スペインvsフランス

好ゲームでしたなあ。

スペイン 1 - 3 フランス
[得点] 27分PK:ビージャ(ス)、41分:リベリー、83分:ヴィエラ、92+分:ジダン

スペイン:4-3-1-2
カシージャス;パブロ、プジョル■、セルヒオ・ラモス、ペルニア、セスク、シャビ(72分セナ)、シャビ・アロンソ、ビジャ(54分ホアキン)、ラウール(54分ルイス・ガルシア
F・トーレス

フランス:4-2-3-1
バルテズサニョルテュラムギャラスアビダルジダン■、マケレレヴィエラ■、マルーダ(74分ゴヴ)、リベリー■、アンリ(88分ヴィルトール

  • スタメン布陣

         アンリ

  マルダ   ジダン   リベリー

     マケレレ ヴィエラ

アビダル            サニョル
     ギャラス  テュラム

         バルテズ

フランスは4-2-3-1。今大会初勝利を上げたトーゴ戦の2トップの4-4-2から、ジダン復帰でトップ下を置いた「ジダン・システム」に変更。選手変更や時間帯により多少の変化はあるも、基本的にはこのシステムを最後まで維持した。グループリーグでは不振。攻撃時に中盤が硬直化することが多く、1トップは孤立、1トップのフォローのために流動性が必要とされる4-2-3-1は機能していなかった。ジダンを欠いたトーゴ戦では、ヴィエラの攻撃参加が機能するなど復調の兆しを見せた。ジダン復帰でどうなるか。

   トーレス    ビジャ
        ラウル
    セスク     シャビ
        アロンソ
ペルニア           S・ラモス
     パブロ  プジョル
       カシージャス

スペインはウインガーを排除した4-3-1-2。前線の3人は流動的だけれど、ラウールは中盤に下がってくる事が多いので、3トップというより2トップ+トップ下。3センターに守備的タイプはいなく、アンカーのアロンソを含め、3人ともパス能力に優れたピボーテウインガーによるサイド攻撃を排除して、中央からのパスコンビネーションを主体として攻撃は、格下相手のグループリーグでは通用したけれど、トーナメントで強豪フランス相手にどう出るか。ラウールをレギュラー復帰させた事も含めて、スペインの真価が問われる。

  • 試合雑感

序盤から互いに攻守の切り替えが早く、素早く攻め合う展開になった。


スペインはチェックが素早く、特にアンリとジダンを注視し、自由にはさせない。ボール奪取後は速攻とボール保持の使い分けが巧みで、ポゼッションでリズムを握り、素早いパス交換から攻め入る。サイドアタッカーを置かない分、SBのオーバーラップや、2トップのヴィジャとトーレスがサイドへ流れることによって攻撃に幅を出している。ただフランスの守備が固くシュートまでは至らない。


フランスはスペインの素早いプレスによってビルドアップは制限され、アンリとジダンも自由を与えられず、ポゼッションでリズムを掴む事は出来ない。必然的に攻撃はボール奪取からの速攻主体に。ジダンがフリーでボールを受けると、巧みなキープで味方の上がる時間を作ったり、少ないタッチ数でDFライン裏のスペースを突いたパスで、アンリやサイドアタッカーを巧みに使い、素早くフィニッシュに持ち込む。全体的にアンリをDFラインの裏に走らせるシーンが目立ち、それが後の先制点の布石となった。


フランスは守備のバランスが良く、厳しいマーキングでFWをフリーにはさせず、FWへのパスコースもうまく切っていた。スペインに中盤でボールを回されても、自陣ゴール前では自由にさせなかった。ボールを逸しても、うまくスローダウンさせて速攻を許さない。逆にボールカットから速攻で効率良くチャンスを作っている。試合を通して、ダブルボランチの守備面の働きは秀逸だった。


