ジーコの後任はベンゲルが有力

来年6月9日開幕のW杯ドイツ大会をもって退任するサッカー日本代表ジーコ監督(52)の後任として、プレミアリーグアーセナルの監督、アーセン・ベンゲル氏(56)がリストアップされていることが24日、明らかになった。次期監督の決定権を握る日本協会の川淵三郎キャプテン(68)が初めてW杯後について言及し「ベンゲルは、監督としての最後は日本でやりたいようだ」と発言。Jリーグ名古屋で指揮を執った世界的な名将を、2010年W杯南アフリカ大会の日本代表監督の有力候補に挙げた。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/japan/p-sc-tp3-051125-0014.html

「日本でやりたいようだ」という推測だけで、現時点では有力候補でも何でもないと思うんだが。でも川渕キャプテンはベンゲルにやってもらいたいんだろうな。
現実的に考えてベンゲルほどのビッグネームが、WCに出れるとも限らない日本代表の監督に就任してくれるとは思えない。アーセナルでの地位は絶対だし、退任後もアーセナルでTDなどの地位につく事がほぼ確実。
それにどちらかというと代表よりクラブ向きの人材だと思う。仕入れた値段より遥かに高額で選手を売り払って*1、その金で若手選手を安く仕入れて一流選手に育てたり*2、評価が落ち目の選手を再生してチームの中心選手に育てるなど*3、移籍マーケットなどの経営手腕は世界屈指。資金力があまりなかったアーセナルをここまでの規模にしたのはベンゲルの功績。手腕をフルに発揮するなら経営の要素のあるクラブチームが最適。

98年に出したベンゲルへのオファーは断られて、彼の推薦でトルシエ就任になったように*4、高望みしてベンゲル一本に絞るのはリスクが大きい。川渕Cはビッグネーム好きだから、フランス代表監督経験のあるジャック・サンティニレイモン・ドメネクを推薦されたら受けてしまいそうだ*5。それはどちらかというと貧乏くじですから。ル・グエンなら大歓迎。まあないけど。

ビッグネームでなくてもしっかりスカウティングすれば日本代表に最適な人材はいるだろうし、身近なJリーグにも優秀な外人監督がいるんだから、現実的な線で選考して貰いたい所。WC半年前の今の内からリストアップしておかないと遅い。とりあえず監督経験のない素人は勘弁な。日本人監督もまだ時期尚早だと思う*6

勿論ベンゲルが就任してくれるなら別に文句はないですが。PSVとオーストラリア代表の監督であるヒディンクのような兼任ならありえるかもしれない。

それよりも日本がどういうサッカーを目指すのか決める方が先決だと思う。その方向性に沿って監督を選んでいけば、引継ぎの時もスムーズにいきやすい。オフト→ファルカン→加茂さん(岡ちゃん)→トルシエジーコって、どういうサッカーをやりたいか何も見えてこない。欧州式の組織重視だったり、ブラジル式の個人優先だったり支離滅裂。

同キャプテンはフル代表の監督に、08年北京五輪を目指す代表の指揮も任せるつもりでいる。トルシエ前監督が五輪とフル代表を兼ねた例を出し「トルシエシドニー(五輪)をみて(02年の)W杯へつなげた。五輪とフル代表の日程もあまり重ならないからね」。来年1月には五輪代表暫定監督を発表する予定で、新潟反町康治監督を筆頭に浦和柱谷哲二コーチらを候補にした日本人指導者を、W杯後に就任する兼任監督の下で五輪代表コーチとして修行させる構想だ。

そんな現実味のない記事より、こちらの方が遥かに気になる。五輪代表監督はフル代表監督と兼任するのが一番理想的だと思う。同じ監督の元で指揮した方が、五輪代表からフル代表への引き上げがスムーズにいく。それまでは暫定監督を据えるのも妥当な案。
五輪は柱谷監督就任が濃厚というニュースが以前あって大反対したけど、プロ監督としての実績が亜ある反町氏が暫定監督で、柱谷氏はコーチ就任というならそう悪くない。新潟での外人3トップを元五輪代表監督に非難された反町監督だが、4年前の監督より期待出来そうな気がする。

*1:今考えるとアネルカは随分高値で売れた。ピークを迎えていたプティやオーフェルマウスを高値で売って、安値でピレスを買ってスムーズに世代交代させたのもの正解。

*2:代表例はセスク。青田買いと非難されたり物議をかもし出すことも良くある

*3:代表例はセリエAで評価が落ちた時に安値で仕入れたアンリですね。他にはアル中だったアダムスとか。鉄壁のフェエイマス4が懐かしい。

*4:98年の時点ではかなりの賭けだったと思う

*5:まあ素人監督よりは良いけど

*6:スタッフの国籍制限はないんだから、それを使わない手はない