浦和vs磐田プレビュー

     ワシントン

    小野  ポンテ

三都主          山田

    長谷部  鈴木

  坪井 闘莉王 堀之内

       都築

優勝候補筆頭視されるレッズは、まだ新加入選手と代表組みがチームに噛み合っておらず、この時期に当たれたのはラッキーとも言える。こちらはそれ以上にグダグダですが。

開幕戦と同じ3-4-2-1が濃厚だが、黒部がワシントンと2トップを組む3-5-2の可能性もある。その場合はポンテ単独トップ下で、ボランチに小野が下がり、外れるのは長谷部か。

       カレン

 村井    名波    西

    福西*1 ファブリ

  服部 金珍圭 田中 鈴木

        川口

開幕戦のあまりの惨状にテンパってしまったのか、山本監督はシステムを急遽4-2-3-1に変更する模様。これまで実戦でのオプションどころか、親善試合や練習でさえ1度も試した事がないため、アテネ五輪で無残に散ったぶっつけ本番4バックが再現する不安大。

まず、4バックを導入するのは悪くないと思う。ジュビロは3バックでないと駄目なんて拘りは意味ないし、4-2-3-1というシステムにも拒否反応はない。今のチームの守備組織力で、3バックのサイド裏のスペースを埋められないのははっきりしていたし、フルタイム計算できるFWがカレン1人の状況では1トップも妥当。
問題は導入するタイミング。あらかじめキャンプから練習に取り入れているならともかく、ぶっつけ本番で導入しようとする姿勢が気に食わない。まあ本番テストはデフォだから仕方ない。

4-2-3-1といえば一般的にサイドを重視したシステムなんだけど、山本監督はSBに守備的なストッパータイプを配置するようなので、サイドからの分厚い攻めは期待出来そうにない*2。どちらか一方に村井か太田を置いた方がバランスが良いと思うんだけど。特に村井はSB適正のある選手*3だと思うので、我慢して使えばモノになる可能性はある。

4-2-3-1のSHはただサイドに張ってプレーするだけでなく、ゴール前の1トップをフォローする動きが必要とされる。逆サイドからのクロスにはペナ内まで飛び込んでくる積極性が欲しい。西はある程度できるだろうけど、典型的なサイドプレーヤーである村井にはこれまでより幅の広いプレーが必要とされる。

トップ下がゴール前への飛び出しに欠ける典型的パサータイプの名波のため、1トップが孤立する恐れが大きい。カレンも下がってボールを受けにくる傾向が強いので、サイドからクロスを上げても中に誰もいないという絵が思い浮かぶ。走力に欠ける名波を高い位置でプレーさせるためにも、全体が押し上げてコンパクトで戦う事が重要。カレンを前線で孤立させてはダメ。

4-2-3-1では何より1トップの出来が悪いと機能しない。単にゴールを狙うだけでなく、楔からのポストプレー、前線への飛び出しとスペースメイクなど、カレンには幅広いプレーが求められる。1トップにボールが納まらないと厳しいので、前線で我慢強くボールキープして欲しい。最近の欧州の1トップ事情は、ボックスの幅でプレーする典型的な長身ポストプレーヤーより、全体の流動性を促せるムービング・タイプを据えるのが傾向なので、カレンにかかる期待は大きい。


山本監督得意の「代表組みが多くてチームが未完成」という言い訳は、相手のレッズも同様だから通用しない。この試合で負けた時の「新システムだから仕方ない」という言い訳が容易に想像できるけど、それはもう許されない。もはや監督には何も期待していないので、ろくな戦術・組織力なしという過酷な状況下での選手個々のポテンシャルに期待したい。

*1:スタメンは怪我の福西に代わって菊地が入る可能性もある。

*2:右の秀人は対応可能だと思うけど、ぶっつけ本番では限界があるでしょう。

*3:ずっとWBをやってきたのでいきなりは無理だと思うけど、一対一の守備や運動量などからしてSBをやれる能力は十分ある。サイドライン際のプレーが得意で、中に入った時の選択肢の数や、ペナ内へ進入して得点に絡むプレーはイマイチなので、ウインガーというよりはSBに適正がありそう。逆に西はSBは無理でより高い位置で活きるアタッカータイプ。走力と得点力のある太田はどちらもできるポテンシャルがあるけど、もっと中に入った時のプレーの選択肢を増やしたい。