:レアル・マドリー

UEFAのシーズンが終わって移籍の話題が花盛り。そこで各クラブの選手補強方針を展望してみる。クラブ別にシーズン総括と来期の展望を書くための下地。今回は選手層の現状、選手補強方針について思いつくまま書いてみる。監督の采配や戦術面も含めた考察はとりあえず置いておく。随時加筆予定。下地のまま終わる可能性もアリ。つっこみ歓迎。まずはスペイン。


開幕前の目標は全てのタイトル獲得。結果、リーグ戦順位4位、CLベスト8敗退、無冠。色々と考えた結果やっぱペレスの方針は駄目だ。
ジダンのようなマーケティング効果が見込めるスーパースター達(ギャラクティコ)とパボンのような人件費がかからないカンテラ出身選手でチームを構成するという“ジダネス・パボネス政策”は見事な失敗に終わる。中間層を軒並み放出し、その部位の補強を怠ったツケがシーズン終盤の失速につながった。各ポジションの主力と控えに経験・実力差がありすぎるためターンオーバーが実質不可能。そのため酷使され続けた主力選手がシーズン終盤に疲労困憊になってしまう。怪我という不測の事態にも対応できない。
特に守備面の選手層の薄さは顕著。マケレレ放出により中盤の守備力は激減、これはマケレレ放出だけが間違いだったわけではなく(もちろん間違いだけど、彼の年俸増額要求から仕方がない面があった)、彼の放出により手に入った莫大な移籍金で代わりになる選手を獲得しなかった事と(半分でも使ってコスチーニャとか獲っておけばねえ)、中盤で守備が出来る貴重な選手であるフラビオ・コンセイソンのレンタル放出が間違いだったということ。批判の矢面に立たされている新戦力のベッカムだが、彼にピボーテとしての守備を期待するのは間違い。慣れないポジションを新天地一年目でよくこなしていたと思う。グティとのドブレピボーテは無謀だったということ。
イエロの去ったDFラインも壊滅。有望であっても経験の浅いカンテラ出身者では、リーガの海千山千の攻撃陣を抑えるには荷が重すぎた。センターをエルゲラ一人で支えられるはずもなく。今シーズン、サラゴサで大活躍してしまったCBのミリートの獲得取り消しが悔やまれる。
主力に固執したケイロスは解任(クラブ方針の犠牲者でもある)。新監督のカマーチョは既に守備面と控え選手の充実を要望している。クラブ首脳陣も、会長戦を睨んでなのか、己の過ちに少しは気づいたのか、金をかけないはずのDFで大物サムエル獲得(約30億)が内定、更なるCBや守備の出来るボランチの補強も進めようとしている。その一方で相変わらずのギャラクティコ獲得作戦も。

まずクラブの補強資金。所属選手の年俸が他のビッククラブと比べても桁外れに高く、負債も膨大でクラブの財政状態は非常に厳しい。練習場売却による借金返済も様々な問題で先行き不透明。ベッカム加入・アジアツアーにより期待されたユーニフォーム売上などの莫大な収入も、偽者が出回るアジア市場では思ったよりも成果が上げられず(特に一番効果が期待されていた中国市場)。将来的な財政基盤の一つにする予定であるマドリー市内に建設予定のテーマパークのための先行投資も必要。一見派手に見えるとはいえ、アブラモビッチ率いるチェルシーのように好き勝手補強できる状態ではない。
ただし経営基盤になっている選手のマーケティング効果や肖像権収入を軽視するわけにもいかず、莫大な収入を生み出す攻撃的スター選手を高額な移籍金目当てで安易に放出することも出来ない。とはいえ世界中に知名度の高い銀河系クラブ。収入も膨大で、補強が一つの経営戦略のため補強資金はビッグクラブの中でも多い方。多少の軌道修正があるとはいえマーケティング重視の補強策は継続されると見られる。しかし試合に勝てなければ本末転倒。ターンオーバーも必須。そういう方向から展望していく(何のこっちゃわからなくなった)。

  • FW

ラウールはシーズンフル稼働で疲労困憊、大活躍したロナウドもトレーニング不足による体重過多の影響か怪我と隣り合わせ。出来れば強力なバックアップが欲しいところ。
ラウールは絶対の存在で残留確定。後はモリエンテスを戻せばOK。という訳にはいかず、補強資金のための移籍要員でしょう。
後はロナウド次第。彼が大金で移籍するようならそれ相応のギャラクティコが補強されるはず。噂にあがっているのはマンUファン・ニステル・ローイアーセナルのアンリ、リバプールオーウェン。ただしロナウドに代わるレベルであるこれらの選手の獲得は困難で、恐らく残留するでしょう(何が起こるかは分からないけど)。
パスを半分保有しているカンテラ出身のエトー復帰が良策だと思うんだが、そうもいかないようで。ここはケイロス前監督が軽視したポルティージョの奮起に期待したい。素質は文句なしでしょう。

