怪我人
左ひざの重傷で今季絶望となっているRCデポルティボ・ラ・コルーニャのMFファン・カルロス・バレロン(30)が、今週手術を受けることになった。
ゲームメーカーのバレロンは22日、2-2と引き分けたRCDマジョルカとのリーグ戦で左ひざの十字靭帯を断裂。27日にマドリードで手術を受ける。今季はリーグ戦20試合出場、5得点と好調だった。今夏のFIFAワールドカップ本大会に向けて、スペイン代表復帰の可能性も高まっていたが、全治6カ月から8カ月の重傷とあって出場は困難になった。「サッカーではこういうこともある」と、バレロン。「手術の成功を願っている。できるだけ早く復帰できるよう、リハビリを始めたいから」
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最悪だ。ショックすぎる。開幕当初はカパロスに干され気味だったけど、少ないチャンスで実力を証明してレギュラーを奪い返していたのに。らしくない強引なミドルとかも決めてたのに。バレロンは海外で一番好きな現役選手ですよ。サッカー界一の良い人ですよ(キーワード参照)。これで今シーズン絶望、WC出場も絶望。早期復帰を願います。
スペイン代表にとっても痛手だろう。2トップのアラゴネス構想では当落線上だったけど、純粋なトップ下ならバレロンより上の選手はスペインにはいない。これで貴重なオプションも消滅。
デポルはバレロンの代わりを獲らないとまずいんだけど、そんな選手はマーケットに出ていない。いても金がない。手ごろな所ではアトレチコでベンチのないイバガサとかか。CL出場権争いに向けて暗雲。
シャビ、ラウールに続き重症選手が出てしまったスペインは呪われてますな。傑出した選手がいない分、層は厚いので何とかなるだろうけど。イニエスタやセスクが化ければおもしろそう。
マンチェスター・ユナイテッドFCのMFポール・スコールズ(31)が、昨年末から悩まされている視力障害のため、今季の残り全試合を欠場することになった。
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マンUも苦しいねえ。キーンが去ったCH陣で、一番頼りになるスコールズも離脱。
マンUは中盤の劣化が激しい。今節のリバプール戦でも、中盤センターはオシェイとギグスというありえない組み合わせ。サイドアタッカーのギグスが持ち前のサッカーセンスとテクニックで何とか頑張っていたけど、リバプールのシャビ・アロンソ、ジェラードと比べると数段見劣ってしまう。とても優勝を義務つけられたビッグクラブの陣容とは思えない。オシェイに至っては先発で起用すること自体疑問だ。オシェイよりはスミスやフレッチャーの方を買う。
サイドにしても往年の面影すらない。全盛期はベッカムとギグスという*1、能力的にもバランス的にもチーム戦術への適応でもトップクラスの両サイドを有していたのに、ベッカムは去り、ギグスは加齢によりキレを失ってしまった*2。今はこの2人に匹敵しそうな若手選手もいない。期待のロナウドは持ちすぎでチームとしては機能していないし、特異のドリブルでも全盛期のギグスの足下にも及ばない。
リバプール戦では中盤を支配できず、FWが孤立してしまい攻撃が機能しなかった。良かったのはルーニーとリオくらい。リオはハイラインを維持して積極的な前へのつぶしで、ルーニーは幅広い動きで攻守に貢献して中盤をフォローしていた。終盤に弱気になったリバプールの隙を突いて、ファギーが往年の攻撃的な采配を見せ*3、終了間際のリオのゴールで何とか気合勝ち。この陣容でよく勝てたよ。しかしチェルシーの背は遠い。
左からギグス、キーン、スコールズ、ベッカム*4という全盛期の中盤の並びは、攻守のバランスが取れた最適な組み合わせだった。コンビネーションも抜群で、DFとFWとの連係や、戦術への適応も文句なしだった。
いまの若手選手でこの4人に匹敵する選手は見当たらない。アタッカーとしてのスケールが凄いロナウドに可能性があるくらい。でもSHというよりウインガーだ。フレッチャーは好選手だけど、前任者達と比べるのは可哀想。キーンの後継者候補にしても、スミスは本来FWだし、オシェイは荷が重過ぎる。若手FWにはルーニーがいて凄いんだけど*5
マンU完全復活への道はまだ見えない。とりあえずCHは即刻補強しないとまずい。