オマーン戦

GK:23 川口能活
DF:3 田中誠、5 宮本恒靖(Cap)、22 中澤佑二
MF:21 加地亮、4 遠藤保仁、15 福西崇史、14 三都主アレサンドロ、10 中村俊輔
FW:11 鈴木隆行→24 西紀寛(後半41分)、20 玉田圭司→19 本山雅志(後半25分)

バットコンディション、高温多湿の環境、劣悪なピッチ状態、国歌演奏からブーイングの鳴る様な実質アウェーの中、初戦で勝ち点3を獲得した選手達の頑張りは称えたい。
試合内容は観ての通り。ズルズル下がるDFライン、コンパクトを保てず間延びする中盤、プレスをかける位置の不明確さ、押し込まれて効果的に上がれないサイド、全体的なフリーランニングのなさ、攻守の切り替えの遅さ。悪い時の課題とされていたものは相変わらず(課題というかデフォルトの部分もありますが)。しかも今回はパスを繋ぐことさえままならず、セカンドボールは尽く相手に拾われ、頼みのポゼションまでオマーンに奪われてしまった。
ここまで選手が動けなかったのは暑さの影響が大きかったと思う。暑熱対策のミスではないでしょうか。重要なタイトルの懸かった大会を乗り切るために効果的な対策をしたんだろうか。オリンピック代表は猛暑の予選に備えて万全の対策をし、それが見事に結果に結びついた。山本監督のこういったマネージメント能力は立派だと思う。一方のジーコはどうなのか。選手はバットコンディションなのに、練習は相変わらずキツイ2部構成のものだったというコメントが出ている。ジーコシンガポール戦の過ちがあったにも拘らず、また同じ轍を踏んだんじゃないだろうか。対策については協会の問題でもありますが。
選手全員がバットコンディションで、まともに走ることさえも出来ないんだから、適切な選手交代で誤魔化すしかない。後半半ばまでに2〜3人の効果的な交代が欲しかったところ。なのに後半半ばまでの投入は玉田に代えて本山1人だけ。ようやく試合終了間際に鈴木に代えて西を投入。遅すぎる。FWとしてほとんど機能したことない西の起用法も疑問。しかもアレだけ選手が動けていないのに、交代枠を一人残してしまった。
そしてプレスも掛けられないほど疲弊していたMFが明らかに機能していなかったのに、変えたのはFW2人だけというのも疑問。ベンチのMFは何のために連れて来たのか。しかもFWとして投入した2人は共に本職ではない。FWの控えがいない。これは選手登録の関係上仕方がない面もあるけれど、それもチームマネジメントの甘さの範囲。怪我人の久保の辞退は予想できたんだから、予備登録でFWをもう1人登録しておけば良かったということ。
アジア予選ではアウェーでこれ以上の劣悪な環境も予想できるんだから、この結果は予選に向けて非常に不安。「環境・コンディションが悪いから仕方がない」という言い訳は本番では通用しない。悪くても勝ち抜かなければならないから。今回は相手の稚拙な決定力に助けられたけど、次もまた上手くいくとは限らない。アウェーのオマーン戦が怖いです。
この先のアジアカップも不安。まさかレギュラー固定で過密日程の大会を乗り切るつもりなんだろうか。交代も適切に使うことなく先発メンバーを酷使し続けるのか。それはないと信じたい。悪い所が改善されていく事を祈ります。