欧州予選

試合をテレビで観るごとに加筆していきます。観ていない試合も雑感だけ。

グループ1
 ・オランダ 2−0 チェコ
 ・アルメニア 0−2 フィンランド
 ・アンドラ 1−5 ルーマニア

オランダ:
ファン・デル・サール;N・デ・ヨングハイティンハ、オーイヤー、ダービッツファン・ボメルスナイデルファン・デル・ファールト(64分ブラールズ)、カステーレン(74分マカーイ)、カイト、ファン・ホーイドンク(86分ファン・ブロンクホルスト

チェコ
P・チェフ;ボルフ、ヒュプシュマン(62分ヴァホウシェク)、イラネク(58分グリゲラ)、ウィファルシヤンクロフスキロシツキーティーツェ(75分ロクヴェンツ)、バロシュ、ハインツ、コラー

両チームとも主力不在で飛車角落ち。ロッベンファン・ニステルローイチェコネドベド、ガラセク、ポボルスキ、スミチェルが怪我のため不在。選手層に劣るアウェーのチェコの方が不利と予想された。
ファンバステン新監督による新生オランダの予選初陣。オランダ伝統の3-4-3復活。EUROのようなコクー次第でSB(4バック)がウイングバック(3バック)のようになるシステムではなく、純粋な3バック。スウェーデンとの親善試合は4バックだったけど、ファンバステンは3バック主体で行くつもりなんですかね。それとも2つのシステムを相手によって使い分けるのか。
オランダが2-0の快勝でEURO予選と本戦の借りを返したわけだけど、この結果で両チームの序列が決まったという事はないですな。ファン・デル・サールがのファインセーブがなければ試合はどう転ぶか分からなかった。オランダは相変わらず以前(EURO2000まで)のような連動性が感じられない。全体が間延びして前線は孤立意味だし、攻撃は個人技頼みという点は否めない。そういう意味で個人突破に優れたロッベンは必須かなと。先発に抜擢されドンクは見事に2ゴール。ファン・デル・ファールトもアシストパスは良かったけど、全体的な印象はいまいち薄かった。内容では押され気味だったオランダだけど、予選最大の敵にきっちり勝利した事は今後に向けて何よりの好材料でしょう。
一方のチェコネドベドポボルスキーがいないと少し厳しそう。このグループはルーマニアも控える死のグループ。EURO予選落ちしたせいかイマイチ前評判の低いルーマニアだけど、他グループだったら少なくとも対抗には挙がるであろう強豪。EURO予選では誤審に泣かされたという悲劇があった。キブ不在の時期に取りこぼしがないというのは好スタート。チェコもオランダも気は抜けないとみた。スオミ戦を取りこぼしたチームが予選落ちの危機になってしまうのは厳しいです。チェコはいきなり正念場なのかも。

グループ2
 ・グルジア 2−0 アルバニア
 ・ギリシャ 0−0 トルコ
 ・カザフスタン 1−2 ウクライナ

EURO王者のギリシャはまたも勝ちきれず。だから勝ち点の欲しい試合ではツァルタス使っていけって。リアクションサッカー主体だと、相手が引き分け狙いで来る可能性のあるホーム戦や格下相手に、確実に勝ち点3を獲得するのは難しいです。
AFC脱退でWC出場がほぼ不可能になったカザフスタンウクライナ相手に健闘。ウクライナはいつも格下相手に勝ち点を落として予選突破を逃していたんで、苦戦の末であっても勝ち点3を獲得できたのは良かったんじゃないでしょうか。

グループ3
 ・ルクセンブルク 3−4 ラトビア
 ・ポルトガル 4−0 エストニア
 ・スロバキア 7−0 リヒテンシュタイン

概ね順当な結果に。FW不足のポルトガルにあって、格下相手とはいえポスティガがゴールしたのは光明。パウレタもゴールしているんだけどね。世代交代がほぼ完了しているポルトガルは安定感がありそうです。逆のフランスは大変。

グループ4
 ・スイス 1−1 アイルランド
 ・フェロー諸島 0−2 フランス
 ・イスラエル 2−1 キプロス

スイスvsアイルランドというグループ4の行く末を決める重要な試合はドローに。ホームで勝てなかったスイスの方が少し痛手なのかな。
試合は観ていないけど、フランスはどうやら4バックに戻した模様。当然。フランスは特定の司令塔にボールを集めたり、サイドからクロス主体のサッカーは止めた方がいいと思う。アンリを中心にするならね。マイボールにしたら、前線にスペースがあるうちに早めにトップに当てるか、サイドのスペースに展開していった方が良いでしょうな。ということでジュリとピレスの両翼というのは良いと思う。ロテンとエブラのモナコの左サイドコンビは捨てがたいけど。

グループ5
 ・モルドバ 0−1 イタリア
 ・スコットランド 0−0 スロベニア
 ・ノルウェー 1−1 ベラルーシ

イタリアはまたも苦戦。「デル・ピエロ復活のゴール」と言いたい所だけど、これからの継続性次第でしょうな。ノルウェーとアウェーで引き分けたベラルーシが伏兵になりそう。U-21選手権ではかなり良いサッカーをしていたしね。天才A・フレブ不在で引き分けたのは好材料

