日本 3-4 パラグアイ

GK:1 曽ヶ端準
DF:3 茂庭照幸、2 田中マルクス闘莉王、4 那須大亮(Cap)→10 松井大輔(後半0分)
MF:15 徳永悠平、5 阿部勇樹、6 今野泰幸、7 森崎浩司→11 田中達也(後半21分)、8 小野伸二
FW:9 高松大樹→17 平山相太(後半29分)、16 大久保嘉人

前半終了。
大久保とのコンビで高松が先発、小野のトップ下というシステムで何がやりたいのかよく分からん。平山よりサイドに流れる動きを得意としている高松で、小野のサイドのスペースへのスルーパスを活かそうという狙いかしら。そうだとしたら今までひたすら高松にポスト役を強いてきたのは何だったんですかね。小野がトップ下に入ったら、日本のサッカーそのものが劇的に変化するとの期待は泡と化した。一回も実戦で試してないんだから当然か。これまでの強化段階で取り組んできた山本ジャパンのサッカーから継続したものではなく、今回も本番前のテストのような印象。
そもそも小野はトップ下で最大限力を発揮する選手ではない。フェイエでトップ下で活躍した試合なんてほとんど観たことがない。確かにダイレクトプレーは秀逸だけど、プレッシャーの激しい高い位置でフリーになる動きが巧いわけではないし、マークを背にがっちりキープして前を向く能力も物足りない。ゴール前に飛び込んで点を取るタイプでもないし。後ろの展開力もイマイチのため小野が孤立してしまって、どうしても下がってボールを貰いに来るから前線と中盤の距離も空きすぎてしまう。それならトップ下を置く意味があまりない。チームとしての約束事がしっかりしてるならともかく、小野にぶっつけ本番でトップ下を任せるのは酷。
1点目、那須のクリアミスから失点。周りの声が出てなかったのか、初戦で緊張しすぎていたのか、芝に足をとられたのか、キャプテンの重圧からなのか。このレベルの選手にしては信じられないようなミスだった。国際大会の経験不足の影響なのかな。その後もチーム全体が浮き足立ったのかケアレスミスが目立つし、ピッチに足をとられる選手も続出で日本のリズムは非常に悪い。
3バックの外のスペースを3トップ気味にされて狙われたのも痛い。特に守備の苦手な森崎の左サイドが徹底的に狙われている。ここでDFが引っ張られると、今度は中が手薄になってしまう。左から攻められた後、逆サイドの選手がフリーになってしまう場面が目立った。サイドのスペースを狙われるからDFラインも下がり目になって、中盤が間延びしてプレスも掛かりづらいし、DFラインとボランチの間のあいたスペースを自由に使われてしまう。陣形がコンパクトでないから選手間の距離も遠くパスが思うように繋がらない。
とにかく頑張って欲しい。とりあえず動かないと。小野を中盤の底にしなきゃ。
試合終了。
オリンピックへ取り組むチーム全体の力の差が出た結果でしょう。日本五輪代表が直前になっても選手選考を兼ねた親善試合をやっている間、パラグアイ五輪代表はコパ・アメリカというフル代表レベルの真剣勝負の舞台で強化を進めてきた。OAもチームの中で必要な存在をしっかり組み入れて、融合したチームで実戦を数試合をこなしている。OA選考に当たって、前回大会に惜しくも出られなかったからとか、所属クラブの事情で直前合流の選手をあえて選ぶなんていうことはないわけだ。
選手個々の実力差もあった。スパイクの選択ミスかもしれないけど、日本の選手はピッチに滑って思い通りのプレーが出来ない。一方のパラグアイの選手は普通にプレーしていた。悪条件は両者同じ。ピッチ状態が悪い度に再認識する世界との差。集中力を欠いてのケアレスミスも多すぎ。ゴール前でのミスは即失点が世界の常識。あれだけミスすれば4失点も仕方ない。攻守の切り替えの早さ、決定力にも差があった。審判の裁定は酷かったけど、こっちもPKを2つも貰ってるわけだから言い訳は出来ない。
小野のぶっつけ本番トップ下起用も失敗。各所で『小野のトップ下起用』が不安視されてたけど、その危惧が現実になってしまった。案の定、中盤の底に置いた後半からは見違えるようにチームが機能していた。やはり小野は前を向ける位置でボールを捌いた方がチーム全体にリズムが出る。プレッシャーの激しいトップ下は厳しい。
親善試合の選手選考段階から山本監督の方針がどこかチグハグしていたけど、それをそのまま初戦に持ち込んでしまった印象。これまでの強化過程を経て本番でどういったサッカーがやりたいのかが、前半のスタメンからは読み取れなかった。
とはいえまだ予選敗退が決まったわけではない。後半は良い攻撃を見せてくれたし、一点差に追いついた勢いはこの先に繋がると思う。この先の日本の底力に期待したいです。頑張れ日本。
試合直後に勢いで書いただけなんで、起きたら直すかも。