リーグ第3戦目
- U-20日本代表 1-1 U-20オーストラリア代表
GK：21 西川周作
DF：2 水本裕貴、5 増嶋竜也→20 森本貴幸（後半36分）、16 柳楽智和、8 中村北斗
MF：4 小林祐三、7 梶山陽平、10 兵藤慎剛(cap)→12 水野晃樹（後半22分）、17 家長昭博→13 前田俊介（後半13分）
FW：9 平山相太、11 カレン・ロバート
前俊きたーーー。Jリーグでも結果を出しているのになぜか冷遇されてきた前俊が、らしくない不器用な右足シュートで救世主たる活躍。ここまではかなりイライラしてたけど、この得点シーンは久々に日本代表の試合で自分を熱くさせてくれた。鳥肌立ったよ。やっぱこの世代は底力がある。
これまでどこか覇気のなかった選手達も、崖っぷちに追い込まれた終盤にようやく気持ちを見せてくれた。前半は駄目すぎたけど。
日本のコーナキックからカウンターを喰らった際に、FWながら自陣ゴール前まで戻ってシュートブロックしたカレンは賞賛したい。カレンがいなかったら突き放されてジエンドだったと思うよ。FWなのにゴールがないから叩かれるけど、他のFWが走れない分を補えるし*1、状況によってはサイドも出来る貴重な存在。最後の守りはみんな気持ちが入っていて良かった。
GKの西川はこれまでずっと頑張っていたから、今日のミスで戦犯にならなくて良かった。これからは気をつけてもらいたい。平山は最後の決定機は確実に決めなきゃ駄目だ。ベナンが引き分け以上だったら敗退していたんだから。
大熊監督もやっとまともな選手交代策を講じてくれた*2。スタメンは相変わらずだったし、ストライカーの前俊を左サイドで使ったのには呆れたけど*3、ようやく兵藤を代えて水野を使ってくれたし*4、増島を森本に代えるなど交代策は最後まで積極的だった。でも代えた前俊がゴールしたからといって、名采配だなんて評価されたら何か嫌だけど。
オランダがベナンに勝った事により。日本のグループリーグ突破が決定。これで才能ある選手達が国際舞台で貴重な経験を積める機会が増えた。放り込み戦術が全く機能しない試合内容は酷かったし、相変わらず課題は山積みだけど*5、トーナメントに進出できたので今日のところは嬉しい。マドゥロありがとう。君はこれからも応援するよ。
大熊監督には次こそ最初から水野を使って欲しい。大学2部リーグの兵藤をあそこまで重用する意味が分からない。ここ数試合のチームでの貢献度には歴然の差がある。4バックなら水野を最初から右MFで使うべき。スタミナは十分あるし、選手正確なクロスを活かさない手はない。前俊も使うならFWで。結果を出している選手達を重用すべき。
このチームはスロースターターとか言われてるけど、監督が攻撃的資質に優れた選手を最初から使わないのが大きい。次は勝たなければ先に進めないわけで、最初から勝ちにいってもらいたいです。選手も監督から自立して積極的にチャレンジして欲しい。
次はモロッコ。壮行試合で日本と互角以上だったチリに勝っている。その次はイタリアかアメリカ。今日の内容ではどこが相手でも厳しいと思うけど、ブラジルやスペインがいないだけ助かった。この位の年代は一戦ごとに飛躍的な成長をする可能性もある。意識次第では何とかなるはず。もう大熊サッカーの内容には期待しないんで、とにかく結果を。
コンフェデ*6でいくらブラジルやアルゼンチンが凄くてもそこまで盛り上がれないので、真剣勝負のワールドユースを戦う我らが日本代表には頑張って欲しいです。
-
- 選手評
実質的には負け試合なので厳しくなります。全体的に気迫が足りない。特に前半は酷い。いくら大熊采配が後半勝負だからといって、選手達がそれにあわせる必要はない。
- 21 西川周作
あの致命的なミスは言い訳できない。二度とやらないで欲しい。ただそれ以外では安定したセービングでピンチを何度も救った。フィードキックのうまさは特筆。もっと筋力をつけて真正面でなく遠くにパンチングして欲しい。
- 16 柳楽智和
強靭なフィジカルを生かして守備に奮闘した。あとは相手との間合いをもう少し詰めたい。相変わらずビルドアップ能力はなさすぎる。もう少し落ち着いて繋いでもらいたい。
- 5 増嶋竜也
身長のわりにはハイボールに強さを見せるけど、地上戦での一対一に弱い。相手との間合いを空けすぎ。前を向かせないようにきっちり当たらなくてはならない。低すぎるラインやロングボールが多いのは監督の指示もあるんだろうけど、流れを見て臨機応変に対応して欲しい。元々持ってる能力からすれば頑張っていると思うけど、ケアレスミスの多さは反省して欲しい。