グループ6
 ・オーストリア 2−0 アゼルバイジャン
 ・ポーランド 1−2 イングランド
 ・ウェールズ 2−2 北アイルランド

イングランドは世代交代が急務なわけではないから、予選敗退(3位以下)の可能性は少ないんじゃないですかね。GKとスコールズの穴(左MFの人選)くらいか。苦戦しながらも勝ったのは良い結果。ウェールズ北アイルランドのイギリス対決はドロー。ホームで勝てなかったウェールズは苦しいな。

グループ7
 ・ボスニア・ヘルツェゴビナ 1−1 スペイン
 ・リトアニア 4−0 サンマリノ

スペイン戦は後で観るつもり。アウェーといえ格下相手にドローとはいただけないです。リードしているのに、ピボーテで守備に1番優れているアルベルダシャビ・アロンソに交代させるのはどうなんだ。まあ観てみないと分からんが。

スペイン:
カシージャス;サルガド、エルゲラプジョル、ロメロ;ビクトル(50分モリエンテス)、アルベルダ(71分シャビ・アロンソ)、バラハ(58分バレロン)、ビセンテレジェス、ラウール

スコア見たら単にスペインが攻めあぐねてドローという展開かと思ったけど、試合を見てみたら違った。ポゼションはスペインだけど、決定機ではボスニアの方が多かったんじゃないかな。スペインはボスニアの出足の早いプレスに苦しめられ、ショートカウンターから何度もピンチになっていた。スペイン自体の出来もイマイチ。アウェーの重圧、コンディションの問題もあると思うけどね。
スペインはピボーテのバラハとアルベルダが鬼プレスに苦しんで思うように展開できない。トップ下付近のラウールの至っては右往左往するだけ。最前線のレジェスにも前を向けるような位置でパスは来ないし、DFを背負ってのプレーじゃ活きてこない。ポスト役をこなせるFWもいないし、中盤から効果的な展開が出来ないからサイド攻撃が思うようにいかない。プレスに苦しんでミスをすると、すぐさまショートカウンターの餌食。スペインはボスニアのプレスからの速攻にかなり苦しんでいた。
それでもイマイチだったビクトルを下げて最前線にポストになれるモリエンテスを入れ、最前線で苦しんでいたレジェスをサイドにすると少し流れが変わる。ピボーテの位置に途中投入されたバレロンもシンプルに捌いてリズムを創る。レジェスの右はイマイチだったけど、途中で左のビセンテとポジションチェンジしたら結構良い感じ。右に移ったビセンテが切れ込んでの強烈ミドルで先制。見事なゴールだったけど、GKが一級線だったら止められていたかな。
リード後にアラゴネスアルベルダに代えてアロンソ投入。守備力のあるアルベルダをリードしているのに下げて、展開力に優るアロンソの投入。これは試合を見る前は疑問だったけど、今日のアルベルダがプレスに苦しんでミスを誘発していたから分からないでもない。でもバレロンアロンソのドブレピボーテは無茶でしょう。誰が守備するの? なんか雲行きが怪しくなってきた所を、アロンソの致命的なプレゼントパス(アホ実況・解説はひたすらバレロンと連呼してた)を手にしたボスニアが、素晴らしいショートカウンターで同点に追いつく。その後はモリエンテスが奮闘するも、大事な所でシュートを打たなかったり、ビセンテが決定機をふかしたりして終了。
今日のラウルの出来なら、トップ下にバレロン投入でも良かったかな。バレロンは今日みたく中盤の底で守備に忙殺されるより、高い位置で攻撃に絡んだ方がやっぱり良い。不調時のラウールがトップ下だと攻撃がスムーズにいかない。パートナーのレジェスはスペースではなく足元にパスが来すぎて怒っていた。惜しくもバーに当たったシュートは入っていれば良かったんだろうけどね。経験豊富なアラゴネスであってもラウールを切る事は容易ではないと。ラウールの扱いというのが今後の鍵を握りそう。不調が続く彼に拘りすぎるようだと、格下相手にも足元を掬われかねない。
ボスニアは予想以上に強い。知ってる選手というと、バイエルンサリハミジッチ(チームと同じのSB。本来はSHなんだけどね)、高原のいるHSVのバルバレス、マドリーにいたバリッチくらい。バルバレスはブンデスで得点王争いもしたように本来はFWなんだけど、このチームでは何とボランチ。びっくり。そして選手が出足の早いチェック、積極的なプレスをかけてくる。ピボーテでさえ前を向いて自由に持たしてもらえない。スペインのDFラインからのショートパスをよくカットしていた。そしてボールを奪ったら前線に素早く展開。旧ユーゴらしく足下がうまい選手も多い。このチームは予選でも他国をかなり苦しめるんじゃないかな。最近の戦績見たら、スオミ、そしてなんとフランスにも勝っているんだよね。イスラエル戦の連動性に欠けたフランスを見たら、この鬼プレスのボスニアには苦戦するわな。

グループ8
 ・スウェーデン 0−1 クロアチア
 ・ハンガリー 3−2 アイスランド

まだ観てない。スウェーデンがアウェーで完封負けって言うのはちょっと信じられない。メンバーもベストだし。クラニツァール親子率いるクロアチアは侮れないようです。ハンガリアイスランドの伏兵対決はホームのハンガリー勝利。ここはけっこう混戦になりそう。