前半は1-1。テュラムがパブロを倒しPK。これをヴィジャが決めて先制。フランスはアンリを囮に使い、ヴィエラから飛び出したリベリーへスルーパスリベリーが落ち着いてGKを交わして同点。マケレレのボールカットからのショートカウンターが見事成功。


拮抗した展開だけど、フランスの守備ブロックの安定感に比べて、オフサイドトラップを多用するハイラインの危うさがスペインにはある。ボールカットからの速攻もフランスが目立つ。スペインが上回るボールポゼッションとは逆に、ペースはフランスにあるように感じた。


後半も似た様な展開。スペインは中盤でボールは回せても、ゴール前ではフランスの守備ブロックを打開できない。アラゴネスは、ラウールに代えてルイス・ガルシア、ビジャに代えてホアキンを同時投入し、流れを変えようとする。


ただ3人しかいないFWのうち2人を下げて、トーレスの1トップにしたのは早計だったと思う。これまでトーレスを信頼し続けてきたアラゴネスらしいといえばそうなんだけど、2年間を鑑みる限り、前線をトーレス1人にするのは無謀。しかもこの試合ではテュラムに封じられてた。采配については後述するけれど、その後のセナ投入のタイミングと人選も含め、アラゴネスの選択には疑問が残った。

  • 交代後布陣

       トーレス
       ルイガル    ホアキン
   セスク     シャビ(セナ)
        アロンソ
ペルニア            S・ラモス
      パブロ  プジョル
       カシージャス

中央へのパスコンビネーションを封じられていたスペインは、ホアキンを右サイドの高い位置に張らし、タッチライン際で起点を作ることによって、サイドからピッチを広く使って攻撃する狙い。ホアキンが単独でのドリブル突破や、オーバーラップしてくる右SBセルヒオ・ラモスとの絡みでチャンスを作り出す。ようやくサイドから抉るスペインサッカーらしさが出て来た。堅い中央守備を誇るフランス相手に、サイドに活路を求める事は明白だったと思う。


ただこれにも功罪があって、アタッカーを右サイド片翼にしか置かなかったため、左右のバランスは崩れてしまった。右サイド攻撃が高い位置に張ったホアキンとSBラモスとの絡みに対し、左サイド攻撃はSBペルニアの攻撃参加のみ。ペルニア1人でケアする左サイド裏への対応は不十分だった。中央突破は機能していなかったのだから、ゴールを奪うためには、試合途中にレジェスを左に入れて4-4-2、SHとSBで数的優位を作ってのサイド攻撃を両翼から繰り出すのも1つの手だったかと。


試合終盤はお互いに中盤が間延びし、ゴール前を行き来するオープンな攻め合いが続く。 こういう展開大好き。


スコアが動いたのは83分、アンリとプジョルの競り合いから微妙なファウル判定。ジダンのFK、中央でシャビ・アロンソが触ってファーに流れたところをヴィエラが頭で合わせ、セルヒオ・ラモスの足に当たってゴール。なぜかヴィエラがドフリーだった


何としてでも追いつきたいスペイン。点を取ろうにも、FWはピッチ上にトーレス1人しかいない。ホアキンがサイドからクロスを上げようにもターゲットがいない。FWを2人下げてしまって、攻撃面では大したことのないセナを投入していたので、既に交代枠は使ってしまっている。もはや動く術がなかった。そもそも2トップは基本線なのに、23人枠にFWが3人しかいないのが問題。動きすぎたアラゴネス、いつもの動けない事が今日は功を奏したドメネク、って印象。

さらに試合終了間際フランスが突き放す。これで勝負あり。

フランスが複数で素早いプレス、そこからジダンがボールカットしてからのショートカウンター。左サイドにジダンが抜け出し、そのままエリア内に切れ込んで、追い付いて来たプジョルを交わして、カシージャスの逆を突くシュート。あのファーを狙ったようなシュートフォームで、ニアを打ち抜いたのが素晴らしかった。流石のカシージャスでもファーに反応してしまうさ。試合終了間際に守備をこなし、カウンターで決定的な仕事をしてしまう。ジダンのコンディションは良いみたいね。累積警告による休養が良い面に出た。

