T・T戦メンバー発表

GK 川口能活       ジュビロ磐田 (30)
GK 山岸範宏       浦和レッズ (28)
DF 三都主アレサンドロ 浦和レッズ (29)
DF 坪井慶介       浦和レッズ (26)
DF 田中マルクス闘莉王 浦和レッズ (25)
DF 駒野友一       サンフレッチェ広島 (24)
MF 田中隼磨       横浜F・マリノス (24)
MF 今野泰幸       FC東京 (23)
MF 長谷部誠       浦和レッズ (22)
MF 小林大悟       大宮アルディージャ (23)
FW 我那覇和樹      川崎フロンターレ (25)
FW 佐藤寿人       サンフレッチェ広島 (24)
FW 田中達也       浦和レッズ (23)

僅か13人というのは驚き。明らかにオシムは初戦の勝利を最優先には考えていない。先を見据えての選考でしょうね。

Q:13人という人数の少なさの理由と選考に対して重視した面を教えてください。

「初めて日本の監督になったばかりで、代表強化の日程に影響できませんし、クラブの活動にも口は出せません。A3にも何も言えません。その結果、各クラブの日程と代表戦がかさなる事態になってしまいました。多くのチーム事情が複雑に絡み合っています。試合に関係しているチームほど、代表に選ばれる選手を多く抱えています。
このリストは完全に閉じられたものではありません。現在、遠征に行っているチームからも選手が選ばれる可能性があります。どのチームがどの大会に出ていて、遠征に行っているかは、みなさんご存知だと思います。どの選手が追加で呼ばれるかはここでは言いません。代表戦とバッティングしたのでこういうことになってしまいました。今後はこういうことのないようにしてほしいです。」
http://www.jsgoal.jp/japan/news/article/00036267.html

A3があるのでガンバとジェフの選手からは選べない。鹿島も海外遠征中。T・T戦の数日後にはアジアカップ予選のイエメン戦があるから、そこでT・T戦選出メンバーをそれらの選手と入れ替えるよりは、最初からジェフ、ガンバ、鹿島の選手ありきでメンバー選考したという事でしょうね。その3チームから追加召集して、23人の第一次オシムジャパンになると。


数多くの選手がオシムの元で練習する恩恵や、交代枠やアクシデントのことを考えると、個人的にはもっと多くの選手に呼んで欲しかったけど、まあ仕方ない。A3と被らせる日程で代表戦を組んだ協会が悪い。反省しなさい。



選ばれた13人は妥当。意外というか、予想していなかったのはGK山岸くらい。レッズが多めなのは、選手の能力が上位というのもあるし、初戦は特定のクラブからユニットを組んだ方が戦いやすいからでしょう。外れたのが残念な選手はいるけど、代表入りが不可解なレベルの選手はいない。Jリーグを見てなかったら、理解不能だろうけどね。それにしても若返ったな。知名度の高い人気選手はいないから、一般ファンの受けは悪いでしょうね。


代表初選出は山岸、闘莉王、隼磨、大悟、我那覇。山岸とトゥーリオは、Jリーグ最小失点チームのレギュラーなので妥当。トゥーリオは初選出が遅すぎるくらい。大吾はJリーグのアシスト王、我那覇は日本人得点ランク2位という今シーズンの結果を尊重したんでしょう。恐らく大吾はキッカー役としても優遇されたと思う。隼磨だけが今シーズンの実績的には見劣るけど、アップダウンを苦にしない走力特化型のWG・SB兼任タイプとして、オシムの好みの選手なんでしょうね。御前試合でもアシストしてたし。



仮メンバーとはいえ、この選考だけで、色々な物が見えてきたなあ。オシムがポジションごとに求めている基本的資質、プレースタイルなど。中断明けのJリーグで好調なのに外された選手は、基本的にオシム構想には入っていないと思われる。福西、松田。逆に好調ではないのに選ばれた選手は、オシムの信頼が厚いということだろう。長谷部、今野。


  • 予想布陣

相手が1トップだとCBを2枚、2トップだとCB3を枚にする事が多いのがオシム流だけど、このメンバーだとCBが足りないので4バックが基本になりそう。状況に応じて、DMFの今野、広島でCBやっている駒野が下がって、サントスが上がる変則3バックになると。状況に応じて流動的なシステムになりそうだけど、僅かな合流期間で挑む初戦で臨機応変にやるのは難しい。どうなるんだろう。

