ナビスコ準決勝
手に汗握る熱戦。絶対不利の予想の中、レッズに勝って決勝進出。最高だね。先週は悲観的になってたけど、エメやネネといったブラジル勢は帰国していたのか。これには助けられました。
ジュビロは相変わらずグダグダなんだけど、前半はそれなりに渡り合ってた。ここ数試合の中では内容が良い方。でも後半からはチームの勢いの差どおりに圧倒されましたな。今シーズンは、運動量が落ちる後半に流れが一気に悪くなる事が多い。今日もそう。中盤でほとんどプレスがかからない。スピードのある前線にDFラインを押し下げられて、運動量のない中盤はさらに間延び。対照的にレッズは前線から積極的にチェイスをしてくる。厳しいプレスに中盤で簡単にボールをカットされて、そこからのショートカウンターで決定機を作られまくり。そして永井と達也のホットラインに先制。中山と藤田投入後はチャンスも作れていただけに、このタイミングでの失点は痛すぎだった。
ここで先制されては勝ち目が薄くなったと思ったけど、その直後の同点ゴールが見事に流れを引き寄せた。藤田スーパーサブというのは最強の切り札ですな。勝負強い藤田らしい貴重な同点ゴール。ここに至るまでの絶妙なオフザボールでのフリーランニングは藤田ならでは・アシストの河村も、あそこの位置にまで飛び出して、きっちり粘って折り返したのは立派。こっちはある意味らしくない。失点直後の、このタイミングで追いつけたのは物凄く大きかった。
決勝点は見事なゴンゴール。今日は落ち着いていたね。ゴール以外でも、中山がDFラインの裏に飛び出す事によって、停滞がちな中盤からボールをうまく引き出せたし、相手DFラインを下げることによって、中盤に他選手のためのプレースペースも生まれた。中山はまだまだ欠かせない。
数人の選手を引き付けるキープから、ゴンへ絶妙なアシストパスを出した西も素晴らしかった。ゴンは言うまでもなく、西も本当に頼りになる男だ。西は今のチームで唯一独力でチャンスを創り出せる選手。停滞した流れを打破できる彼の存在は力強い。今のジュビロには、もう一人位は前線にこういうタイプが欲しいところ。逆にレッズの前線のほとんどが独力突破できるのは羨ましいです。昔のジュビロはパスワークと人の動きだけで展開を打破できたんだけどね。
レッズのアレックスのトップ下起用に驚かされた。というか助けられた。あれは何をしたかったのかな。長谷部トップ下で、平川が左の方がよっぽど怖かったような。効果的な球出し、スペースを突くオフザボールの動き、そして運動量もないアレにトップ下は重荷。得意のドリブルも密集地でも発揮できるレベルにはない。今日怖かったのは永井。右サイドでキレキレ。スペースを与えたら一対一では止められない。ああいうタイプに左サイドがザルのジュビロは弱いね。菊地には少々きついマッチアップだった。その永井に引き付けられたせいで、もう一方の達也がフリーになって何度もやられかけた。失点もこの2人のコンビ。これにエメがいたらやばかったな。飛車角落ちでここまでやるとは、レッズも本当に強くなったもんだよ。でもそのレッズに勝ったので喜びも一潮。
駄目だったのは服部。相変わらず信じられないようなパスミスを連発。今シーズンは一年通してイマイチ。とりわけ判断力の衰えが凄まじい。今日は途中で下げて欲しいと思うくらい酷かった。決勝くらいはなんとか頑張ってください。グラウと前田の先発ツートップも不発。今日はそこまで悪くはなかったけど、ゴールに絡まなければFWとしては不合格。前田は得点を感じさせるようなプレーをしていただけに、後半早々の交代は残念だった。あそこは不調のグラウが交代でも良かったように思うけど、結果的に勝ったからまあいいか。決勝ではぜひ前田にゴールを決めて欲しい。チェ・ヨンスも来るみたいだし、シーズン最終戦でアピールしておきたいところ。今日の交代を見ても分かるとおり、山本監督にはどうも信頼されていないようなんで。
決勝はヴェルディか。本音を言えば王者マリノスに勝ち残って欲しかったんだけど。まあ相手に不足なし。Jリーグ屈指のポゼションサッカー対決。良い時は素晴らしいパスワークで魅了してくれる両チームなんだけど、悪い時はグダグダの足元パスサッカーに終始。まあ先制すれば勝てるでしょ。元旦が楽しみです。ぜひタイトルを。