  • スペインとフランスの相性

この試合、両チームの実力差はそれほどなかったけれど、スペイン代表の長所と短所が、このフランス相手に嵌ってしまったと感じた。試合運びに経験の差も感じた。

スペインの長所。攻撃ではトーレスのスピードを活かした個人突破、SBの果敢な攻撃参加、パサー型テクニシャンの共演で中央をこじ開けるパス・コンビネーション。守備ではコンパクトな布陣を保つため、ラインを上げてオフサイドトラップを多用するハイリスク・ハイリターンの守備。

それらはウクライナチュニジアには抜群に嵌ったのだけど、その長所に対してフランスは相性が良かった*1。スペインはそのサッカーに拘ってしまい、フランスに長所を消され、短所を突かれてしまった*2


フランスはスペインの中央からのパス主体の攻撃に対して、中盤からのパスをフリーでFWに入れさせない。前を向いてスペースを得ると本領発揮するトーレスにも、グループリーグでのように自由を与えなかった。中盤でパスは回させても、自陣ゴール前ではしっかりとマークして対処。ボールカットから、効率の良い速攻を狙う。攻撃時には、高いDFラインの裏を狙って、アンリを裏に走らせる形を徹底的に狙い、それを囮に使って2列目からの飛び出しも活かし、それをゴールに結びつけた。


サイドがSBしかいない構造的欠陥を抱えるスペインのシステムに対し、フランスは高い位置に置いたサイドアタッカーを活かした攻撃*3、特にペルニアの裏を突いたリベリーの動きは光っていた。積極果敢なドリブルでの仕掛け、スピードを活かした飛び出し、終盤まで縦横無尽に動き回る運動量。これまで3試合はシューとやラストパスの精度が悪くて、WCで始めてみる人の評価はイマイチだったけれど、ようやく本来の能力の一端を披露してくれた。フランスに欠けている攻撃の流動性を促せるプレースタイルは貴重。


トーレスの単独突破を許さない対人能力に優れたCB、速攻を導くパスカットやボール奪取など守備能力に優れたダブルボランチ、一発で裏を取れるパスの出せるMF、飛び出しのスピードに優れるアタッカー。これらを有するフランス相手に、スペインはグループリーグで格下相手に圧勝できたサッカーそのままで挑んでしまった。オープンなサッカーしか出来ない戦術的柔軟性の欠如とも言える。ブラジルくらいの圧倒的個人技があればそれで問題ないんだけど


ポゼッションでは59%と上回りながら、枠内シュートは僅か2。その内訳もPKの1点。ボールは支配しながらも、効果的なチャンスは作れなかった事の証明。ポゼッションの隙を突かれて、ショートカウンターから2失点。実力差はそれほどなかったけれど、相性的な面がダイレクトに出た試合内容を鑑みると、妥当な結果だったと思う。効率面の差は歴然だった。


  • フランス

この試合のフランスは、これまで全くうまくいっていなかったアンリとジダンの関係性・役割分担が、かなり改善されていた。これまでのように1トップのアンリを最前線の起点として機能させようとしても、アンリはポストプレーヤーではないし、ジダンを始め中盤に機動力のないフランスの中盤は、アーセナルのような素早いフォローや機能性はないため、ほとんど機能していなかった。

この試合のアンリは、ポストプレーをして2列目を活かすターゲットとしての役割というより、DFラインとの駆け引きで徹底的に裏を突いていた。アンリが裏へ積極的に飛び出すことによって、スペインのDFラインを下げて、中盤との間のスペースを押し広げ、ジダンバイタルエリアでボールに触れる時間とスペースを作る。そこでジダンが攻撃の起点としてのプレーする狙いが見えた。これにより示談がボールを持てるシーンはこれまでに比べかなり増えた*4

