藤田の移籍問題

浦和が、日本代表MF藤田俊哉(33=磐田)を獲得することが20日、濃厚となった。シーズン前にオファーを出して磐田サイドに断られたが、藤田が山本昌邦監督の先発構想から外れたことで、磐田との直接対決(28日)後に正式交渉に入る。ほかにも名古屋、神戸など複数のクラブが獲得を目指しているが、藤田の家庭事情などもあり、5月初旬までには浦和と完全移籍の複数年契約で合意する見通しだ。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-050421-0012.html

ACLJリーグを両立する過密日程を念頭に置いて選手層を厚くしたわけだから、ACL敗退で余剰戦力を削減しなくてはならないことは必然的。積極的にレンタル放出するなどの施策を進めるべき。ただそれに該当する選手が藤田というのは疑問。人員整理も必要になってくるとは思うけど、人選が間違っている。

藤田は思い入れのある選手だしジュビロ以外の国内クラブでは見たくない。思い入れとかは抜きにしても、単純に戦力として必要。ACL敗退で無駄に層は厚いといっても、トップ下のポジションは薄い。FWは無駄に厚いけどね。
以前書いたように、名波と前田は今のシステムのトップ下には不適格。名波は中盤の底で起用した方が展開力が活きるし、FWを追い越して前線に走りこむようなタイプではないから、トップ下で起用するとゴール前に人数が足りなくなる。前田は中盤で起用すると、選択肢の多さから変に考えすぎてシンプルにプレーできなくなる。数少ない動けるFWとしての起用が妥当。となる残りのとトップ下は成岡だけ。
成岡は確実に成長している。とはいえレギュラー確約は時期尚早。シーズンフルに活躍する力はまだない。今シーズはまだ上がったり下がったりを繰り返すと思う。いくら若手を育てなきゃいけないからといって、レギュラーを確約させる必要はどこにもない。ライバルから完全にポジション奪取できてこそ一人前なるんだと思う。強引に推し進めた世代交代に成功なし。成岡一人にトップ下を託すのは賭けに近いと思うが。
藤田は多少衰えた感があるとはいえ、スーパーサブとしても機能するし、トップ下としても成岡よりは計算できる。得点力はチームのMFで1番。長いシーズンで彼の経験に頼る時期は必ず来る。それに同一リーグのクラブの戦力アップに貢献する必要はどこにもない。
簡単に放出したらバカですよ。藤田を放出する事よりも、手遅れにならない内にメスを入れるべき箇所は存在すると思うんだが・・・。


ただ藤田が山本監督の元でプレーする事に不満を持っていることは容易に想像できる。シーズン当初は名波、成岡、前田に次ぐ第4トップ下として考えていたみたいだから。どうしてかは誰にも分からない。
藤田自身が断固として移籍を希望したら了承するしかないでしょう。選手の意思を無視して強引に引き止めても、双方にとって何の利点もない。ただし全力で残留に向けて交渉すべきですな。もし仮に移籍したとしても、藤田個人に対して含むところは何もない。勿論レッズに対しても。恨むべきは・・・

J1浦和の森孝慈ゼネラルマネジャーは21日、日本代表MF藤田俊哉(33)の移籍獲得を所属の磐田に申し入れたことを明らかにした。
浦和はMF山瀬が横浜に移籍したために不在のトップ下選手の人選を進めており、今季開幕前にも一度、藤田獲得に動いていた。森ゼネラルマネジャーは「一度話をしたいという打診をした。現在は回答待ちの状態」と説明した。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20050421028.html

どうやらレッズは本気の模様。
藤田がレッズのトップ下で起用されたらどうなんだろう。長谷部のパスを受けてスペースに走りこんだりとか、サイドに開いたFWを追い越してゴール前に飛び込んだりとか、何気にフィットしそうな予感。こねこねアレックスとは相性悪そうだけど。長谷部はボランチの方が良いだろうし、本職サイドの山田より藤田の方がトップ下に向いていると思う。
レッズのトップ下として確実にフィットするか未知数とはいえ、レッズにとっては損のない話。というか確実に戦力アップでしょう。リーグ優勝経験も豊富で、若手の見本にもなれる人間性も備わっている。ジュビロ戦では活躍しそうな予感がするわ・・・