ワールドカップ総括1


そろそろ総括的なことを書いていきます。大会後の話題として、ジダンマテラッツィの問題が占められているのは残念。そこはあんまし興味ない*1


さて、まずは選手偏*2。若手編も追記しました。


ポジション別に見ると、総じてGK、DF、DH・CHに活躍した選手が多く、アタッカー陣は期待外れの大会だった。ポテンシャルを出し切れていないというか。守備力に優れたチームが多かったのもある。ただ守備一辺倒的な大会とは思わんけどね。

  • GK

なんといってもブッフォン(イタリア)。何より大会通じての安定感が素晴らしい。GKにとってこれが一番大事だと思う。ネドベドジダンに花道を飾らせないスーパーセーブ連発は憎たらしいほどだった。文句なし。
次点はレーマン(ドイツ)、リカルド(ポルトガル)。2人とも流れの中だけでなく、PK戦での活躍も見事だった。早期敗退チームではチェフ(チェコ)、リカルド(アンゴラ)、ヒスロップ(T・T)らの好セーブも目立った。ビルドアップでの貢献も含めて、アボンダンシエリ(アルゼンチン)、ファン・デル・サール(オランダ)も良かった。

  • CB

決勝までDFの柱としてチームを引っ張ったカンナバーロ(イタリア)、テュラム(フランス)。カンナバーロは大会最強DF。ネスタ、マテ、バルザーリと、どのCBと組んでも安定感は失わなかった。大会MVPですな。テュラムは決勝のトーニのシュートをブロックした際の高速カバーが印象的。大会通しても安定していた。
次点は、アジャラ(アルゼンチン)、カルバーリョポルトガル)、マルケス(メキシコ)、テリー(イングランド)、プジョル(スペイン)、ギャラス(フランス)。他にも印象深い選手が多く、CB豊作の大会だったと言える。


上位チームの傾向になったリスク低減でラインを低めに設定、それに対応できる高さと強さがあるDFでないとトップレベルでは厳しい。上記はその条件を満たしたCB。いくら組織的な守備網を作り上げても、単純なハイボール跳ね返せないと、低いライン設定ではゴール近くでボールを落とされて即失点に直結するリスク大。組織も何も意味をなさない*3
そして深い位置から攻撃を始めて、相手陣内までボールを運べるのかどうか。強いチームはフィードの巧いDFが揃ってますよね。日本はというと…。親善試合の無策な相手ならともかく、カウンターケアする国と当たれば、ある程度高い位置でボール奪取しないと、日本の攻撃は形になりません。

  • SB

右はザンブロッタ(イタリア) 。状況に応じて複数のポジションをこなし、その都度チームの勝利に貢献した。ポジション変更毎にアシストとゴールをしたウクライナ戦は彼の真骨頂。攻撃だけでなく守備面の安定感も秀逸。所属チーム降格濃厚のため、今オフの目玉選手だろう。

次点は身体能力を武器に攻守に貢献したミゲル(ポルトガル)。ロッベンと互角以上に渡り合ったオランダ戦の出来は秀逸だった。アップダウンしまくる「諸刃の剣」的な特徴が、今大会は良い方に出ていた。ポルトガルにとって彼の準決勝での怪我はかなり痛かった。



左は、開幕戦から好調のラーム(ドイツ)、トーナメントから爆発したグロッソ(イタリア)が双璧。甲乙つけがたい。
ラームは左サイドからのドリブル、得意とするカットインからのシュートでドイツのサイド攻撃を牽引し、鮮烈な開幕ゴールはドイツ代表を勢いづけた。惨敗したEURO2004ドイツ唯一の希望は、シュツットガルト時代の輝きを取り戻し、靭帯損傷から完全復活を遂げた印象。右利きなので中に入る傾向が強いから、左SHはサイドに張るタイプの方が良いかもしれない。シュバとの右利き左サイドコンビはまだまだ改善の余地アリ。

グロッソも攻撃参加での貢献が素晴らしく、オーストラリア戦のPK獲得、ドイツ戦での決勝ゴールと、一躍イタリアのラッキーボーイ的存在となった。守備面も及第点。イタリアが躍進するとしたら、FWにラッキーボーイ的存在が出てくると思ってたけど、まさかSBとはね。これもリッピのバランスの取れたチーム作りの賜物だと思う。歴代監督のトラップ、ゾフ、チェザーレなら、SBの攻撃参加をここまで許さなかったはず。