アンリの徹底的な裏狙いは、2列目の飛び出しをも促し、得点への布石にもなっていた。

スペインは布陣をコンパクトにするため、かなり高い位置に出ラインを押し上げる。守備の得意なMFがいないため、コンパクトな布陣を保つ事によりでプレスをしやすくして、中盤の守備力のなさをでカバーする狙いもある。パスのつながりを良くしたり、、守備ではシェヴァを封じ込めたりとこれまで奏効していた。この日もアンリを何度もオフサイドにかけていた。

ただし2列目の飛び出しまではケアしきれない。それを逆手に取り、サイドからリベリー、後方からヴィエラが飛び出してくる。この狙いは奏功したといえる。これまでのフランスはここがバラバラにプレーしている印象で、こういう機能性がほとんどなかった。

ジダンのいないトーゴ戦で、ジダン復帰後は大人しかったボランチヴィエラに攻撃参加が目立つようになったり、サイドアタッカーの縦横無尽の動きが増えたりと、フランスに復調の兆しが見えていた。
これがジダン復帰でどうなってしまうかは心配だったのだけれど、休養を挟んだジダンのコンディションも良く、トーゴ戦の流動的なリズムにすんなりは入れていた。周囲もジダンが入って来たからといって臆さず、彼のキープ力を利用して飛び出しに繋げていた。

全盛期のフランスに比べればまだまだ物足りないけれど、チームとしてこれまでより遥かに量化されていた。良い意味で驚き。次は因縁のブラジル戦、さらに上積みされている事を期待したいですね。

  • スペイン

格下相手には中身のあるサッカーで圧倒できても、タフなトーナメントで強豪相手には勝てない。非常にスペインらしい。


これまでサイド攻撃を追及してきて*5、複数の司令塔タイプを共存させたパスコンビネーションサッカーに移行、どちらもスペインの適正に叶ったものであり、どちらが良い悪いではないけれど、一貫性のなさ最後まで気になった。うまく言ったら奇跡だった。

やはりグループリーグでの絶好調は、WC初陣で浮き足立ったウクライナ、相対的に見て実力下位のチュニジアサウジアラビアだった面が大きい。そのウクライナ戦もセットプレーで2点先取した事が快勝の主要因だし、チュニジア戦原ウールが決めるまで引いた相手に対して苦戦していた。。予選で大苦戦した要因である、守備の強い相手に対して流れの中での得点力不足という課題は、格下相手との快勝で覆い隠されてしまったと思う。

グループリーグの3戦、サイドから攻めてくるチームがいなかったので、3ボランチ気味の4-3-1-2という、一般的にサイドを薄く中を厚くしたシステムの構造的欠陥が露呈しなかった。サイド攻撃の手薄さは、左SBのペルニアの果敢な攻撃参加でカバーしてきたわけだけど、その上がりを突いてくるチームもこれまでいなかった。リベリーのような俊敏なサイドアタッカーと対したのは、予選を通じてこれが始めて。

フランスは両サイドにマルダとリベリーを配置。SBとの絡みでサイドを突いてくる。それでも構成力に優れた3センターでゲームを支配出来れば良かったのだけれど、ポゼッションでは上回るも、相手の堅守に攻めあぐね、ボールを持たされてしまった感があった。マケレレヴィエラの前まではボールを運べても、そこを良い形で越える事は非常に少なかった。


ビエラマケレレのダブルボランチは、スペインの3センターから前線へのパスコース消すポジションと間合い、パスコースを寸断されため、チャビ、セスク、チャビ・アロンソは横パス、バックパスが多すぎて、決定的チャンスは演出できなかった。中盤が中央がプレーエリアのパサーばかりの弊害がここに来て出ていた。後半のホアキンの活躍を見ると、サイドに活路を求めた方が良かったと思う。

