ゼロックススーパーカップ

ワシントンは前評判通りの凄さですな。ブラジル選手権得点王は伊達ではないってことか。ブラジルでのゴール集を見る限りではもっと凄かったけど。コンディションが万全になればさらに活躍してしまうんでしょうか。心臓病がなかったら欧州で活躍していたかもね。ただこのクラスの選手でもセレソンには定着できないんだろうな。敷居高すぎ。
とにかくフィジカル強すぎて並のDFが寄せてもびくともしない。そのうえ、足元もしっかりしていて懐も深いから、相手はなかなかボールを奪えない。スピードはそんなにないけど、切り返しが深いから一発でDFを振り切る事も出来る。タイミングの取り方がうまいのかな。DFが迂闊に飛び込めない、独自の間合いを持っている。
前半、寄せてきた中澤を押さえながら、細かいフェイントでタイミングを外した隙にシュートまで持ち込んだのは見事。惜しくもGKに弾かれたけど、その後のフォローも速くて、DFに囲まれてもキープからチャンスを作り出していた。
1点目も国内ではフィジカル上位の栗原をボックス内で完全に背で押さえ込んでフリーになったものだし、2点目にしても那須の寄せを全く寄せ付けず反転して抜け出し、遅れてきた中澤をも苦にせずシュートを決めてみせた。俊敏ではないけど、ボックス内の反応も早くて得点嗅覚もありそうだ。
けして一人で局面打開するだけが持ち味ではないから、周りとの連携もあってきて、Jリーグにも慣れたらさらに活躍しそう。ポストプレーの落しが周りと噛み合えば、チーム全体の攻撃力増加にも繋がる。マークが集中するだろから、相方の平本もフリーになるだろうし。ここにドリブラー桜井が残留していたらさらに怖いんだろうけど。相性は凄く良さそうだし。
ヴェルディポゼッションサッカーで相手を押し込んでも、スペースを消されたらスピードのあるアタッカーも活きずに手詰まりになるんだけど、ワシントンが前線で起点になれば容易に膠着状態を打破できる。ボールを奪われた後の課題を修正できれば、今シーズンのヴェルディは例年以上にやりそうですな。
負けたとはいえ、飛車角落ちでここまでやれるマリノスも手強い印象。後半にヴェルディの集中力が切れてからは、攻守の切り替え、ルーズボールへの反応で圧倒的に上回っていた。得点に繋がったフリーキックのこぼれ球への反応も、マリノスの選手の方が明らかに上。戸田のミスを突いた大橋のゴールも見事。怪我人続出で苦しんではいるけど、なんだかんだいって開幕には照準を合わせてきそう。
あと相馬崇人田中隼磨の次期日本代表候補のマッチアップも中々見応えありましたな。単純な一対一の勝負では相馬に軍配。あの前へ前へと行く姿勢は好感持てますな。コネて持ちたがるアレより良い。上下間の運動量ではハユマ。珍しくジーコも見にきていたし、今年はこの2人にもチャンスが回ってくるかもしれない。ジーコが覚えていたなら。