大陸間プレーオフ

2戦トータル1-1。延長でも決着がつかず、PK戦の末オーストラリアが32年ぶりの本大会出場。4年前のプレーオフ・同一カードのリベンジ完了。

オーストラリア:
シュウォーツァー;ニール、T・ヴィドマー、ポポヴィッチ(32分キューウェル)、エマートン(111分スココ)、グレッラ、カーヒル、クリーナ、ブレッシャーノ(95分アロイージ)、チッパーフィールド、ヴィドゥカ

ウルグアイ
カリーニ;ルガノ、モンテーロ(80分M・ソサ)、ダリオ・ロドリゲス、ディオゴ、ロドリゲス、パブロ・ガルシア、バレラ、レゲイロ(97分エストヤノフ)、リカルド・モラレス、レコバ(73分サラジェタ

オーストラリアの出場権獲得に関してはヒディング・マジックとかで1括りに報道されるんだろうけど、古豪ウルグアイを退けた要因はそんな一元的なものではない。4年前にウルグアイという国の総合力に負けたオーストラリア*1が、今回はその総合力で見事に上回ったということでしょう。

例えば1万2000キロ近い移動の問題。オーストラリアは代表メインスポンサーのカンタス航空の助力で高額な専用チャーター機を借り、万全の体制で帰国したのに対し、ウルグアイは協会の資金不足で専用チャーター機を配置できず、チリを経由した2度の乗り継ぎ、しかも全選手がエコノミー席でオーストラリア入りする始末。この試合はウルグアイのほとんどの選手が体調不良だったはず。そういう部分もワールドカップにいくためには必要になってくる。

勿論、ヒディングという世界的な名将を招聘した協会の力、そしてヒディング自身の采配も出場権獲得の大きな要因に間違いない。そして選手やサポーターの頑張りも。

個人的にはウルグアイが本大会で見れないのは残念。特にレコバフォルランが大舞台で見れないのは残念すぎる。エースFWのフォルランが怪我しているのに、代わりのFWにチェバントンパンディアーニ*2を召集しなかった監督の決断が悔やまれる。相手に最も脅威を与えるレコバを途中で下げたのもどうなんだろう。

とはいえ南米とのプレーオフという過酷な条件を勝ち取ったオーストラリアが出場する事にも勿論文句はない。ヴィドゥカ、カーヒルエマートンシュワルツァーといったプレミアで揉まれた選手たちの成長が大きかった。全盛期に比べるとかなり衰えたキューウェルも久々に頑張っていた。おめでとうございます。

オーストラリアが次の予選でアジア予選に参入してくればかなり手強い相手になりそう。ヒディングを招聘した事から鑑みても、日本の協会とはサッカーに取り組む姿勢のレベルが違うと感じる。

*1:あの2戦目のピッチ外での圧力は凄まじかった

*2:FWに関しては他国が羨む陣容だよ