  • FWの問題

スペインの課題である流れの中の決定力不足、グループリーグで結果を出してきた新エーストーレスやビジャは、フランスの堅い守りの前に消されてしまった。この大会で一皮向けた感のあるトーレス*6だったけれど、テュラムはこれまでの相手とは格が違った。

まずCFの枚数が足りなかったと思う。今現在のラウールは戦術的FWの側面が強く、このチームではトップ下にコンバートされており、ストライカーはビジャとトーレスの2人だけ。まあCFが3人いるとして、その3人ともスタメンで、ベンチに点を取るためのオプションが存在しない。サイドにホアキンを入れても、ビジャもラウルも下げた後では、サイドからの崩せても、クロスを中で合わす選手はいなかった。後半1トップになったトーレスはそういうタイプでない。

メンバー選考時に指摘した事だけど、1トップならともかく、2トップを基本とするなら、FWは4枚連れて行くべきだった。例えば似たような4-3-1-2システムのイタリアにしても、FWは5人召集している。そのうち第4・5FWのピッポとイヤキンタは、状況に応じて重宝されている。スタメン11人以外の戦術的な駒が、スペインには欠けていた。


それにしても同点の段階でセナの投入は不可解。セナは強烈なミドルはあるものの、これまでの成績が示しているように決定力をそれほどでもなく、基本的には運動量や戦術面に優れたバランサータイプのMF 。慎重に試合を進めるためにスタメン、あるいはリードして逃げ切りたい状況で投入するなら分かるけれど、同点で点が欲しいとき、しかも3人目の交代枠を使って投入する駒ではない。片翼にホアキン入れたなら、もう片翼にレジェスを投入し、オーソドックスな4-4-2にして、両サイドからスペインらしくガンガン攻めてもらいたかった。

アラゴネスはラウールに最後まで拘った印象ですね。この4-3-1-2。トップ下が欠けていたと思う。ラウールは戦術遂行力に優れていて、チュニジア戦で披露したここぞというときの勝負強さも秘めている。でも本質的にトップ下の選手ではない。不調でもFWで使うなら分かるけれど、わざわざトップ下で使う必要性は感じられなかった。やはりバレロンですよ。バイタルエリアでアクセントの付けられるバレロンがいたら、このシステムに嵌ったと夢想してしまう。そこが残念かなー。


スペインのベスト16、予選ではプラーヴィの後塵を喫し、プレーオフで何とか勝ちあがったチーム。実力的には至極妥当なものだったと思うよ。直前ではなく、始めからアラゴネスがウイング排除の新システムを継続して、もっと洗練していれば、また違った結果になったかもしれない。


このチームはまだまだ若い。ポテンシャルはかなりのものだと思う。トーレスイニエスタ、セスク、ラモス、この経験を糧に2年後4年後に期待したい。そしてアンタッチャブルは作るべきではないでしょうね。

*1:トーレスの単独突破も、パス主体で飛び出しや局面打開力のないMFによるコンビネーション主体の崩しも、フランスの守備陣にとって相性が良い。そしてハイラインを維持するスペインの守備には、スピードに優れたアタッカーと裏を狙えるパサーは相性が悪い。

*2:スペインの弱点をドメネクが意図的に狙ってたとしたら、多少評価を改めなくてはならない。まあそれに対するアラゴネスの柔軟性が欠けているだけかもしれんが。

*3:グループリーグの相手にはなかった。

*4:全盛期のジダンなら、スペースがなくても圧倒的キープ力で時間を作ってしまったのだけれど、今はそうも行かない。今のジダンを生かすための良い工夫と思った。

*5:予選中にサイドからえぐってのクロス主体から、サイドから中に切れ込んでの攻撃というアプローチの変化はあったけれど

*6:決定力を欠いているという意見はあるだろうけど、事前に比べたらかなり改善されている。代表でもアトレチコでも、外しまくっていたから。シュートへのアプローチは絶品だから、