ポルトガルvsギリシャ

前半終了。まさかギリシャツァルタスを外してくるとは思わなかった。中盤省略しての素早いカウンターに賭けてきたのかな。彼はタメが創れる反面、調子によっては攻撃を遅らせてしまうような所があるからねえ。フィジカルもさほどないし。
いきなりの先制点にもびびった。その前のシーンかなり危なかったけど。あの位置で簡単なミスしてしまったら即失点に繋がってしまうわな。
ポルトガルがポゼションでは上回ってるけど、これはギリシャのゲームプラン通りでしょう。引いたギリシャを崩すのは至難の業。スペインもアウェーで完封されている。カウンターを警戒しながらもリスクを犯して攻めるしかない。選手の出来も特別悪いわけじゃないから代え時も難しそう。ポルトガルの真価がいきなり問われることになってしまった。開催国が初戦でこけたらシャレにならないぞ。とりあえず退場者なしで進んでください。
後半開始。ルイ・コスタとシモンに代えて、デコとクリスチアーノ・ロナウド投入か。フェリポンは勝負をかけてきたな。果たして吉と出るか凶と出るか。C・ロナウドは波が激しいからなあ。
いきなりポルトガルはまたミスからのカウンターでPKを与えてしまう。ロナウドの若さが出てしまった。こういうリスク覚悟の上でのロナウド起用だからしょうがない。
後半は完全にポルトガルペース。デコが起点になって、ロナウドの左サイドから崩していく。デコは動き回ってボールを受けたら素早く展開したり、自分から積極的にドリブルで仕掛けて攻撃を演出していた。あの躍動感はルイコスタにないもの。逆に前半の攻撃の中心だった右のフィーゴが目立たなくなった。動き自体は結構切れていたけど。
ロナウドの調子は良好。ギリシャの選手も相対して相当面食らったんじゃないかな。相手の右サイドの守備を独力で翻弄していた。ただそれが得点に直結するかといったらそうじゃなかった。中でパウレタが欲しいタイミングで動き出してもロナウドはフェイント中、相手のマークがついてきたところでクロスが飛んでくる。マンUファン・ニステルローイが苛立っていたパターンと同じ。こういうシーンが多々あってパウレタは露骨に苛立っていた。
相手を飛び込ませない独特のフェイントは確かに有効だけど、それをしている間に相手に守備陣系を整えられてしまうといったデメリットもある。それが出てしまった感も。味方SBの上がりを使わないで、一人で多数相手に突進して、ミスからボールを獲られてそのSBの上がった穴にカウンターされるという場面も引き出してしまった。ドリブルで来ると分かっているからはDFからしたら読みやすい。
とはいえロナウドが多くチャンスを創っていたのは事実だし、そのチャンスで決められなかったのはチームの問題。ロナウドも決定機を外してヒーローになり損ねた。ただし最後のロスタイムの得点は一筋の光明。得失点差がキ−となるグループリーグでは後になって響いてくるはず。
後は左からのクロスに対してファーに飛びこんでいく選手がいないのが致命的。ファーにはいいボールが入っているのに誰もいなきゃ点は入らない。パウレタもゴメスもニアに飛び込むだけだし、右のフィーゴは自由に動くんでクロスにはつめていない。こりゃダメだ。結局はパウレタ次第のチームだなあ。。
勝ったギリシャは見事というしかない。カウンターというより、最後は守っていただけ。ただその守りが運まで引き寄せてしまうくらい組織的にも優れているモノだった。徹底して守られたらスペインも予選の二の舞になってしまう可能性もある。案外ロシア戦では攻めに色気を出して負けたりして。
これでグループAは大混戦の予感。最終戦のスペインvsポルトガルがグループリーグ突破をかけた試合になる可能性も出てきた。緒戦を象徴とするように、今大会も波乱の大会になってしまうんでしょうか。
やっぱサッカーはおもしろいわ。