      我那覇
   佐藤寿   田中達
    小林大 長谷部
三都主   今野    駒野
     坪井 闘莉王
       川口

本職CBが2人、サイド以外のMFが3人なのを考えると4-3-3が濃厚。両サイドできる駒野が左SBやって、右がハユマ、サントスは上がり目をやるかもしれない。今野が状況に応じてDFラインに入る。

    佐藤寿 田中達
 三都主       小林大
    今野 長谷部
駒野           田中隼
     坪井 闘莉王
       川口

   田中達 佐藤寿
   小林大 長谷部
三都主       田中隼
      今野
  坪井 闘莉王 駒野
      川口

オシムの直弟子のペドロビッチが率いる、駒野が右ストッパーのサンフレッチェ広島バージョン。これもありえそう。


このメンバー構成だと始めて一緒にやる選手が多いから、T・Tがベストメンバーだったら勝つのは難しそう。WCでスウェーデンを無失点で抑えたDFレベルを考えると、FWが前で起点作るのは難しい。もし惨敗したら、マスコミは掌返してバッシングするだろうな。

Q:ジーコ監督時代に呼ばれていなかった選手も入っていますが、日本人のよさを生かしたサッカーを具体的にこのメンバーでどうやるのですか?
「私が前回の会見でお話したことを実現するために、この選手たちを呼びました。私はどういう人を選ぶか、どういう試合をするかで答えを出します。自分なりの現在の回答がこの名簿です。」

初戦からあまり期待しないように、それでも楽しみですな。

  • イエメン戦

この13人から、ガンバ、ジェフ、鹿島から10人?を加えたものが、海外組み抜きのオシムジャパンという事で、イエメン戦に臨むんでしょう。

GK   立石、藤ヶ谷、曽ヶ端
DF   宮本、山口、斎藤、岩政
サイド 加地、家長、山岸、坂本、新井場、内田
MF   阿部、佐藤勇、橋本、遠藤、羽生、二川、小笠原、本山
FW   巻、柳沢

候補としてはこんなところか。
CBは宮本が選ばれるかどうか注目。強さ・高さに優れた岩政も有力候補。
右サイドは加地が有力。でも怪我しているらしいし、右サイドに駒野とハユマの2人を既に選んでいるので、もしかしたら外れるかもしれない。U-19内田の飛び級はどうだろうね。
左サイドはサントス1人なので、両サイドできる山岸と新井場の代表初選出、もしかするとU-21世代の家長が飛び級選出があるかもしれない。
T・T戦のボランチは守備的役割の選手が今野一人なので、その部分は補填されるでしょう。阿部は確実として、ジェフでコンビを組む佐藤、橋本が有力。遠藤はどうだろう。Jリーグでの活躍は文句なしだけど、オシム好みのタイプかどうかは分からない。
トップ下はシャドータイプとして羽生、パサーなら二川。小笠原はどうだろうね。能力的には抜けているけど、オシムはどう評価しているのか。
FWはポスト役として巻の選出が確実でしょう。柳沢は現在の調子を考えると微妙だ。


ジュビロからは川口一人。今シーズンはチームにも選手にも安定感がないし、オシムの御前試合では酷い試合をしたので、まあ妥当でしょうね。
WCメンバーの福西は好調だけど、たぶんオシム構想には入っていない。世代交代を見据えた年齢的な問題もあるし*1、スタイル的にもオシム好みの選手ではないと思う。考えて走ってはいるけど、やはり絶対的な量が足りない。
今後代表入りする可能性は、タイプ的に前田が一番あるだろうけど、もっと継続して点をとらないと駄目でしょうね。太田はオシムが求めてるタイプのの選手ではない。右サイドで選ばれている駒野とハユマはSB経験があるけど、太田にはない。太田は攻撃は良くても、状況に応じて守備的な役割が出来ない。そんなとこでしょう。
その他の選手は絶対的に能力不足。Jリーグで安定した活躍が出来ないと代表は遠い。暫くの間、ジュビロからの代表招集は川口一人だけになるんじゃないかな。チーム強化には良いかもしれない。あ、村井は怪我が治ったら候補になるだろうね。

*1:マコにもこれが言える。今は怪我だけど。