  • MF

ジダン以外の主力の残留は不透明。ベッカムは残留明言もチェルシー移籍の噂があるし、フィーゴも年齢的に売り時ではある。出番に恵まれないカンビアッソインテルへの移籍が濃厚か。貴重なバックアッパーであるソラーリグティは引き止めておきたい。そして何より中盤でフィルター役になれる守備的な能力を有するボランチの選手が必要。ここが絶対不可欠な補強ポジション。
獲得の噂の筆頭はトッティ。所属しているASローマが財政悪化、彼自身も弱体していくであろう自チームに失望してマドリー移籍を希望している。マーケティング重視というマドリーの方針に相応しい攻撃的スーパースター(実力も文句なし)であるが、彼が来ても今のマドリーにはポジションがない。最も得意としているセカンドトップは不可侵の存在であるラウールのポジション。ジダンの位置で彼以上に機能するとも思えない。ターンオーバー要員にするには余りに豪華な人材。現実的に考えれば、彼を獲得するための大金で他の実力者を複数獲得したほうが良策。もしこの補強を実行すれば今シーズンの二の舞でしょう。どうしても獲るならロナウドを放出。
他にはフィーゴの後継者としてベティスホアキンピボーテとしてレアル・ソシエダシャビ・アロンソが噂に上がっている。クラブを背負って立てる将来有望な選手が、高額な移籍金がかかってしまう。しかもホアキンは調子の波が激しすぎる。フィーゴの控えには、今シーズン、オスサナで大活躍したカンテラ出身のバルドのレンタル復帰が良策だと思われるが。そして守備の得意なボランチ補強が急務。ローマのエメルソンを狙っているとの噂も。CBを獲得して、エルゲラを本職の位置に戻すという策も考えられる。

  • DF

ロベカルチェルシー移籍の噂が根強い。本人は否定しているけど、そういう流れで決定することはよくあること。超攻撃的SBとして唯一無二の存在である彼を放出すれば戦力的にマイナスであることは間違いないけれど、契約期間の問題や年齢的な売り時でもあり、マドリーが莫大な移籍金に目を奪われて放出してしまうことも考えられる。そうなったらビルバオデル・オルノバーゼルカメルーン代表アトウバ、アヤックスのマクスウェル、両サイドできるボカのクレメンテ・ロドリゲスが候補か。
懸念のCBには、世界屈指のDFであるASローマのサムエルが加入内定。カマーチョエルゲラを本来の中盤の底の位置で使いたいため、更なるCBの補強を望んでいる。アジャラが第一候補らしいが、バレンシアが同じリーグのライバルに易々と手渡すだろうか。希望通りの大金をマドリーが出すとも思えない。

  • GK

カシージャスと両サンチェスで問題ないでしょう。


自分なら

放出

MF

ベッカム(45億)ピボーテは適任でない、右ならフィーゴの方が上(単に好みの問題)、高額で売れる、スキャンダル性がマイナス
カンビアッソ(15億)インテルへの移籍が内定?

FW

ロナウド(45億)常時出場が期待できない太ったフェノメよりモロとエトー、ラウルが生きない、高額で売れる、得点力は捨てがたいが

ベッカムを残留させる場合

フィーゴ(20億)年齢的に売り時』

獲得

DF

サムエル(30億・獲得内定)DFラインの中心
ヘイティンガ(15億)右SB(サルガドの控え)とCBをこなす多様性、将来性も十分

MF

バルド(レンタル復帰)フィーゴの控え、カンテラ出身
フラビオ・コンセイソン(レンタル復帰)ボランチ
コスチーニャ(15億)ボランチ
シャビ・アロンソ(25億)スター候補、難しかったら無理はしないで収入の見込めるべカッムを残す手もある
中村俊輔(7億)ジダンの控えとマーケティング対策 

FW

エトー(15億・保有権半分を買い戻し)最強の怪物控えFW、マドリーへの忠誠心も
モリエンテス(レンタル復帰)ラウールとの黄金コンビ、土下座で謝って戻ってきてもらう

                モリエンテスエトー、ポル)


                   ラウール(グティ)   
      ジダンソラーリ)                 フィーゴ(バルド)



            コスチーニャ(フラビオ) アロンソエルゲラグティ



ロベカル(ブラボ)  サムエル(メヒア、パボン) エルゲラ(ヘイティンガ)  サルガド(ヘイティンガ)


                      カシージャス

移籍金は適当。ダービッツを大金で釣ってフリー移籍で獲得するというバルサからしたら鬼の手段も。これでターンオーバーも可能、全ポジションに有能な控えがいて不測の事態にも対応できる。資金的にも無謀ではない。十分優勝できる戦力でしょう。あ、ジョークもありますから。

移籍の噂を書いていくつもりが何だか訳わかんないもんになった。長い。しかも1チームで力尽きたし。続きは随時。

バレンシア
バルセロナ
デポルティポ