レアル・マドリー 1-0 ユベントス

カンプノウクラシコで醜態を晒した時とは別チームのマドリー。ルシェンブルゴ就任以降、ギャラクティコにも以前よりは守備意識が植え付けられたというのもあるけど、グラベセンの加入も大きいと改めて実感。
今まではグティベッカムといった門外漢を、チームの心臓ともいえる中盤の底に配置していたため、どうにもチームが機能しない。守備力のなさは言うまでもなく、密集地で確実にキープして繋ぐ事さえもままならない。相手チームは、そこを狙ってプレスをかけるだけでマドリーの攻撃は機能低下。パスミスをカットしてショートカウンターし放題。
グラベセンは流石に本職のボランチ。派手な事はしないけど(ベッカムのようなロングフィードも、グティのような攻撃センスもない)、密集地でも確実にボールを落ち着かせて捌いてくれる。足元のテクニックも判断力も合格点。ボディシェイプもうまい。マケレレのような驚異的な活動量はなくとも、攻守の切り替えは十分速く、相手の攻撃をいち早く遅らせてくれる。彼の存在がチームを引き締めて、前線の選手がより活きるようになった。チームの影の操縦士。
以前より良い状態でボールが渡るようになったジダン。ターンオーバーによる休養十分でコンディションも良好なのか、CLでも好調時のプレーが戻ってきた。抜群のキープ力で、少々のプレスなんてモノともしない。彼が輝けばチームも輝く。ロベカルのクロスにラウールが反応してバーに当たったシーン。ロベカルへのスルーパスは見事だった。
ユーベは負傷を押して出場のネドベドが、接触プレーで途中交代を余儀なくされたのが痛かった。ユーベは中盤で攻撃を全く構築できず。マドリーもサルガドが負傷交代したけど、ブラボが代役を何とかこなした。それに比べてネドベドの代わりのオリベイラは役立たず。良いシュートを打ったくらいか。ネドベドの復活がなければユーベの未来は暗い。
ズラタンも持てる力をフルに活かしたとは言い難い。ネドベド不在、デル・ピエロ不調の中、前線で孤軍奮闘はしていたけど、前線でチームの攻撃の起点になるまでには至らなかった。流石にあの状況でそれを求めるのは酷かな。時折見せる抜群の足技を活かしたプレーは流石だったけど。
まあホームチームが1-0で勝っただけで、デッレ・アルピでの第2戦はどう転ぶか分からない。ただマドリーはこの調子を維持していけば大崩れはしないと思うが。このチームは未だに波がありすぎる点が不安。ユーベはネドベドトレゼゲの復活が鍵ですかね。ズラタンの爆発にも。デル・ピエロはもう厳しいのかも。