続・ACL出場権
日本協会の川淵三郎キャプテンは9日、J1で17位と低迷する前年度天皇杯王者の東京Vが、仮にJ2降格した場合も「J2へ落ちたからといって関係ない。そうなったら(J2の)日程を調整すればいい」と来季のアジアCLへ出場させる意向を示した。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-051110-0010.html
相変わらずこの人の意見には同意できない。
「J2へ落ちたからといって関係ない。そうなったら(J2の)日程を調整すればいい」って、他のJ2クラブの都合もあるだろうし、日程の調整すれば解決するような問題だろうか。J2の過密な日程調整はかなり難航するだろうし、ACLとJ2を並行する過密日程は半端でないと思うのだが。
そんなに簡単にリーグの日程を調整できるなら、なぜ今年や昨年のジュビロとマリノスには適用しなかったという疑問も。あの過密日程でACLを勝ち抜けというのは今考えても無茶すぎる。ヴェルディになった途端に特別措置とはねえ。
やはり降格クラブは無条件で出場権取り下げが妥当なのでは。降格クラブにとって第一目標である昇格を目指すためにも、その方が都合が良いはず。ヴェルディの親会社・日テレは、そんなに昇格を難しくしてまでACLに出たいのだろうか。そもそも2部リーグのクラブでも出れるチャンピオンズ・リーグって何なんだろう。
日テレとしては放映権のある世界クラブ選手権に出場して欲しいんだろうけど、いくら今シーズンより戦力を整えたとしても、ACLを勝ち抜くのははまず無理だろう。J2のタイトなスケジュールにアジア各国への過酷な遠征が加われば、どちらの成功も困難に違いない。出たいならJ1に残留して胸を張って出れば良い。
また、日本の出場枠2つのうち1つを、前々年度の天皇杯王者が得ていることについて「直近のチャンピオン(前年度王者)が出ることになるよう、どのタイミングで変えるか検討している」と話した。
これもまたおかしい。直近の天皇杯王者が決まるのは1月1日。既に補強の適正期間を過ぎた段階で決定されるため、優勝クラブにとってACLの過密日程を戦い抜くための戦力を整える事が非常に難しい。
ACLとリーグを平行して戦い抜くのは並大抵の戦力では無理。ACLで苦しむだけでなくだけでなく、その後のリーグ戦にも多大な悪影響を及ぼしてしまう。ジュビロとマリノス*1の状況を見ても一目瞭然。年が明けてから慌てて補強に動き出しても遅すぎる。
ナビスコにしてもクラブの総力戦という観点では問題が多い*2。ACL出場権はカップ戦勝者に与えるのではなく、1シーズンの総力戦の結果として定められたリーグ上位2チームに与えるのが妥当でしょう。その時期なら戦力補強の点でも問題ない。