- 2 水本裕貴
DFでは一番安定している。左サイドで家長、前俊の守備力のなさをうまくカバー。フィードも正確。自信を持ってやっている。ただSBとしては攻撃参加に不満も残る。本職がCBということを考えれば良くやっている方だが。
- 8 中村北斗
守備での貢献は光った。バランスをとっていたし、オランダ戦のように一対一でやられることは少ない。ただSBなんだからもっと攻撃に貢献して欲しい。監督にオーバーラップをを制限されているかもしれないけど、崖っぷちの状況ではもっと積極的に行って欲しかった。能力を考えるともっとできるはず。
- 4 小林祐三
DMFとして中盤のフィルターになれていない。一対一でも弱さが目立った。エリア前で簡単に交わされてシュートを打たれてはいけない。アレだけ間延びして広がった中盤で、攻撃の芽を摘み取るのは酷かもしれないけど。パス出しにも課題があるし、DFからボールをもっと引き出して欲しい。
- 7 梶山陽平
前半は一度だけエリア前で落ち着いて家長ヘ見事なパス。それ以外はイマイチ。後半は攻撃の起点となって活躍。中盤で落ち着いてボールキープしてパスを裁けていた。パスの狙いどころも良く、前俊のゴールをループパスでアシスト。苦手な守備でも持ち前の読みの鋭さを活かしたパスカットやフィジカルの強さで多少は貢献。ただ運動量が少なすぎて、試合から消える時間帯が目立つ。これは病み明けなので仕方ないか。得意のミドルシュートももっと打って欲しい。
- 10 兵藤慎剛
相変わらず良くない。フィジカルが弱くて判断も遅いから、嫌な所でボールを取られそうになる。OMFとしても攻撃に満足に絡めていない。トップ下から前線のスペースへの飛び出しや、効果的な展開力もドリブル突破もなく、豊富な運動量で走り回るだけの存在になっている。このチームではずっと良くないけど、大学サッカーは知らないので不調なのか本来の実力なのかは分からない。大熊監督の信頼は絶大なので、出るなら活躍して欲しい。見返してくれることを期待。
- 17 家長昭博
ベナン戦ほどではなかったけど、得意のドリブル突破は健在。クロスも正確だった。フィジカルも技術もあるし、何より落ち着いている。守備は水本に任せて、もっと積極的にやっても良いくらい。ミスをなくしてサイドでチームの起点になって欲しい。シュートももっと打つべき。終盤はばててた。
- 9 平山相太
ボールは収められても、視野の狭さと判断の遅さで展開が出来ないのは相変わらず。もっとシンプルにやって欲しい。前線で完全に競り勝つのは無理なんだから、味方の上がるスペースももっとつくるべき。チームにロングボール攻撃が染みこんでいるので、フォローのない中で質を求めるのは可哀想な気もするけど、それだけの逸材なんだから頑張って欲しい。クロスに確実に合わせるヘッドも期待したい。ロスタイムの決定機は決めなきゃ駄目だ。
- 11 カレン・ロバート
豊富な運動量を活かしてチームへの貢献度は高い。ただFWとしては物足りないのも確か。もっと攻撃に絡んでシュートを打たねばならないし、きっちりボールも収めて欲しい。平山が動かない分の前線の仕事をカバーしているので、攻撃から守備まで全部やれというのは酷かもしれないけど。一緒に連動して動けるFWとなら相性がいいのにね。得点シーンの直前に左サイドで前俊とからんでクロスを上げたシーンみたく、積極的なドリブルで前にボールを運んで欲しい。あれだけスピードと持久力を兼備しているのに勿体無い。ミスを恐れず勝負して欲しい。
- 13 前田俊介
値千金の同点ゴール。彼のゴールがなかったら最悪の試合だった。不慣れな左サイドでも、持ち前の技術を生かしてチャンスを作り出す。ドリブル突破からのクロスは正確だった。もっとゴールエリアの近くで使いたい。ゴール前での局面打開力はチーム1なんだから、いい加減監督はFWで使うように。運動量に難があるから後半からが妥当か。
- 12 水野晃樹
相変わらず好調を維持。所属クラブとは違うトップ下での起用も無難にこなしている。持ち前のテクニックを活かしたチャンスメイクだけでなく、豊富な運動量と戦う気持ちも見せてくれた。プレスキックも正確。スタメンじゃないのが信じられない。ライン際でのドリブル突破と、正確かつ種類も豊富なクロスを持っているので、チリ戦のようなウインガー的起用も見てみたい。平山の頭に放り込むなら、後方からではなくサイドからにするべき。
- 20 森本貴幸
積極的だった。救世主にはなれなかったけど、崖っぷちのチームに攻撃的姿勢を呼び込むことには貢献。時間的にまあこんなものか。
