イタリア代表
GK:
ブッフォン(ユヴェントス)、ペルッツィ(ラツィオ)、アメリア(リヴォルノ)
DF:
オッド(ラツィオ)、ザッカルド(パレルモ)、マテラッツィ(インテル)、バルザーリ(パレルモ)、ネスタ(ミラン)、カンナヴァーロ(ユヴェントス)、ザンブロッタ(ユヴェントス)、グロッソ(パレルモ)
MF:
カモラネージ(ユヴェントス)、ガットゥーゾ(ミラン)、ピルロ(ミラン)、ペロッタ(ローマ)、デ・ロッシ(ローマ)、バローネ(パレルモ)、トッティ(ローマ)
FW:
トニ(フィオレンティーナ)、ジラルディーノ(ミラン)、インザーギ(ミラン)、デル・ピエロ(ユヴェントス)、イヤクインタ(ウディネーゼ)
イタリアの選考も他国と比べて突っ込む隙が少ない。細かい所まで探せば、今の調子なら控えFWとしてはヤンクイタよりルカレッリだし、控え左SBは正確クロスでトーニ得点王をアシストしたパスクワルとか、控え右SBは好調パヌッチと仲直りして欲しかったなど、不満に思う点は幾つかある。
でも致命的と思われる人選ミスは見つからないし、基本システムと各ポジションの選手数とのバランスも良い。実績・貢献度と、現在の調子のバランスも良好。これで負けたらある程度は納得できるという人選。
最激戦区FW争いで焦点となっていた絶好調ピッポの取捨選択。現政権下の実戦では試されていないけど、流石にリッピは入れてきたね。一緒にプレーしたことのあるメンバーは多いし、連係面での障害は少ないと踏んだんでしょう。何より勢いがある。かつてWC直前の滑り込み選出で救世主となったロッシ、スキラッチのようになれるか。
有名選手ではカッサーノが落選。EURO2004での鮮烈な活躍で、2年後には間違いなく中心になると思われていたけど、ローマで問題児振りを発揮し干されて、移籍したレアル・マドリーでも真価を発揮していない。そしてポジションや役割の被るデル・ピエロが好調を維持している。ポテンシャルに賭ける手もあるけど、現在の調子を考慮すると落選は極めて妥当でしょう。
4-3-1-2
ジラルディーノ トーニ
トッティの怪我が完治しなければ、トーニの後方にジラルディーノとデルピエロを並べた3トップ気味の4-3-3にが濃厚。トッティが万全の時のみトップ下を置くと思う。
近年のイタリアは守備編重で期待を裏切り続けてきたけど、攻撃サッカーを標榜するリッピ就任で攻撃的に生まれ変わりつつある*1。世界最高のレジスタであるピルロを軸とした組み立ては、カテナチオからファンタジスタへのカウンターアタックに賭けていたこれまでとは一味違う。ジラルディーノやトーニの急成長・ピッポの復活で、ストライカーの手駒も豊富。ネスタ、カンナバーロ、ブッフォンを擁す守備陣も堅固*2。
そしてファンタジスタ。結局アズーリの躍進は、トッティとデル・ピエロという今のイタリアを代表するファンタジスタが、国際舞台での勝負弱さを克服出来るに懸かっていると思う。2人の内どちらかが、94WCのバッジョのように輝かないと優勝には近付けないでしょう。2人ともWCやEUROのような大舞台で、国民の期待に沿う活躍を見せてきたとは言い難い。トッティは精神面が安定せず、デル・ピエロは決定機での勝負弱さが目立つ。特にデル・ピエロは年齢的に大舞台ラストチャンス。このまま国際舞台に弱いというレッテルを張られたまま終われないはず。
グループリーグはチェコ、アメリカ、ガーナと同居する隠れた激戦区。ここで2位突破してしまうと、トーナメント初戦でいきなりF組1位濃厚のブラジルと当たってしまう。まあ個人的にはそれが見たいんだけど(笑) 両国ともまだ消耗度の少ない時期だから、かなーり熱い試合になるでしょ。
主力の平均年齢から考えて、今回が最後のWCになる選手が多い。イタリアは若手も他国ほど育っていないから、これを逃すと優勝は当分無理でしょう。96年U-21ヨーロッパ選手権を史上最強との評価で制覇してから早10年、当時の黄金世代が迎える最後の大会。意地を見せられるか。