スペインvsポルトガル

スペイン:
カシージャスプジョル、I・エルゲラファニート(80分モリエンテス)、ラウール・ブラボ;シャビ・アロンソアルベルダ(66分バラハ)、ビセンテホアキン(72分ルケ);ラウール、フェルナンド・トーレス

ポルトガル
リカルド;ミゲル、J・アンドラーデ、R・カルヴァーリョ、ヌーノ・ヴァレンテ;マニシェコスティーニャフィーゴ(78分ペティート)、デコ、C・ロナウド(85分F・コウト);パウレタ(46分ヌーノ・ゴメス

試合開始。どちらも若手を重用したスタメン。思い切って勝負をかけてきたな。特にスペイン。バレンシアコンビの内バラハを外してアロンソモリエンテスでもバレロンでもないトーレスのスタメンは大勝負。

ポルトガルペース。相変わらずキレキレのフィーゴ、デコ、C・ロナウドが自由にドリブル突破。ポルトガルは一戦目とは全く別のチームだ。スペインは経験のないブラボ、ファニートが厳しいな。サルガドがいればプジョルを左SB、もしくはCBに回せたのに。

両チームともピッチをワイドに使った攻撃サッカーをしていて、試合が面白くなりそう。両サイドに流動的に動き回るロナウドフィーゴのドリブルは一対一では止められないんで、スペインは後手に回っている。ポルトガルの中盤のチェックも早く主導権を握れない。こぼれ球を拾うのもポルトガル。スペインは防戦一方。ドリブルを引っ掛けて退場者が出そうな雰囲気。

ビセンテが左サイドを破って中のラウールにグラウンダーのクロス、ラウールのトラップは大きすぎた。簡単なボールじゃなかったけど、好調時のラウールなら正確なトラップでシュートまで持っていけるはず。今大会通してイマイチ。ビセンテホアキンの両サイドも個人技で崩しきれない。ポルトガルのSBの対応がうまいし、周りのフォローもしっかりしている。ホアキンは外れ日なのか。

フィーゴのクロスをロナウドが決定的なヘッド。惜しくも外れる。エルゲラファニートの急造コンビはいまいち。ポルトガルも圧倒的に攻めてるんだけど、相変わらずゴールが決まらない。

  • 前半終了

若いトーレスとエースのラウールがいまいち機能しない。トップのトーレスの所にボールが収まらないから、攻撃に厚みが出てこない。ここはポストプレーに秀でたモリエンテスが必要。ラウールもいまいち。サイドが警戒されていて彼にいい状態でボールが入ってこない。こういう停滞した状況では中央で起点を作るためにバレロンが必要なんだけど、もし彼の出来が悪かったらチーム全体が沈んでしまいかねない。でも彼が高い位置でキープして、選手の上がる時間を作らないと攻め手がない。とにかく何かしら手を打たないとやばそうだけど、絶対的エースのラウールを外すのは難しすぎる。賭けだな。
勝たなきゃ駄目なポルトガルは必死に攻めてくるだろうからカウンターが有効かな。そうなるとスペースへのスピードに優れたルケ。でも同じ左サイドのビセンテはもはやチームの中心だからなあ。ルケも波の激しさは尋常じゃないし。引き分けのまま守りきればいいんだろうけど、今日のポルトガルの攻撃とスペインの不安定な守備では難しそう。

  • 後半開始

ポルトガル先制。先に動いたフェリペが結果を出した。投入したヌノゴメスが見事なミドルシュート。サエスも動けよ。
まずはバラハ。守備的なアルベルダを下げて、パスも出せて前に飛び出していけるバラハ投入か。アロンソとの相性はいいと思えないけど、攻めるためには妥当か。いぜんスペインは決定機を入れらんない。
次の投入はルケかよ。これでバレロンモリエンテスはどっちか1人しか出せなくなった。右のホアキンと代えてルケ、ってもしかしてルケに右やらせる気か。ありえねー。
スペインは決定機をことごとく決められない。ルケ、ループでパスなんてらしくないよ、おもいっきしゴールにぶちかましてくれ。右サイドがやりにくいのかい。
ようやくモリエンテス投入。サエスはラウールとの心中を選択したな。
プジョルの闘争心は素晴らしい。スペインのヘッドはポスト。やべ、試合展開が熱くなってきた。両者打ち合い。どちらも決定機を決められない。ブラボの最後のスーパークリアーは痺れた。

  • 試合終了

スペインは相変わらず勝負弱いな。好きな選手の多いスペイン敗退は残念だけど、勝ったポルトガルは勝者に相応しかったので称えたい。あれだけ決定機があったのに駄目押しの追加点を決められないのは課題だけど。この2チームはどっちも残って欲しかったからまあいいや。バレロン無念。

ラウールがチャンスに決めなきゃ負けるのは必然。結果的に絶対的存在を外せなかったの裏目に出たわけだけど、ラウールを最後まで信じたい気持ちも分からないでもない。でもルケの右起用だけは無謀すぎる。右でなんて試してないだろ。

中盤の底もこれまでバレンシアコンビが機能していたのにバラハに代えてアロンソ、FWも得点しているモリエンテスに代えて若いトーレスを先発。若手を大抜擢した賭けにも負けた。右SBのサルガドが怪我で離脱して、CBマルチェナが累積警告で出場停止になったためDFの選手層の薄い影響ももろに出てしまった。

ポルトガルは開幕戦敗退からよく立て直してきた。黄金世代のルイコスタとコウトを外して、好調のフィーゴと、ポルト勢を中心とした新世代とを見事に融合させた。怪我の功名。

バラハやモリエンテスなどの中堅がけして悪かったわけでもないのに、大舞台での経験の浅い若手を大抜擢して失敗したサエスとは大違い。積極的に若手を試すサエスは評価していたけど、ここ2戦で結果も出していないのに、勝負の3戦目で抜擢するのはチキンと逆方向で駄目だ。無謀すぎる。スペイン人は大激怒しているでしょう。

あー、でもやっぱ不調のラウールを切れなかったのが敗因ですな。結果論で素人が偉そうに語る感想でしたー。