磐田vs新潟

ジュビロ磐田 2−3 アルビレックス新潟
[得点]68,70,83分:エジミウソン、84分:カレン・ロバート(磐)、86分:福西崇史(磐)

弱い。敗因はそれだけ。後半は失点場面以外もカウンターから決定的ピンチの連続だった。試合レビューはスルーで。
チーム戦術とか組織力が、新監督就任以降からほとんど向上していない。攻撃はFWの動き出しと、WBのサイドでの独力での局面打開頼り。これらを押さえられると得点の気配なし。守備組織も一向向上せず。いつまでたってもカウンターの餌食に。
よく言われるスロースターターとも違う。ただ単にゴールを決める力がチームになく、下位の新潟が後半にばてて引き篭もったから、圧倒的に押し込んで2点を返せただけに過ぎない。これをスロースターターとは呼ばない。上位陣相手なら3-0で負けていた。
だいたい対戦するクラブに菊地がいること自体おかしい。レンタル移籍の概念がワールドスタンダートとはかけ離れている。藤田、グラウ、菊地と即戦力を次々と放出し、それらの人材は他クラブで活躍、監督の要望で鳴り物入りで加入したチェ・ヨンスはいまだ活躍なし。

こういう敗戦、ホームで勝てなかったので、近日中に社長とも話さなければならない。6戦勝ちなしというのはチームのワースト記録だし、今後のチームのことを踏まえて、しっかり話はしたい。
http://www.jubilo-iwata.co.jp/live/2005/J051120_662.html

何を話し合うというのか。こんな事のたまっている監督なら必要なし。「逃げる気か?」とか非難されてるけど、逃げてくれた方が将来的にチームのためでしょう。

現実問題として、何かを変えるためには痛みを伴なう事になる。選手を一部入れ替えるのも一つの手ではあるけど、そんな資金的余裕はないし、既存戦力を育てられないクラブに未来はない。強力な外人助っ人の補強は、即効性のある反面、それにより出番が疎外される若手が出てくるし、その外国人が移籍などでいなくなった後に更なる苦難が待ち構えている。そもそも今シーズンは他クラブも羨む監督の望み通りの大補強をしたわけだ。

さらなる選手補強が現実的でないとすると、補強ポジションは現場の最高責任者である監督しかないでしょう。3年契約にこだわる必要は何もない。昨シーズン途中から就任しているのに、いまだ寄せ集めの代表チームのような完成度*1。この力で何とか注意に踏みとどまっているだけ。仮にリーグ残り3戦で1勝も出来なかったり、天皇杯で新潟との再戦に負けるようなことがあれば、解任も仕方ないでしょう。フロントは早めにリストアップを始めてください。

Q. 残り3試合の目標は?相手を圧倒するサッカーを引き続き目標にするのか?
A. その通り。目指している方向は間違っていない。(中略)残りの3試合は、我々のやっていることをさらに徹底してやっていくということが大事。(中略)いずれにしても、残りは、いままで積み上げたものをベースに勝ち点3を目指すということ。

相手に勝ててもいないのに、相手を圧倒するサッカーなど百年早い。「目指している方向性」、「徹底してやっている事」、「今まで積み上げたベース」に自信があるようだが、J屈指の充実した戦力をもってしても勝利を拾えないのが現実。6戦勝ち星なしのワースト記録。
積み上げてきたベースとは、山本監督が全て築いたものでなく、ジュビロ黄金時代の遺産でしょう。反町監督はチームの戦力を見て、現実的な策でジュビロを上回ったのに対して、この監督は未来の理想ばかりで現実など見えていない。
ヴェルディ、清水、新潟と、降格争い中のクラブに勝てない現実。このまま来シーズンを迎えたら降格争いは必至。
 

緻密な戦略と、徹底した現実的な戦い、そして90分間の全員の頑張りと、3拍子揃った新潟が磐田に初勝利を果たし、大きな自信をつかんだゲーム。「前の選手が頑張ってくれたので、後ろももっと頑張ろうという気持ちになれた」という海本の言葉が、チームの雰囲気の良さを象徴していた。
一方の磐田は、新潟のような現実に徹した雰囲気があまり感じられず、守備でも最後の粘りが不足。残り3戦に向けて不安を残す一戦となってしまった。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-11/00026394.html

昨シーズンは「来シーズンに向けて」、今シーズン序盤は「後半戦に向けて」、そしてリーグ終盤になってまた「来シーズンに向けて」とかそればっかり。五輪監督時代もそうだった。見果てぬ理想論より、良い内容で結果を残す事こそが先に期待を持たせるはず。まずは勝利を。

*1:就任してすぐさま大分を再生させたシャムスカとは雲泥の差。