磐田vs川崎

ジュビロ磐田 1 - 2 川崎フロンターレ
[得点]41分:ファブリシオ(磐)、69分:黒津勝、74分:谷口博之

得点の気配なきパス回しと終盤の失速。相変わらずの展開ですね。「カレンの1トップ下・名波」と心中するつもりかしら。この並びでどうやって点を獲るんだ。まあ、それ以前の問題だが。

試合中の采配で監督の力量差がはっきり出てしまった。関塚監督は前半の反省を踏まえてシステム変更などの対策練ってきたのに、こちらはフリーズして後手後手の対応、推されっ放しなのにまるで効果的な対応策を打てない。そして逆転されてゴールが欲しい場面で3バックですか。西と太田の共存という考えは頭にないんだろうか。ビハインド時にDF3人も後ろに残してもしょうがないでしょ。
相手の守備陣は空中戦に強い強靭な長身選手揃い、さらにリードして中央を固めているのに、背丈の割に空中戦に弱い一年以上無得点の西野を投入して単純な放り込み。通用するはずがない。そもそもこちらの前線にヘッドに強い選手は一人もいないのに、空中戦に強い相手にサイドからのハイクロス主体の組み立てを志向すること自体謎だ。2トップの豊富な動き出しで翻弄して快勝した昨シーズンの川崎戦の事が何も生かされていない。

ジュビロ磐田 山本昌邦 監督
川崎のタフさというか、高さも含めて、やられたが、全体的にはそんなに悲観するような内容ではない。
http://www.jubilo-iwata.co.jp/live/2006/J060325_722.php

少しは悲観というか反省しなさい。楽観的というより現実を見据えていない。

Q.相手の選手交代への対応に時間がかかったのでは?
A.それは想定の範囲内。そこに大きな問題はない。サイドをやられたので、ゴール前の高さの問題もあるし、人数をかけてゴール前に入ってくるというのは理解はしていたし、枚数もいることはいたが、、。それは相手の高さがボランチまで高さのある選手が上がってくるので、そこは彼らのストロングポイントで、そこをしっかり対応しきれなかったということ。これは致し方ない。

あれが「想定の範囲内」だとしたら、監督は初めから勝つ気なんてなかったことになるが。何のために監督はベンチで采配を揮える立場にあるのか。それは勝つためでしょう。「これは致し方ない」って。致し方なかった事が想定の範囲内という事なのか。なら監督なんていらない事になる。

Q.後半20分過ぎから足が止まった。がんばっているせいもあるが、フィジカルの問題では?
A.それはその通り。いいサッカーして、ボールも人もよく動いて、見てる方には楽しいサッカー、それがフィニッシュまでいけばいいが、いかなかった時に、疲労がどうしてもその時間帯から出てくる。

全部フィジカルのせいですか。それ以前にプレスの掛け方とかラインの上げ下げが統制されていないと思うんだが。人が変わると守備の仕方がいきなり変わってしまう。名波のいるときといない時では守備のやり方が全然違う。チームに確固たる約束事が何もない。寄せ集めの代表チームじゃないんだから。
そして今日のサッカーのどこに「見てる方には楽しいサッカー」があったのか。前半の決定機に繋がらないパス回しが山本監督の理想とする良いサッカーだとしたら、この先何も期待出来ない。相手からしたら、ゴール前だけ固めてボールを回させて、攻め疲れた終盤に勝負をかければいいだけ。何の怖さもない。
アテネ五輪での「4バックへのシステム変更は間違えではない。敗因は選手の緊張過多」というコメントに代表されるように、この人のコメントは、「自分は悪くない、選手たちに責任があった」という意味合いの責任転嫁に終始している。絶対に自分の失敗は絶対認めないし、直接的に言う勇気はないから間接的に選手たちを責める。そんな監督に選手は付いて行くのかしら。人間力が一番足りていないのは誰なんだろう。


課題は克服されず、収穫は毟り取られていく。テストとリセットの繰り返し。何の進歩もなく今後の希望も持てない山本体制。昨年あった数少ないストロングポイントが全部消えている。目先の成績なんかよりも、継続性や積み重ねがない所に絶望を感じる。とりあえず中断前までの我慢だと思いたい。フロントは危機感もってリストアップしてるよね。