プレミア関連

今年は例年以上に移籍マーケットの動きが活発。随分、移籍関連の話題については書いてなかったから、まとめて書こうと思ったけど、予想以上に量が多かった。まずはプレミアから。

久しぶりにやったけど、このコーナーが一番更新しやすいなあ。楽だし時間がかからない。

マンチェスター・ユナイテッドFCは31日、イングランド代表MFマイケル・キャリック(25)をトッテナム・ホットスパーFCから最高2700万ユーロ(39億4000万円)の移籍金で獲得することで合意した。ユナイテッドにとっては今オフ、最初の獲得選手になる。
http://jp.uefa.com/competitions/UCL/news/Kind=1/newsId=440808.html?cid=rssfeed&att=index

ニステル売った金で買ったのかな。ニステルの売値より遥かに高いんだけど。

マンUは展開力のあるCHの補強が急務だったので、キャリックという人選自体は悪くない。でも出来高含めて40億は高すぎ。これで二十歳前後なら将来性込みでわかるけど、年齢的にもそれほど上積み要素ないしね。

出来高抜きの基本価格が約30億らしいけど、同じプレミアのアーセナルに移籍したロシツキーで移籍金約12億円の時代ですよ。2年前にリバプールが獲得したシャビ・アロンソもそんなに高くなかったはず。キャリックが30億で、ロシツキーが12億。何かが間違っている。

CHのポジションの補強において、ファギーは金の使い方が下手糞。かつてはベーロンに40億以上払って結局はフィットせず、他にも小金を費やしたクレベルソン、ジェンバ、ミラーは戦力にならなくて、大金かけて獲得したFWスミスをCHへコンバートするも当然のようにうまくいかず。キーンが退団、スミスが怪我、スコールズが視力障害になった昨シーズンは深刻なCH不足となり、センスあるギグスのコンバートで何とか急場を凌いだ。

キャリック*1は、中盤の底からのパス捌きやゲームメイクのセンスはイングランド屈指。マンUは中盤の攻撃構成力が欠けていたので、補強する事自体は的確。

ただこういうタイプがイングランドでは珍しいだけで、世界を見渡せば効率の良い選手は他にもいる。プレミアでの実績があるので、これまで獲得したCHよりは成功する確率は高いと思うけど、移籍金40億は費用対効果を考えるとあまり良くない。20億以下なら良い補強と思ったけどね*2

それにキーンのつけていた16番を背負うんでしょ。なんつーか、タイプがあまりに違う。キーンのようなキャプテンシー、守備力は期待出来ない。重荷にならなければいいが。

プレミア・ビッグ4のCHとの比較、チェルシーバラックランパードエッシェンリバプールシャビ・アロンソ、ジェラード、シッソコアーセナルがセスク、ロシツキージウベルトか。昨シーズンのままなら明らかに見劣ったけど、今シーズンはスコールズの復帰と、待望のプレーメーカキャリックの加入で増強された。でもまだ甘い。マスチェラーノハーグリーブス狙ってるらしいけど。
CHの組み合わせ、チームとしての機能性で、個人のタレント性はカバーできるから、ファギーの腕の見せ所ですな。



スパーズは、ウェストハムから400万ユーロ(5億8000万円)で獲得して、40億で売る事が出来た。商売上手。それにしてもウェストハム出身者は大成する選手が多いですね。ファーディナント兄、ジョー・コール、デフォーなど。今をときめくランパードウェストハム出身。ここまでの選手になるとは思えなかった、叔父の七光りと揶揄されたジュニア時代。

トッテナム・ホットスパーFCが、コートジボワール代表MFディディエ・ゾコラ(25)を、フランスのASサンテティエンヌから獲得した。
http://jp.uefa.com/footballeurope/news/Kind=2/newsId=433463.html

司令塔キャリックの放出はスパーズにとって痛いけど、CHにはWCで密かに注目を集めたゾコラを獲得しているので、ダメージは最小限。これから、キャリックの穴を埋めるためだけではなく、40億もの移籍金を巧く活用すれば、5位に躍進した今シーズンより良いチームが作れる。元々資金は豊潤で、既にベルバトフを獲得しているし、今後の動向からは目が離せない。



リバプールFCが推定1,000万ユーロ(約14億円)を投じ、ブラックバーン・ローバーズFCウェールズ代表FWクレイグ・ベラミーを獲得した。
http://jp.uefa.com/footballeurope/news/Kind=2/newsId=431745.html

これは良い補強。ベラミーはプレミア屈指の快速FW。プレミアでの実績は十分で、同じ快速FWでもシセよりは計算できる。深刻な決定力不足に苦しんだリバプールにとっては心強い存在。

