約金を払う決心をしたのか。これでも遅すぎだと思うが。歓喜の某スレが物悲しい。
見事2冠を達成した昨シーズン、攻守の切り替えが非常に速く、高いラインを維持してのプレッシング、電光石火のショートカウンター、中盤で相手をいなすパスワークも見事だったチームが、たった半年でただのドン引き放り込みサッカーになってしまった。他のリーガのクラブが主力放出や資金不足による補強不足に苦しむ中、昨シーズンの戦力維持して大量補強までしたのに。
怪我人が続出した不運はあったけど、例えばアイマール抜きでも昨シーズンは変わらぬ強さだった。ラニエリ自身が希望した補強も的確とはいえず。鳴り物入りで加入したイタリア人、フィオーレ(使われたかが可哀想)やコラーディは持ち味を生かせぬままで、及第点のディバイオにしても大金に見合うような活躍はしていない。それなら有戦力のオリベイラ(レンタル放出)でも良かったわけだし。既存戦力も門外漢のポジションで使われて輝きを失う始末。カルボーニも右SB、アングロの左SH。数え上げればきりがない。出れば輝くはずのアイマールやミスタも重用されず。
相変わらず謎だった意味不明のターンオーバー。過密日程でもないのに選手をころころ代え、軸となるシステムまで定まらない。良いサッカーをやった時は僅かながらあったけど、次の週になったらそれは活かされぬまま。采配も駄目すぎ。選手交代によるパルプンテっぷりは今さら言及する事でもないでしょう。山彦がこだますどころか、よく流星が振ってきたな。魔人は来ないよ。
知将ベニテスの選手補強要請に全く耳を傾けずに愛想をつかされて、後釜に破格の待遇でラニエリを向かいれた途端に望み通りの大量補強。そしてあくまで辞任するつものないラニエリを解任して大量の違約金発生。欧州史上に残るフロントの失策ですな。他のクラブの良き反面教師になればこれ幸い。
けっこう人気のある監督なんだけど、今シーズンはどこが良いのか分からんかった。人柄は悪くないと思うんだけどね。少なくともリーガは水に合いませんでしたな。次はイタリア復帰かな。ヴィオラ復帰は勘弁。なんか一時代が終わってしまった印象を受けますな。そんな時代があったか知らんが。

アヤックスクーマン監督が辞任
UEFAカップから敗退した責任を取り、AFCアヤックスロナルド・クーマン監督(41歳)が辞任した。アヤックスは、24日夜の試合でAJオセールに1-3と敗れ、大会から姿を消している。
http://jp.uefa.com/competitions/UEFACup/news/Kind=1/newsId=283949.html

アヤックスのシステムで、最前線で攻撃の起点になるズラタンが、シーズン途中に移籍してしまったのはあまりに不幸だったと思う。ズラタンの代わりの役割を務められるFWはチームにいなかったわけだし、そんなの世界中を探しても数えるほどしか存在しない。代わりがアナスタシウでは荷が重すぎ。アヤックスにしても後釜を獲得してから、もしくはバベルに目処が立ってから放出したかった所だろうけど、ユーベの熱意と金に負けたんだろう。CLはズラタン不在の影響がもろに出てしまった格好。
ズラタン離脱以降のアヤックスをはあまり注視して見ていなかったので、正直クーマンの何が悪かったのかは分からない。素晴らしいチームを作ってきたとは思うが、毎年の主力放出と若手育成が義務付けられてきているチームでは、自らの理想実現はなかなか難しかったと思う。次はある程度の規模のクラブで勇姿を拝みたいですな。その時は素晴らしい才能を秘めた教え子も引き連れて。まだまだこれからの監督でしょう。