  • DH・CH

今大会で一番目立ったのはこのポジションの選手の活躍。特に決勝に残ったピルロ(イタリア)、ガットゥーゾ(イタリア)、ヴィエラ(フランス)、マケレレ(フランス)の4人は傑出している。

ガットゥーゾマケレレは、ボール奪取、パスカットなどの守備貢献、献身的な姿勢で何度もチームを救った。持ち場の中盤守備だけでなく、DFラインのカバーも光る。派手な展開力はないが、繋ぎのパスをミスする事も少なかった。大会通しての安定感も際立っていた。出場試合数が多い中で、駄目だった試合がないのはすごい事。

ピルロは卓越したゲームコントロールで、イタリアのサッカーに新たな息吹を吹き込んだ。ミドルシュートやプレスキックでゴールにも良く絡み、攻守におけるフリーランニング、得意ではない守備面の貢献度も高い。4年前のWC前シーズンはミランの控えトップ下、その時に4年後にレジスタとしてここまでの選手になるとは想像できなかった。ブレイクしたミランでの役割を、それまで中盤守備重視だったイタリア代表に取り入れたリッピも賞賛に値する。


ヴィエラジダンを欠いた第3戦目以降、アーセナル当時の全盛期の動きを取り戻した。守備面ではマケレレとの見事な連係でバイタルエリアを封殺し、攻撃面では前線への飛び出しからゴールに絡んだ。フランス代表のトーナメント躍進は、ジダンの復調だけでなく、ヴィエラジダンの負担を減らす攻撃参加も大きい。駄目な時のフランスは、ヴィエラはボール奪取後にジダンへボールを預けるだけで、何もしてなかったからね。決勝での負傷交代は残念。


次点はマニシェポルトガル)、フリングス(ドイツ)。マニシェは豊富な運動量で攻守の繋ぎ役となり、前線への飛び出しからシュートも積極的に打って2ゴール。ようやくロシアンブリザードから解凍された。これなら沢山オファー来るでしょ。フリングスは本職外の中盤の底で奮闘し、ミドルシュートも強烈だった。クルスを殴って、イタリア戦を出場停止になったのは勿体無かった。MFとしての出場時間数は少ないが、数的不利となったポルトガル戦でのハーグリーブスイングランド)の活動量も印象深い。今大会はジェラード、ランパードの2大巨頭より出来が良かった*4

  • トップ下

やはりジダン(フランス)。グループリーグでチームと共に不調だったが、決勝トーナメントに入ってからの活躍は際立っていた。スペイン戦とブラジル戦の華麗なプレーは語り継がれるだろう。僅かな時間とスペースでも、効果的なタメを創って素早く捌く事によって、周囲を活かすプレーは健在。決勝でも好調を維持していたのに、ヘッドバッドで水の泡。しかしこれで過去の功績が消えるわけではない。34歳で迎えた引退カウントダウンでここまで出来るとは、レジェンドプレーヤーの底力は伊達ではない。改めて感服した。宇宙人。

次点はアルゼンチンの攻撃の中心だったリケルメ(アルゼンチン)。試合から消えていても、一発のスルーパスで局面を打開してしまうのは流石だった。ドイツ戦が不調で、ペッケルマンの守備固めによる交代策で大会を終えたのは残念*5。カルテット・マジコで唯一及第点だったカカー(ブラジル)も悪くなかったけど、もっと出来る選手ですね。4年後は期待。


ちなみにこのポジションは、大会を通じて安定して活躍した選手が皆無なので、後述するベスト11には含まなかった。決勝トーナメントでのジダンは素晴らしかったけどね。

  • SH・WG

本領発揮できた選手が少ない中で、マキシ・ロドリゲス(アルゼンチン)のブレイクが印象深い。攻守に献身的な姿勢で「リケルメのチーム」を支える脇役としての仕事をこなしながら、重要な場面でゴールを決めるなど主役としても輝いたのが素晴らしい。左右、そしてインサイドと、複数のポジションを状況に応じてこなす多様性も素晴らしかった。メキシコ戦の胸トラップからのスーパーボレーは大会を代表するゴールの一つだろう。今大会で最も評価を上げた選手の一人だと思う。

