エクアドル戦

GK:23 川口能活
DF:20 坪井慶介、 5 宮本恒靖(Cap)、22 中澤佑二
MF:21 加地亮、15 福西崇史、18 小野伸二、14 三都主アレサンドロ、 8 小笠原満男
FW: 9 久保竜彦→37 佐藤寿人(後半32分)、28 玉田圭司→36 巻誠一郎(後半32分)
サブ: 1 楢崎正剛、12 土肥洋一、 2 田中誠、24 茂庭照幸、25 村井慎二、31 駒野友一、30 阿部勇樹、35 長谷部誠


欧州CLの後の代表マッチというのは、いつもその差に愕然とするものだけど、直前にナビスコの録画放映で人間力クオリティー*1を見てしまったのでそんなにイライラしなかった。

この試合ではあまり前線からプレスを余りかけず、リトリートしてから陣形を整えスペースを消し、敵が攻撃に手詰まりになった所でプレスをかける守備。現状では高い位置からのプレッシング戦術が確立されていないので、リトリート主体の守り方の方が無難でしょうね。高い位置でボールを奪っての速攻が出来ないネックはあるけど、ボスニア戦のようにチームとして共通理解なしで戦うよりかはマシ。まあ個人的好みとしては高い位置からボール奪取して欲しいけど。

でもこれに中田が入ってどうなるか。彼1人が理想を求めて積極的に前線でプレスをかけに行って、それに前線が呼応した場合、DFが今日のようなリトリートを意識したライン設定では、中盤に広大なスペースが空いてしまって、前からプレスにいった事が逆に仇となってしまう。本大会に向けてチームとしてどう共通理解を作るのか。ここがジーコジャパン永遠の課題。

相手の力関係に助けられたとはいえ、サントスは久しぶりに良かった。Jリーグでの好調を維持しているのか、いつものDFと対面してのコネコネドリブルが少なく、クロスボールも正確だった。やはり3バックのWBとして使えばそれなりに計算できる。それなのに4バックのSBとしてDFラインに組み込むから守備が崩壊してしまう。でも今回は遠藤が外れたから3バックにしたらしいので、中田と俊輔が入ったら4バックに戻すでしょうね。左サイドが穴という事に変わりはない。

持ち前のニアへの鋭い飛び込みでワンタッチゴールを決めた佐藤も見事。背は低いけどクロスに点で合わせるプレーは本当に巧い*2。でもジーコの序列は変わらないでしょう。長谷部や阿部が試されなかったのも残念だけど、たとえ出場して活躍しても本大会メンバーに選出される可能性はほぼ絶望的。ジーコの序列は絶対的ですからね。所属クラブにとっては疲労度が少なくて助かったのでは。ならナビスコ出場させろよっていう話かもしれないけど。

まあ、選手が変われば戦い方がまるっきり変わる可能性の高いジーコジャパンなので、この試合で本大会を論じる事に意味はないでしょうね。3バックである程度守備が安定したといっても、相手の力関係は全く違うし、そもそも中田と俊輔が入る本大会では4バックに戻す事が濃厚。

それは2軍メンバーで長時間移動をしてきたエクアドルも同じ。アウェーの平地ではこれくらいかとか言われてるけど、ベストならこんな弱くない。フランクリン・サラスとか見ていておもしろいテクニシャンもいるし。それでもグループリーグ突破は難しいと思うけど。とりあえず、今日のチームでは仮想ブラジルにはなりえない。

  • 参考

――坪井が入って3バックになるようだが、最初から考えていたことなのか、それとも遠藤がけがでリタイアしたからなのか
プランとしてはいろいろなバリエーションが考えられる。昨日は遠藤と話して、ももの裏(の筋肉に)張りがあるということで、無理をしないようにという判断をした。彼が入ったら4−4−2になることを考えていたが、今回は外れてしまったので坪井を入れての3バックにした。ただし選手たちに動揺はないと思う。突然の変更だったが、いくつかあるバリエーションの中から(3バックを)チョイスしたと考えてほしい。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/kaiken/200603/at00008540.html

*1:何でまとまった練習期間の取れるクラブチームなのに、いつまでたっても寄せ集めの代表チーム以下の組織力なのか。まあ昨シーズンや開幕前のキャンプで培った事を開幕戦一試合で全てリセットして、適材適所を無視したぶっつけ4-2-3-1のテスト中だから当然か。

*2:Jリーグでは一番。カレンは見習うように。