ポルトガルvsロシア

初戦と違い、フィーゴが左でシモンが右(かなり流動的)、トップ下はルイコスタではなくデコが先発。デコは広く動き回ってボールを受けるし、自分から前へ突破できるんでチームのリズムがよくなる。ロシアはギリシャほど激しいプレスをかけてこないから、ポルトガルは持ち前の技術の高さでパスをつなげている。中盤でのつなぎだけに終始しないで、早めに前線へロングボールも当てていて、パウレタギリシャ戦の様にボールの触れないようなこともない。サイドの上がりも効果的。初戦の課題を多少は修正してきた印象。でもいい時に比べたらまだまだ。
ポルトガル先制。デコが1人で持ち込んでグラウンダーのクロス気味の正確なパス。それをエリア内でマニシェがうまくトラップしてからのシュート。FCポルトコンビで先制点。デコ先発は正解ですね。
ロシアも繋げる事は出来るけど、ゴール前で決定機は創れない。皇帝不在は大きいんじゃないかな。フィーゴは切れてる。サイドで数的不利をものともしない突破力からのクロスは素晴らしい。
前半終了。ロスタイムにロシアのGKがペナルティエリア外で手を使って退場。手は触れていないように見えた。もしそうだったら一発レッドは気の毒。審判は露骨なホーム判定なのか本当に気付かなかったのか。ポルトガルは得失点差を考えて大量点を奪っておきたい。
後半。数的有利になったポルトガルだけどいまいち良くない。でもルイ・コスタ投入直後、フィーゴのポストに当たったシュートに至るまでの展開は素晴らしかった。パスを素早く左右にダイレクトでつないで、選手も前方のスペースに走りこんでフリーでボールを受ける。これだけ早く左右に振られたら相手は成す術もない。これを常時出来るようになればEURO2000で見せた美しいポルトガルサッカーの復活。
起点になれるルイコスタ投入でパスがより繋がる様になった。デコとルイ・コスタの共存というのは有効な攻撃的オプションだと思う。終了間際にポルトガルが追加点を決めて2−0で終了。ルイコスタが自ら持ち込んでサイドのスペースに走りこんだロナウドにパス、その折り返しをそのままゴールに向かっていたルイ自らが押し込むゴール。いい攻撃だった。
これでグループAは混戦模様。ギリシャは敗退が決まったロシアから勝ち点は奪えるでしょう。となるともう一つの枠はスペインとポルトガルの争い。グループリーグ突破を賭けた直接対決は見逃せない。引き分けでもいいスペイン有利だけど、復調の兆しがあるホームのポルトガルにも十分チャンスがある。好タレント擁する両国の内どちらかが敗退濃厚というの残念だけど、ギリシャも好チームなんでしょうがない。ロシア戦ではツァルタスがもう少し観たいかな。