クラウチとの相性も良さそう。でもクラウチの所にさらに得点力のある一流ポストプレーヤーを獲得して、ベラミーと組ませるくらいじゃないと、得点力不足は解消されないと思うが。クラウチが覚醒すればいいが。

CLやプレミア制覇を目指すビッグクラブにしてはおとなしい補強。得点力のあるFWがベラミー一人で大丈夫なのかな、そのベラミーも、CLでどこまでやれるかは未知数。ドログバ+ベラミーになんてなれば、かなりやばそうなんだけど、ジョゼはくれないでしょうね。


昨シーズン6位に躍進した黒板にとって、エースFWの離脱は痛すぎですね。ポルトからマッカーシーを獲得したけど、プレミアでどうなのかは未知数。

黒板では大活躍したペデルセンが今オフ人気になると思ってたので、あまり移籍の噂を聞かないのは意外。プレミア屈指の左サイドアタッカーで、絶対的な左SHのいないリバプールや、英雄ギグスが高齢のマンUでも十分活躍できる逸材。リバプールはシモンを20億以上で大金で狙っているようだけど、プレミアで計算できるペデルセンの方が安くて良いと思う。痛風持ちのキューウェルより活躍するだろうし、リーセや新加入アウレリオのSH起用*3より良い。サイドでの仕掛けからチャンスメイクというSHの基本スペックの高さに加え、中に絞ってフィニッシュに絡める得点能力もあるからね。

イングランドプレミアシップリバプールFCが26日、バーミンガム・シティーFCのウィンガー、ジャーメイン・ペナント(23)を推定900万ユーロ(約13億円)で獲得した。
http://jp.uefa.com/competitions/UCL/news/Kind=1/newsId=439728.html

ペナントはバーミンガムでけっこう良い活躍をしていた若手成長株。リバプールの右SHのポジションは人材不足。昨シーズンはシセやジェラードといった本職外のコンバートで凌いでたので、必要なポジションではあった*4。ただこれもタイトルを目指すチームにしては地味な補強。CLで活躍できるのかも、現時点では未知数だ。ペナントに12億、ダフが10億以下でしょ。高いよ。というか、ダフがバーゲン価格すぎるのか。

ニューカッスルやスパーズが派手な補強してるのに、リバプールは地味補強。ビッグクラブなのに、意外と金がないのかね。まあ悪い補強をしてるわけではないけど、少し物足りない。

リバプールFCのフランス代表FWジブリル・シセ(24)が、オリンピック・マルセイユへ1年の期限付きで移籍することになった。
http://jp.uefa.com/footballeurope/news/Kind=2/newsId=436283.html

快速FWのベラミーが来たので放出と。怪我が完治しだい、そのまま完全移籍になりそう。前監督のウリエが獲得した人材だから、ラファにとってはあまり必要性のない選手だった。でも30億近い移籍金で獲得したんだよねえ。失敗ですな。


ニューカッスル・ユナイテッドFCが、チェルシーFCアイルランド代表MFデミアン・ダフを獲得する見通しになった。ダフは移籍に同意しており、健康診断に合格すれば正式に移籍が成立する。
http://jp.uefa.com/competitions/UEFACup/news/Kind=1/newsId=438782.html?cid=rssfeed&att=index

10億以下のバーゲン価格で獲得できたらしい。
これが今オフで最も費用対効果の高い補強だと思う。ダフはチェルシーだから出番が限られていただけで、普通に世界屈指のサイドアタッカーの一人。両サイドこなせて、ドリブルもクロスも水準以上。守備もサボらず、セカンドアタッカーとしてもプレーできる。SHのポジションがあるなら、どのビッグクラブでも通用する実力者。そんな選手が10億以下なんていうバーゲン価格。お買い得すぎる。
ニューカッスルは、左にエヌゾグビア、ルケ、右にソラーノがいる。サイドは豊富。逆にシアラーが引退して、オーウェンが負傷したFWが手薄。もしかしたらFWで使われるかもね。もうスーネスがいないから、来シーズンはそこそこ期待出来そう。

*1:キーワード読むと、ドリブルでの攻め上がりが得意なタイプのCHみたいに見える。違うと思うんだけど。突破力はない。

*2:ポジションは違うけど、ニューカッスルに移籍したダフが10億。ギグスウインガーやるには厳しい年齢になっているんだから、ダフこそ獲得すべき選手だったと思うけど。

*3:どちらも左SBだから、どちらかが左SH起用される可能性があるよね。

*4:ジェラードの右SH起用はそこそこ嵌ってたけど。