ギリシャ戦

GK:23 川口能活
DF:2 田中誠、5 宮本恒靖(cap)、14 三都主アレサンドロ、21 加地亮
MF:7 中田英寿、8 小笠原満男→4 遠藤保仁(後半29分)、10 中村俊輔→6 中田浩二(後半44分)、15 福西崇史
FW:9 玉田圭司→16 大黒将志(後半20分)、13 柳沢敦

シーズン中の日本と*1、シーズンを戦い終えたばかりのギリシャとの疲労度の差が如実に出た試合でしたな。ギリシャの運動量のなさ、疲労による集中力の欠如は尋常ではなかった。

日本は良い内容で完封勝利。ジーコジャパンの試合の中では久々に退屈せずに見られた。確かに相手のギリシャは本調子には程遠かったけど、今まではこれよりもっと弱いチームに苦戦してきたわけで、今日の内容での勝利は評価して良いと思う。
個人的にあまりギリシャのサッカーは好みでないので、そういう意味でも日本が勝って嬉しかった。ギリシャは欧州予選厳しいだろ。飛車角落ちとはいえ、今日みたいな感じではトルコに勝てそうもない。まあトルコやデンマークの方が見たいから別に良いけど。

日本は序盤から高い位置で前へと積極的にプレスをかけた事が効を奏した。ギリシャもそんなにボール扱いのうまいチームではないから、早めのプレスで相手を慌てさせる事で中盤で主導権を握れた。以前よりボールホルダーにしっかり当っていて、ただ見ているだけの選手も少なかった。ギリシャは急遽、司令塔のツァルタスを投入したけど、頼みの彼が絶不調で中盤でボールを落ちつけられないのが響いた。

攻撃でも今日は人もボールも良く動いて、スペースを効率よく使えた。ギリシャの中盤がコンパクトでなくプレスが弱かったのにも助けられて、日本は落ち着いたパスまわしでギリシャを翻弄。スペースへ走りこむ選手も多かったので、攻撃に今までにない前への速さが見えた。ギリシャ得意のマンマークも緩々で、スペースへ流動的に動く日本の前線を捕まえきれない*2。日本は何度も決定機を作り出す。

ただ日本はシュートが尽く枠に入らない。前半は内容に見合わない0−0。こういうのが強国相手だと命取りになる恐れがある。決定機は確実に決めねばならない。WC本番でここまで攻めさせてくれるチームはいないと思う。入らないまでも、シュートはせめて枠に飛ばして欲しい。

後半の29分に、俊輔のスルーパスから大黒が先制。うまく俊輔のパスを引き出す動きから、GKニコポリディスとの1対1を、詰めてきたDFと交錯しながらも冷静にゴール左隅に流し込むゴール。現在Jリーグ得点王の意地を見せてくれた。これはレギュラー昇格でしょう。パサーの多いMFや、連動して動ける柳沢との相性も良い。そのまま日本が逃げ切って完封勝利。

これで日本は一勝一敗。次はブラジル。厳しすぎる相手とはいえ、本番でこういうシュチュエーションは十分ありえる。欧州王者に完勝したからといって安心するのはまだ早く、次戦で日本の真価が問われる。

ブラジルが2連勝でグループリーグ突破を決めて、控え主体で手を抜いてくれば助かるんだけど、それでも異常な強さを誇るから楽観は出来ない。メキシコも今のギリシャに負ける事はないだろうし。
うお、メキシコがブラジルに勝ってしまった。これでブラジル戦は両チームがグループリーグ突破を賭けたガチンコ勝負。今日みたいなフォアチェックが、驚異的な技術を有するブラジル相手に通用するのか不安。逆にいなされてピンチを招く恐れもある。厳しいのには間違いないけど、選手達には良い経験になるでしょうな。

とにかく2連続でコンフェデグループリーグ敗退は避けたいので、何とか頑張ってください。

ユース代表も今日のフル代表の試合を見て見習おう。気迫を込めて積極的にチャレンジして欲しい。

*1:欧州でレギュラー格の俊輔だけは疲労が溜まり気味

*2:柳沢と玉田の動き出しは上々