決勝のリアルタイム雑感。適当。



試合開始早々にカンナバーロがアンリをノックアウト、そして直後に勢い余ったザンブロッタヴィエラの足を刈ってイエロー。こういうイタリアのラフプレーが審判を神経質にしたのか、マテラッツィのダーティーなイメージがそうさせたのか、エリア内でマルダが転んだ際に、判定はイタリアには不運なPK。

これをジダンがチップキックで決めて先制。決勝の大舞台でこのキックを選択し成功させたジダンのメンタルは凄い。このカードで前半早々いきなりスコアが動くとはね。


これでスコアがまた動くまでは、イタリアがボールを保持して攻めて、守備に比重を置いたフランスがカウンターを狙うといった展開になるでしょう。これはフランスペース。

PK献上したマテラッツィがヘッドでゴール。流石にネタ男だな。この2チームの決勝で、こんな早く2点も入るとはね。これで互角。この後は均衡した展開になりそうだけど、どうなるかなんて分からんね。

トッティガットゥーゾとのパス交換から抜け出したトーニのシュートは巧かったけど、それをブロックしたテュラムの守備も凄かった。その直後のCKからトーニのヘッドがポスト。その直後にアンリがエリア内に切れ込む。極端に慎重になりがちな決勝とは思えない試合になっている。


前半終了。1-1。中盤でのチェック、攻守の切り替えが速すぎ。両チームともかなりイペースで飛ばしているので、終盤はスタミナ切れを起こしそう。それまでにどちらかがリードできるのか、どう交代カードを切るのか。

後半開始早々にアンリがドリブルで抜け出してシュート。その後のエリア内で相手に身体をぶつけながら反転してのパスも惜しかったし、今日は体が切れてるなあ。速いよ。カンナ神はクラブレベルでアンリと相性悪いけど、今日はよく抑えている。

ヴィエラ負傷か。戦力的にも、交代枠的にも、フランスにとっては痛い。痛すぎる。

後半はフランスペース。ただ決めきれない。こうなるとイタリアのカウンターが怖い。

いつリッピがFWを投入して、2トップ+トッティにするかと思ってたら、試合から消えていたトッティを切ったか。ヴィエラが負傷退場してこれからと思ってたけど。これがどう出るか。ピッポ入れて欲しかったけどなあ。アレも入れてデルピッポ

直後にイタリア勝ち越しゴール。と思いきやオフサイド線審は良く見てましたね、

トーニが真ん中、イヤキンタとカモラネージがサイドの4-3-3気味。その後にカモに代えてデル・ピエロを投入。リッピはジラルディーノピッポといった点取り屋を入れず、共に長らく戦ってきたデル・ピエロに賭けましたな。アレはここでリベンジして男になれるか。ラストチャンス。

イタリアはこの段階で交代枠を使い切った。ドメネクはどうでる。ただイタリアに比べて、フランスの控えの駒は不足している。特に運動量激減中のジダンの代えは存在しない。

延長かあ。両チームともかなり消耗している。死闘ですな。

マルダのポストからリベリーのシュート惜しい。ここで入れれば新スター誕生だったのに。直後のトレゼゲと交代と。今大会の攻守における幅広い奮闘はかなり評価しているけれど、ラストプレーのみ全体的に雑だった。チャンスに絡んだ回数はトップクラスも、アシストとゴールが割に合っていない。それが改善されれば世界屈指のサイドアタッカーになれると思うけど。

ジダンのヘッド惜しいなあ。自分でキープして、サイドに散して、サニョルからのクロスにあわせた。止めたブッフォンも凄い。ここで決めてたら伝説だったけどなあ。

ジダン引退試合に頭突きで退場かよ。まあ昔からけっこう熱くなる選手だったけど。でもマテが挑発したっぽいな。これは残念。エリソンドは最後だからって空気読む主審じゃないからね。しかし、なぜあそこであえて頭突きなのかジダーン。せっかくペースを握っていたのに、これは勿体無い。

これはイタリア大チャンスだろう。数的有利なのでPKに持ち込むべきではない。でも攻めれない。

しかし、延長を戦っているとはいえ、なんで1日休養多くてイタリアはあんなにばててるんだ。一番フレッシュなはずのデルピエロは役立たずだし。前線でキープできるジラのが良かったね。まあPKキッカーとして入れたのかもしれんけど。


PKかあ。決勝でPKは残酷だよなあ。

トレゼゲが外したかあ。6年前にイタリアを沈めた殊勲者。最後はグロッソに命運を託すイタリア。決めた。イタリアがPK戦で5人とも決めるだなんて。

  • イタリア

おめでとうイタリア。主力の年齢的に今がイタリアのピークだし、若手に匹敵する選手は少ないからから、ここで勝たないと暫くは世界王者になるチャンスはなかったはず。ユース時代から史上最強といわれてきた96年U-21欧州選手権組の最後を飾りましたな。

これまでのようにバッジョヴィエリのような圧倒的な個に頼らず、今大会は全員で勝ち取った勝利。トッティデルピエロも大舞台でチームを救うファンタジスタにはなれなかったけど、そこに依存しなかったのは返って良かったかもね。あえて優勝の立役者を選ぶとしたら、やぱりリッピかなあ。過去WCを戦ったチェザーレ、トラップとは器が違った。違いすぎたよ。

  • フランス

予想以上に強かった。日程面や戦力的にイタリア有利と思ってたけど、内容ではフランスの方が上だった。黄金世代最後の煌きというか、一時代を築き上げた名選手たちの底力を感じたよ。大会前は舐めすぎて申し訳なかったです。これで98年WC制覇から始まった1つのサイクルがここで終わった。これから新時代突入ですな。暫くはジダンをはじめ黄金世代の幻影に苦労するだろうけどね。


今後のサッカーシーンを考える。フランスは主力数人が代表引退して、チームとしてここで一区切り。ここで優勝したら伝説のままで、他チームが倒すチャンスはもうない。対してイタリアは現チームが継続するはず。数人は一線を去るだろうけど、2年後はまだ主力の大半がそのままチームに残るはず。そういう意味で、今後はイタリアが王者として、他国が挑む形になるのは良かったかな。王者が強いまま存在しないと盛り上がらないからね。そういう意味でリッピには勇退して欲しくない。


今大会でまた様々な因縁が出来た。4年後のWCというか、まずは2年後のEURO、楽しみですな。そういえば予選でイタリアとフランスが同居してるんだっけ。これも因縁。


試合レビューと大会総括はまた後日。強豪国の2〜4年後展望もやるよ。まずはベストイレブンかな。オヤスミ。