追加カードが3つ。

[ミドル級 ノンタイトル戦]
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュートボクセアカデミー)
桜庭和志(日本/高田道場

[ミドル級]
近藤有己(日本/パンクラスism)
ダン・ヘンダーソン(米国/チーム・クエスト)

[契約体重未定]
五味隆典(日本/木口道場レスリング教室)
ジェンス・パルヴァー(米国/チーム・エクストリーム)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/headlines/20041130-00000300-spnavi-spo.html

桜庭vsシウバは4度目の対決となる。過去3戦全敗の“SADAME”の対戦に向け、桜庭は会見を欠席。DSE榊原社長は、「大みそかに田村戦を組みたかったが、シウバ戦を熱望するサクにも期するものがある。奇跡を起こすサクの予感に賭けたい。もし負けるようなことがあれば大きな代償を得ることは分かっているはず」と進退覚悟の大一番となることを示唆した。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/column/200411/at00003177.html

多くの格闘技ファンが恐れていた「4度目」が実現。いくら衰えたとはいえ桜庭を好きなことに変わりはないんだけど、これには正直乗れない。桜庭の3連敗と、既に勝負付けが済んでしまっているこのカード自体にもあまり興味がないし、ヴァンダレイと強豪との貴重な試合機会が奪われるのが何より残念。
せっかくの大晦日のお祭りなんだから、桜庭が勝って本人も観客も笑顔で終われるような試合で良かったと思うんだが。シビアな試合は他に任せて。功労者なのでそういう扱いでも文句は出ないはず。テーマはSADAME(運命)というなら、去年の大晦日に試合が流れたソラールで良いじゃない。ヴァンダレイと戦うならそれだけの実績が欲しかった所。

近藤の同大会への参戦は昨年に続き2回目。対戦候補に挙がったショーグン、ニンジャ、ヘンダーソンの中から「一番、実績があり、格闘技界の評価も高い。ダントツにやりたいと思った」ヘンダーソンを自ら選んだ。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/column/200411/at00003178.html

日本人vs外国人としては現在での中量級最高峰のカードが決定。相変わらず厳しい相手としか当ててもらえない近藤。ショーグン、ニンジャ、ヘンダーソンの選択肢って全員強豪ですよ。これが外様のつらさですな。この誰もが避けたい相手の中で1番厳しいダンヘンを選んだ近藤は素晴らしい。ダンヘンは誇張なしにこの階級世界最強クラス。両者ともPRIDEミドル級より低い階級なので体重的にも合っているし、ファイトスタイル的にも両者アグレッシブで噛み合うと思う。凄く楽しみ。
ただ一つ残念なのは、これがミドル級GPの「査定試合」だということ。このカードで査定されるんなら、ほとんどの選手にGP出場権はないよ。できれば査定試合にそれに見合う相手とで、ダンヘン戦はしかるべき舞台でやって欲しかった所。87kg世界最強のダンヘンに負けて、近藤がGPに出してもらえないことになったら不満爆発。なんとかして勝って欲しいけど、そう簡単には行かないでしょうな。
ダンヘンレスリング出身ながら、スタレスだけでなくスタンド打撃も超一流。パンチでヴァンダレイ・シウバにも打ち勝ってたくらいだし。そしてグラウンドも弱くない。強力な膝が襲ってくるので、上になられるのだけは絶対に避けたい。近藤もスタンドは得意だけど、そこでアドバンテージがとれないかも。そうなると厳しいな。サイボーグ戦のようにグランドに持ち込む戦法も考えているのかも。ダンヘンの上をとって攻めたいところ。

01年に佐藤ルミナを破り修斗ウェルター級王者に輝いた五味と、同年に宇野薫との初代UFCライト級王座決定戦を制し同王座に就いたパルヴァーは、言わば同期王者。五味は「ともに王者だった頃に対戦を熱望していたが実現せず、ここまで3年かかった。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/column/200411/at00003179.html

これも軽量級トップ同士の好カードなんだけど、高谷戦のキャンセル事件があるのでどこか不満も。階級の同じ高谷戦の方が見たかったですな。スポナビには「同期王者」とあるけど、今の五味は増量中で76kgくらいあるらしく、パルヴァーは逆に一階級下げて65kgで戦っていた。パルヴァーは70kgなら対応できそうだけど、それ以上だと真価を発揮できない可能性がある。PRIDEの階級はアバウトすぎるのでそこが不安。桜庭もそのせいで階級が一つ上の相手とやり続ける羽目になった。この試合はなんとか70kg契約でやって欲しいところ。
でもいきなり世界トップ同士の頂上対決(便宜上)では、勝った方のカード編成に困らないですかね。勝った方がブスカペ戦となってもピーンとこない。それに頂上対決といっても、五味はPRIDEファンに名が知れてきているけど、パルヴァーを知ってる人は少なそう。頂上対決を謳うならもう少しパルヴァーを売り出してから組んでみた方が良かったかも。
これでパルヴァーはPRIDEに参戦することになったいうことか。しばらく修斗K-1に参戦することはなしと。移籍するならK-1の方が相手が多くておもしろかったかも。パルヴァーなら総合だけでなく立ち技ルールにも対応できると思う。KIDとは体重も合っているし、凄まじい打撃戦が見れそう。元気ともおもしろいし、ラドウィックとのリベンジ戦も組める。K-1はパルヴァーが五味に勝ったら、「あの五味に勝ったパルバーをKOした男」としてラドウィックを売り出しそう。K-1はラドウィックにもぜひ総合戦の機会を。世界最強BJペンに負けただけで終わりでは余りに可哀想。