次点はリベリー(フランス)。代表スタメンデビュー戦となった開幕戦はチームと噛み合わず、ラストプレーの精度にも精彩を欠いたが、3戦目から才能の片鱗を披露し始めた。攻守における豊富な運動量、ポジションに拘らない流動性、ボールを引き出す献身的なフリーラン、ボールを持っての積極的な仕掛けなど、チームへの貢献度はかなり高い。大会前まで低調だった「ジダンのチーム」の欠陥を、チームに馴染むに連れて補完したと思う。チャンスに絡んだ数はフランスで一番。ラストプレーがもう少し丁寧になって、味方も決めてくれていれば、ゴール+アシストの総和は大会トップだっただろう。トーゴ戦はトレゼゲ外しすぎ。
類稀なキープ力で攻撃を彩ったフィーゴポルトガル)、局面打開力は傑出していたロッベン(オランダ)も良かった。

今大会のSHの中では、C・ロナウドポルトガル)の評価が最も高い印象を受けるが、派手なプレーとは裏腹に、実効性の低さと過剰なダイブが多くて、個人的にはそこまで評価できない。一見トリッキーなドリブルでボールを奪われない様で、陣形を整える時間を稼がれたり、DFにとっての危険外エリアに追い込まれているシーンがかなり多かった。シュートもFK以外では枠に行かないし、ラストパス・クロスの精度も悪い。わざと転ばなければチャンスに結びついたシーンも多々あった。ただ劣勢でも独力で局面を変えられる個人技は評価している。傑出した局面打開力が、ゴールやアシストに繋がるようになれば名実共に世界最高峰のサイドアタッカーになれるはず。パウレタ交代後の1トップ起用は少し可哀想だったかな。将来有望なのは間違いない*6


  • FW

傑出したFWが少ない大会となったが、5ゴールを上げ大会得点王に輝いたクローゼ(ドイツ)の活躍は光っていた。優勝候補アルゼンチン戦でのゴールで、もう格下キラーと揶揄される事はないだろう。4年前目立ったヘッドではなく、ブレーメンで見せているポジショニングの妙、タイミングの良いオフ・ザ・ボールの動きが印象的。ゴールだけでなく、周囲を活かすプレーも光る。経験の浅いポドルスキーの活躍は彼に依る所が大きい。大会終盤に怪我でコンディションを崩したのは残念。

次点はアンリ(フランス)。怪我による自身のコンディション不良、チームとのフィット性の問題で、本領発揮したとは言い難いが、要所で貴重なゴールを決めてチームを救った。2列目を活かす為に裏抜けを繰り返す事で囮になるなど、「ジダンのチーム」が要求するタスクもこなした。3ゴールは本来の能力からすると満足いく数字ではないが、貢献度はけして低くない。

グループリーグではサビオラ(アルゼンチン)、クレスポ(アルゼンチン)、トーレス(スペイン)、ビジャ(スペイン)の活躍が目立ったが、トーナメントでは精彩を欠いた。得点王候補のロナウド(ブラジル)、シェフチェンコウクライナ)、トーニ(イタリア)、ニステルローイ(オランダ)は、ゴールこそ決めたが、本領発揮したとは言い難い。ズラタンも怪我の影響で活躍できず。総じてストライカー不作の大会だった。



FWの場合、能力的な事は勿論、チームの攻撃スタイルとの親和性が重要と感じた。ロナウドは3ゴール上げたけれども、それ以外のチームへの貢献度は皆無に等しい。パスを引き出す事はなく前線で蓋になって、カカー、ガウショのパス能力は宝の持ち腐れ。同ゴール数のフランスのアンリは、同じくポテンシャルを最大限発揮したとは言い難いけど、チームの狙いとして裏抜けを繰り返して、攻撃面でゴール以外にも貢献していた*7。2人ともコンディションが万全でなかったけど、貢献度の差は歴然だったと思う。アンリのような犠牲的精神を、ロナウドが少しでも見せていれば、ブラジルの結果も少しは違ったかもしれない。



上記から、GK1人、DF4人、MF5人、FW1人を選ぶ。今大会主流の4-5-1。ただし、そのシステムにおける役割や選手配置のバランスは考慮しない。パフォーマンスと勝利への貢献度の高い選手をポジションという大枠ごとに選ぶだけ。

