準決勝

    • 準決勝

アルゼンチン 2-1 ブラジル 

コンフェデに先駆けて行われた南米頂上決戦。

アルゼンチンに自国開催だった4年前のワールドユースで優勝した時ほどの無敵の強さは感じられない。ポゼッションに関しては相手よりも劣っている。フル代表経験者のバリエントスやホセ・ソサといった主力も不参加。ただバルサリオネル・メッシが、飛び級(!)ながらエースに相応しい活躍を見せている。
この試合も卓越した個人技で素晴らしい先制点。単独ドリブルからミドル一閃。ロスタイムの決勝点も、メッシが左サイドを突破してからのパスが起点。一試合通じてずっと活躍しているわけではなく、消えている時間帯もまだまだ多い。最前線(1トップを任された試合も)というのも本来向いているポジションではないかもしれない。それでも勝負を決めてしまうのはスーパースター候補たる所以か。
このままいくと、「メッシのための大会」と呼ばれるWYになるかもしれない。4年前のサビオラのように。

ナイジェリア 3-0 モロッコ

決勝はアルゼンチンvsナイジェリアに決定。

    • 準々決勝

アルゼンチン 3-1 スペイン

  • 19分:パブロ・サパレタ(ARG)、32分:サパテル(ESP)、71分:グスタボ・オベルマン(ARG)、後73分:リオネル・メッシー(ARG)

事実上の決勝戦。セスクvsメッシーの元マシア対決でもある。

本当にスペインらしい試合だった。選手は抜群の技術を有していて、ポゼッションではアルゼンチンをも上回る。主導権を握って優位に試合を運ぶ。ただゴール前の怖さがない。エリア内でも人数に欠けているシーンも目立つ。最後の詰めが甘い。そして時折り見せる集中力の切れ、勝負弱さ。

逆にアルゼンチンには怖さがある。ポゼッションを相手に奪われながらも、粘り強く守り抜いて、カウンター一閃。そして大会最高のタレントであるメッシの輝き。

メッシは慣れない1トップを務め、ボールがなかなか最前線に来ない事もあってあまり目立っていなかったけど、勝ち越しゴールの起点になったり、駄目押しとなる3点目に素晴らしいゴールと、ここぞという場面での活躍は流石。FKも直接決めかけた。

一方、スペインのトップ下を務めていた注目のセスクは不調。プレッシャーの激しいトップ下の位置では、アルゼンチンの激しいマークの前に目立った活躍は見れなかった。アーセナルでやっているように、もう少し低めの位置が本来のポジションですな。

トップ下の高い位置で起点が作れなかったから、1トップのジョレンテが下がってボールを貰うシーンが多かった。そのためゴール前は迫力不足。ただしこの選手は好選手。長身ながら足下も巧みで、この大会ではゴールを量産している事からも決定力ある。足下にボールを受けてのポストプレーもきっちりこなしていて、サパテルの先制点も演出。ただの電柱とは一味違う。さすがはリーガ一部のビルバオで揉まれているだけある。

前回のWYでは飛び級で参加した平山が、同年代の長身FWでは世界クラスとマスコミに評価されていたけど、同年代のジョレンテと比べてしまうと激しく見劣りしてしまう。2年前の彼のプレーは知らないけど、当時の平山とここまで差はなかったと思う。リーガと大学という環境の差が、プレーの差に繋がってしまったのかもしれない。そしてこのままでは、この差が縮まることなく、これからどんどん広がってしまうでしょう。

最後スペインは勝負を諦めたのか、サイドで効いていたファンフラン、エースのジョレンテ、先制点を決めたサパテルと、中心選手を次々と下げてしまった。監督は何やってるんだ? ああ、EUROでも謎の采配を見せたサエスか。ただ欧州勢にとって育成年代の試合は必ずしも結果が第一ではないので、ならべく色々な選手に経験を積ませたかったのかもしれない。そうでなかったらただのアホだ。

別にそこまで勝負に拘っていなかったのかもしれないけど、なんかスペインらしい試合だと思いました。レベルはユースとは思えないほど高かった。

ナイジェリア 1-1(ex 1-1)オランダ(pk 10 - 9)