後楽園

id:frigidstarさんのとこに詳細なレポが出そうなんで、ちゃんとしたやつを見たい方はそちらへ。こっちはラウンドガールレポです。
http://d.hatena.ne.jp/frigidstar/20040329#p1


修斗を観にいきそびれた分、この興行に期待しながら出発。本戦開始ギリギリの会場へ到着。フューチャーファイトは見れなかった。エレベーター前で安生が観客と同化していた。グッズ売り場には船木とみのる。みのるは新日本プロレスに参戦したためか体が凄く分厚くなっている。船木は相変らず普通だった。
席は南側C列というかなり近め。かなり入ってますな。席につくと丁度ラウンドガールの紹介。早くも一つのハイライト。ここで温められた観客も多いんではないだろうか。歓声も上がっていた。個人的には衣装がツボ。いや、僕も普段はこんなものに目を奪われるような軟派ではありません。これは実際、生で観なければわからない凄さがあった。

第1試合 ○内藤征弥(1R三角絞め佐藤光芳
下から綺麗に三角が決まった。第一試合としてかなりよかった。やっぱ格闘技はいいな。1R決着のため、ラウンドガールは不発。


第2試合 △長谷川秀彦(ドロー)梁正基△
梁の応援団が近くにいて、その一人の坊主の人の掛け声がかなり的確。解説を生で聞いている様で楽しめた。1Rは梁がグラウンドで下になり攻められる。時折返そうとするも、マウントまでとられて殴られ続ける。2Rは逆の展開。ガードの上からパウンド。この立ったまま離れた位置から振り落とすようなパウンドは最近よく見るな。かなり的確に決まっていた。終盤、足をとられそうになるも凌いで殴り続けて終了。結果ドロー。一進一退の攻防でおもしろかった。


第3試合 ○佐藤光留(判定2-0)中西裕一×
近くに中西応援団の声援が凄かった。それをかき消すように光留がいきなりのスープレックス。会場大盛り上がり。ブリッジも綺麗で下手なプロレスラーよりいいスープレックスだった。その後の三角締めも、高く抱え上げて強烈に叩きつけるパワーボム。会場大爆発。いやー、もう単純に楽しいね。高く持ち上げてからの溜めが素晴らしかった。かつての無謀ファイターを思い出した。ただその後はバックもとられて攻められ続ける。中西応援団は光留を煽りまくる。余裕綽々でラウンド合間にはラウンドガールに声援。中西の金的反則をはさんで、常に中西ペースのまま終了。かなりおもしろい試合だった。
そして判定で普通に中西勝ちかと思いきや、なんと光留勝利。これはおかしいな。1Rは同点。2Rは確実に中西。3Rも金的なしだと中西が取ったと思ったんだが。金的マイナスが響いたとはいえ、引き分けならともかく光留勝ちはないような。中西応援団はぶち切れ。「町で今度あったらただじゃおかねー」とか「金的は演技だろ」とか言いまくり。喉が枯れて、もはや声はガラガラだった。その後の試合は、ブツブツこの判定に文句をいいながらも静かだった。気持ちはわかる。


第4試合 ○石川英司(判定3-0)北岡悟×

石川がスタンドレスリング攻防で終始勝ち続けて上からパウンド。完全ないつもの石川ペース。ガードの上からのパウンドは相変らずうまい。そのまま判定で石川。石川は強い。とはいえ北岡もかなり健闘した様に思う。ただスタンドの差し合いで負けて倒されては、下からの攻めがない分、パウンダーの石川相手には厳しい。
石川が勝ってマイクアピールの途中に、『さんまのからくりテレビ』出演のボビーが乱入。石川以上の声援を浴び、おいしいとこどり。ホイス戦頑張れ。石川の言いかけのマイクアピールの内容も、ボビーへのお礼へと変化。何を言おうとしていたんだろう。


第5試合 ○ディビッド・テレル(1R変形チョーク)渋谷修身×

テレルはモノが違った。はじめのミドルでいきなり渋谷を吹っ飛ばす。その後はグラウンドで主導権を握り続けて、上四方からの変則チョーク。どんな風に決まったかは、自分の位置からは見えなかった。テレルは強い。スタンド打撃、テイクダウン、極めと三拍子揃っている。菊田、近藤でも危ないんじゃないだろうか。PRIDE本戦に出ても遜色ない強さ。


第6試合 ○高森啓吾(1R40秒 レフェリーストップ)石井淳×

派手な殴り合い。会場大盛り上がり。興行にとってこういう試合も一試合は必要だ。打ち勝った高森が、内藤が怯んだ隙にラッシュをかけて勝利。満足。高森はかなりいいな。柔道家出身なのに打撃を怖がらない。穴も多そうだけど、楽しみなファイター。


メイン ○近藤有己(1R4分1秒チョーク)スティーブ・ヒース×

入場。エンヤ。大歓声。会場はやはり近藤に期待しているようだ。ヒースが服を脱ぐと少しどよめきが。体の厚さが物凄い。80kg台には見えない。少しだけ不安になる。
打ち合いになると思いきや、ヒースは組み付いて引き込む。それじゃ近藤には勝てないだろうと思い、後は安心して見れた。強烈なパウンドを落し、なんとパスからマウント。バックに回ってチョークで一本。当然だとは思っても、やはりカタルシス爆発。最高。
相手の実力がイマイチわからなかったけど、まさかパスしてチョーク取るような展開になるとは思わなかった。これまで肝心なとこでポカをする近藤を見てきているだけに、多少の不安もあったんだけど、それを感じさせない完勝。エースとしてメインをきっちり一本で締めたのは見事だと思う。ただ仮想ヴァンダレイ・シウバには少しもならなかった。実戦での打撃の攻防に一抹の不安が残る。
試合後にジョシュと抱擁。近藤の勝利を称える。そしてマイクアピール。「パンクラスはボクの望みを叶えてくれると思います。その時は、日本人の誇りを持って、精一杯やりたいと思います」頑張れよ。


総括
やっぱり格闘技は最高におもしろい。糞つまんなかったK-1の後だから余計そう感じた。後楽園ホールは最高の環境だ。双眼鏡を必要としないのは素晴らしい。PRIDEの10万円席級の近さの席が格安で手に入りで、密集した空間で観客の熱狂が直に伝わってくる。それぞれの観客が贔屓の選手に熱狂的な歓声を送って、メインの近藤にその歓声が収束していく。そして期待通りにエースが興行を締めた。だれた展開の少なくてテンポがよく、一本勝ちの多いおもしろい興行だったと思う。多少の不満を言えば、ラスト3試合が1R決着のためラウンドガールの出番がなかった所だけど、そんなの感じないほど楽しかった(とても寂しそうな表情で)。そしていつも通り『船木フィギア』を貰って帰宅の途へ。これで何個めだろう。