GK:ジャンルイジ・ブッフォン(イタリア)
DF:ファビオ・カンナバーロ(イタリア)、リリアン・テュラム(フランス)、ジャンルカ・ザンブロッタ(イタリア) 、フィリップ・ラーム(ドイツ)
MF:クロード・マケレレ(フランス)、ジェンナロ・ガットゥーゾ(イタリア)、パトリック・ヴィエラ(フランス)、アンドレア・ピルロ(イタリア)、マキシ・ロドリゲス(アルゼンチン)
FW:ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)

通常、ベスト11というのは攻撃的な選手が多く並ぶものだけれど、上記はボランチ*8ばかり。アタッカー陣に比べて、大会を通しての安定感が際立っていた。ジダンは決勝の退場云々ではなく、グループリーグで精彩を欠いていたので選外。



若手編

年齢制限はどこにしようかな。85年だと厳しいし、83年だと該当者が多すぎるから、84年生まれ以降かな。

  • GK

84年生まれ以降で出場した選手はたぶんいないと思う。なので該当者なし。

  • CB

ライン設定を下げた2戦目以降から安定したメルテザッカー(ドイツ)、流血ゴールで韓国を沈めたセンデロス(スイス)の成長振りが光った。2人ともハイボールに強い。ハギ(チュニジア)、87年生まれジュルー(スイス)という逸材も新たな発見だった。ジンギュ(韓国)も悪くなかったよ。相変わらずFKは入る気しないけど。

  • SB

右ではセルヒオ・ラモス(スペイン)が傑出している。マドリーはCBとしてではなくSBとして育てるべきだよ。83年生まれだけど、身体能力が際立つエブエ(象牙)、堅実なプレーを見せたデゲン(スイス)も良かった。

左はヤンセン(ドイツ)。1試合しか出ていないけど、84年生まれ以降の左SBは彼くらいしかいない。83年生まれならラーム、ボカ(象牙)がいるけどね。

  • CH・DH

アンカーではマスケラーノ(アルゼンチン)が傑出している。クラブレベルこの役割の重要性は高まっているので、欧州進出の際にはビッグクラブ間で大争奪戦になるだろう。展開型のCHではセスク(スペイン)が鋭いスルーパスを武器に輝きを見せた。この2人が組めば今後10年は安泰。ベンゲルジウベルト・シウバの後釜にマスケ獲れば良いと思う。他にはダイナモムンタリ(ガーナ)も良かった。スナイデル(オランダ)はそこそこ、モドリッチクロアチア)はイマイチだったかな。

  • トップ下

若手では傑出した選手が見当たらなかった。クラブレベルに続いて、今後は代表レベルでも、いわゆるトップ下*9というポジションで活躍する選手は減っていくのではないか。北京世代№1ホールプレーヤーのルーニーイングランド)は、骨折明けのコンディション不良の上、なんとエリクソンが1トップ起用という愚行を犯し、しかも単調なロングボールを放り込む事が多かったため、全く機能しなかった。クラニチャルクロアチア)も不発。

  • SH・WG

ここは優れた若手が一番多いポジション。時代を反映している。

左はシュバインシュタイガー(ドイツ)、ロッベン(オランダ)。シュバイニーは好不調の波は激しかったが、所々に光るプレーを見せた。3位決定戦の無回転ミドル2連発は見事。ロッベンは類稀な局面打開力で、オランダの攻撃の依り所になった。チームとしてもっとフォローできれば、さらなる輝きを見せたと思う。

右は、得意のドリブルを中心に攻守に安定感のあるプレーを見せたバルネッタ(スイス)、スーパーサブとして機能した快速のオドンコール(ドイツ)、突破力の光るバレンシアエクアドル)、短い出場時間ながら類稀な突破力を見せたレノン(イングランド)という世界的知名度のない選手の活躍が目立った。一般的に若手は波が激しいのだけど、バルネッタは出場4試合で全て及第点以上のプレーを見せた安定感が光る。消してぽっと出ではなく、昨シーズンはレバークーゼンでレギュラーとって活躍しているし、北京世代を代表するSHになると思う。

左右問わず傑出した局面打開力を見せたC・ロナウドポルトガル)も年齢を考えると傑出している。個人的に期待していたメッシ(アルゼンチン)は、プラーヴィ戦で1ゴール1アシストと鮮烈なWCデビューを飾ったが、×ルマンの守備固めの犠牲になり、ベンチに座ったまま大会を終えた。ポテンシャルは大会№1だと思っていたチーム同様、非常に残念だ。4年後はチームの中心として期待したい。

