決勝Tプレビュー

最初はベルナベウの試合を見ようかな。アーセナルバイエルンは、ベルカンプバラックの不在が響く。アーセナルのダイレクトパス攻撃が、バイエルンのプレッシングを掻い潜れるのか。変化を付けるベルカンプの不在が響かなければいいが。
リバポはシャビ・アロンソとジェラードの二人ともがいないんじゃ魅力は半減。中盤で組み立てできないでしょ。アロンソの長期離脱は痛すぎる。今のリバポはCLの決勝トーナメントを戦うレベルにはないと思う。でもレバクはアウェイ激弱だからな。正直分からん。

ホームのサンチャゴ・ベルナベウでは何としてでも勝ちたいところ。ルシェンブルゴ新監督就任以降、チームの守備組織は整えられつつある。しかしそこは個々の能力に頼った銀河系軍団、ユーべのそれとは比べ物にはならない。結局のところ攻めて勝つしかないでしょう。左サイド気味に陣取るジダンと、トップ下で自由を与えられたフィーゴが好調なら、驚異的なキープ力でプレスは無効化される。停滞状況を打破するロベカルのオーバーラップ、ベッカムの一撃必殺フリーキック、89分消えていても最後の1分で仕事の出来る生粋の点取り屋ロナウドの存在。勝負を決められる役者は揃っている。

  • ピックアップ

ラウール
CL通算49得点。ギャラクティコに例えられるスター選手でありながら、チーム一の献身的姿勢で攻守に奮闘する中心選手。FWでありながら、攻撃の組み立てにも積極的に参加し、中盤の選手より下がって守備することも厭わない。与えられた役目の多さからなのかゴールから遠ざかった時期もあったが、最近は得点間隔も復調気味。
グラベセン
ジダンベッカムを左右に従えて、フィーゴを頂点とするダイヤモンド型の中盤の底に位置するチームの心臓。中盤の底での攻守の切り替えの速さは、これまでピボーテを務めてきたグティベッカムにはないもの。セリエ仕込みのユーべのプレスを掻い潜って、ジダンフィーゴに良い状態でボールを渡せるのか。真価が問われる。

堅守速攻の見本のような好チーム。全選手が献身的に走り回り、攻守によく組織されている。世界最高峰のCHエメルソンを中心に攻守の切り替えも早く、テュラムカンナバーロのDF陣も堅固。中盤でのポゼッション志向の高いマドリーは、ユーべのプレッシングの格好の獲物と思われる。まんまとそこからの速攻の餌食となってしまうのか。
ただし攻撃の中心であり、プレッシングの重要な歯車の一人でもあるネドベドが負傷で出場は微妙。ズラタンのキープをうまく利用しての前線への飛び込みがなくなるのは痛手。トレゼゲも欠場予定。カペッロのこと、アウェイということもあって引き分けでも構わないプランで試合に臨むんではないだろうか。0−0、あわよくばアウェイゴールを取れたなら合格点。そうなった時のユーべは固いと思われる。

  • ピックアップ

イブラヒモビッチ
新加入早々に攻撃の中心選手に。長身でありながら足元もうまい。これは良いポストプレイヤーの代名詞のような一説だが、その足元のうまさが並外れている。ボディバランスの良さも飛びぬけており、どんな無理な体勢でもボールを懐に収めてしまう。彼のポストプレーからユーべの攻撃は始まるといっても過言ではない。得点を量産するようなタイプではないが、攻撃への貢献度は計り知れない。マドリーは如何に彼を押さえ込めるのか。サムエルとのマッチアップは見物。最近のパフォーマンスは下降線だが・・・。

デル・ピエロ
トレゼゲ欠場でズラタンと2トップを組むだろう。カペッロのには冷遇されているが、調子自体は良好。類稀な技術はいまだ錆び付かず。最前線で起点となってくれるズラタンとのコンビも悪くない。CLのマドリー戦という大舞台、持ち前の勝負強さが爆発するか注目。