WORLD MAX 2004 日本代表決定トーナメント

一回戦Aブロック第1試合
小比類巻貴之 vs HAYATO
 HAYATOは積極的に攻める。コヒは相変らず積極性がない。パンチの攻防ではHAYATO有利だったが、首相撲の攻防が明暗を分けた。コヒは首相撲に有利な長身に加え引き付けが強く、至近距離の攻防で有利に立つ。HAYATOはなかなか主導権を握れない。だんだんコヒの左パンチも当たりだす。判定で小比類。いまいち。
一回戦Aブロック第2試合
武田幸三 vs 緒形健一
 武田の気迫勝ち。あのアッパーは完全に決まっていた。あれをくらったら普通は立てないよ。そこを耐えてローの連打。その後も何回かいいパンチがはいってるのに倒れない。武田はパンチをガードして最後まで蹴り続ける。1R終了後に緒形陣営からタオル。武田の勝ち。気迫漲るいい試合だった。武田はボクシングテクがヘタすぎるけど、あれも味かな。細かく連打されると亀になるようじゃ苦しい。うまくクリンチしてほしいけど、それは武田の望むところではないのかも。
一回戦Bブロック第1試合
安廣一哉 vs セルカン・イルマッツ
 イルマッツは強い。やはりただの色物の回し蹴り男ではなかった。パンチの当て感が凄くいい。トリッキーな回し蹴りの後にも、すぐにフォローのパンチが出せる。普通は単発で終わるんだけどね。その上パンチ力もある。安廣もカウンターで何回かいいパンチを当ててるのに、イルマッツはまったく動じない。イルマッツがパンチで圧倒してダウンを奪いKO勝ち。
一回戦Bブロック第2試合
村浜武洋 vs 山本“KID”徳郁
 KIDがパンチの打ち合いでもまったく引かずに攻める。投げ、後ろからのパンチ、ノーガード戦法まで繰り出して村浜を挑発。てか反則も。見事なカウンターで1度目のダウンをとって、パンチの連打で2度めのダウン。KIDのKO勝ち。
 KIDは凄すぎる。村浜は経験豊富でパンチのうまさならK-1でトップクラス。その村浜相手にキックルール初挑戦で打ち勝つとは。村浜はKIDの殺気に完全にのまれていた。KIDの組みが強すぎて、村浜はクリンチしても簡単に払いのけられ休ませてもらえない。首相撲にも持ってけなかった。KIDを知ってる人でも予想外だっただけに、キックファンはさぞ驚いただろう。KIDは世間的にブレイクしたかも。
小比類巻貴之 vs 武田幸三
 序盤は武田がローで圧倒。積極性に差がありすぎるし、武田の弱点のパンチの攻防は、コヒもあまりうまくないのでこのままいくと思った。2R、まさかの飛び膝で小比類のKO勝ち。そういえば膝はうまいんだよな。武田はガードに穴があった。個人的には残念。
TOMO vs セルカン・イルマッツ
 KIDは骨折で危険。拳の怪我が多すぎる。これも強すぎるパンチのせいか。残念だけどイルマッツ相手では厳しかったのかも。次もK-1からオファーがありそうだ。
 代役のTOMOをあっけなくイルマッツがパンチでKO。パンチに伸びもあるし、威力が凄いな。相手の前蹴りのタイミングを外してのパンチが見事だった。積極的なのも好感が持てる。
小比類巻貴之 vs セルカン・イルマッツ
 コヒは完全にローキック狙い。イルマッツはパンチ中心にバランスよく攻める。ローのダメージがあるのかイルマッツは踏み込みが弱い。トリッキーな回し蹴りも陰を潜める。コヒがローで主導権を握って判定勝ち。コヒ復活の優勝。積極性がもっとほしかった。イルマッツの足にダメージの蓄積がなかったらもう少し違った試合展開になったでしょう。これでは世界のトップクラス相手には厳しい。

KIDが凄すぎた大会だった。イルマッツもめっけもの。次は佐藤を出せ。