  • FW

若手では3ゴールを決めたポドルスキ(ドイツ)、シュートまでのアプローチは抜群のF・トーレス(スペイン)、ドリブルでの打開力が光ったテベス(アルゼンチン)が目立った。
ロビーニョ(ブラジル)、ギャン(ガーナ)もそこそこ良かったね。ノーゴールだけど、アデバヨールトーゴ)、ミレフスキ(ウクライナ)も才能の一端は伺わせた。注目されたウォルコットイングランド)はベールは脱がず。というかFWに怪我人続出してるのに召集したエリクソンの失策。

     ポドルスキ トーレス

 ロッベン          バルネッタ
     セスク マスケラーノ

ヤンゼン             S・ラモス
    センデロス メルテザッカー
        該当者不在

      テベス  ギャン
シュバイン          バレンシア
     ムンタリ スナイデル
該当者不在           カエビ
      ジュルー  ハギ
        該当者不在

みんな4年後の主役候補達でしょう。

*1:侮辱発言で挑発したマテにも問題あるけど、報復して退場したジダンが悪いという当たり前の感想。WC決勝の大舞台で引退するレジェンドが関ったから大事になっているだけで、フットボールにおいて日常茶飯事的なやり取りでしょう。

*2:次はシステム・戦術的な傾向、大会のトレンドなど。日本偏はどうしようかな。惨敗に監督の責任があるというのは当然で(それさえも認めない人は、よほどジーコを盲信してるんでしょうな。)、それについては語り尽くされている感もあるから、違う方向性でやろうかと思う。今のままだと監督が良くてもグループリーグ突破できるかは微妙だし。たとえオシムでもね。

*3:日本人と体格が似たカンナやアジャラのいるアルゼンチン・イタリアを見習えという意見があるけど、彼らは駆け引きとか体の使い方など守備技術的なものだけでなく、単純に身体能力・跳躍力が半端でないからね。日本人とは違う。日本との共通点が多いメキシコも、マルケスという傑出したDFがいる。同じような守備は真似できないでしょう。これはまた後日書くけど、ラインの高低のどちらが正しいとか、世界的傾向がどうのではなく、状況に応じて日本の選手の特徴にあった守備体系を作り上げる必要があると感じた。ライン設定のメリット・デメリットは、中盤の組織守備のやり方にも依るけど、単純にDFの素材に影響される所も大きい。宮本中心のDFでライン下げても、デメリットの方が明らかに多いと思う。中盤守備が弱くて、バイタルエリアのゾーン封殺も出来ないんだし。

*4:スウェーデン戦で既にアンカーとして活躍していたのに、次のエクアドル戦で右SBに使ったエリクソンは改めてアホだと思った。アホスギル。ハーグリーブスはレギュラーとしてプレーできるチームに移籍して欲しいね。デミチェリスが相手だと役割的に厳しい。そのデミを呼ばなかった監督もアホだと思う。

*5:ここまでリケルメ依存のチームを作ってきたんだから、最後まで心中しろよなあ。そうでなければアイマールかメッシでしょ。交代沸く全て使い切ってたのに、カンビアッソって……。カンビアッソ自体は良い選手ですけどね。

*6:ダイバーだから、プレミアよりスペインの方があって良そう。ルーニー退場での一件でイングランドの仇敵になったようだし、マンUは高値で売れるなら放出もアリだと思う。その金で、チェルシーで出番が少なくなりそうなダフを買って、余った金でワールドクラスのCHを獲得すべきですな。イングランド人はロナウドを恨むよりエリクソンを恨んだ方が健全だと思う。

*7:ラインを押し下げてジダンのスペースを作るとか、2列目の飛び出しを生かす囮になるようなね。

*8:ここでは語源から連想される役割的なものではなく、単に中盤下がり目に位置するという広義の意味。イタリア風に例えれば、レジスタ、インクレソール、クレソール、インコントリスタもごちゃ混ぜ。チェントロカンピスタ。

*9:ホール、トレクァルティスタ、メディアプンタなど、各国色々な呼び名があります。微妙にニュアンスは違うと思うけど。