武士道2

PRIDE観戦のついでに横浜周辺にも行ってきました。適当に服屋巡り。次に中華街で昼食。注文制の食べ放題。果てしないうまさだった。調子に乗って注文しすぎたのが失敗の始まり。注文したメニューを把握しきれずに時間差で次々運ばれてきて消化しきれなくなった。食べ残し禁止のため、自分の限界を超えて食べるしかなくリバース寸前。歩くのさえきつかった。なんとか新横のアリーナへ。

詳しい試合内容はスポナビの速報で

今村雄介vsチェ・ム・べ〇
 わりとあっさり始まる。今村は得意のレスリングでも歯が立たずに下に。最後はチョークで負け。今村簡単にパスされすぎ。それどころではなく腹の調子が悪い。
岡見勇信vs桜井隆多
 岡見がテイクダウンからパウンド。このパウンドが鋭い。長いリーチを生かして的確にヒットしていく。しかし隆多が下からアームロック。岡見の腕が背中の上部まで折り曲がるも、ラウンド終了まで必死に耐え切ってゴングに救われる。2Rも岡見がテイクダウンからパウンドを的確にヒットさせる。岡見の判定勝ち。
 かなり面白い試合だった。極めようとする隆多と耐える岡見のアームロックの攻防で会場もかなり沸いていた。自分にもラウンド終了まで耐えた岡見の勝利への気持ちが伝わってきた。最後の数秒は極まっていたらしい。パウンドも噂に違わぬ破壊力。かなり凄かったけどこの辺はあまり沸いてなかった。このパウンドで隆多は左眼眼窩底骨折の疑いがあるらしい。
負けた隆多も意地を見せた。上からパウンドする岡見の腕をアームロックに捕らえてリバーサルしたのはうまかった。そして俺はリバース危機。
滑川康仁vsエギリウス・ヴァラビーチェス
 ここから本編。見た目はかなり強そうなエギリウス。滑川がテイクダウン。そこから立ち上がられるも、うまく首をとってフロントチョーク。そのまま極まって滑川の一本勝ち。見事だったね。滑川は勝利者マイクでリングスをアピール。会場はけっこう沸いていた。高田はどう思ったのだろう。
上山龍記vsショーン・シャーク○
 上山は意外に人気があるようで選手紹介時も歓声が上がっていた。一方のシャークにはほとんど反応なし。試合は上山がシャークにテイクダウンされて上から攻められ続けられ判定負け。会場からは上山への溜息交じりの罵声が聞こえてきた。PRIDEデビューの外人に見せ場なく負けた選手としか認識されなかったようだ。気の毒だ。
 シャークはタックルが恐ろしく速く、テイクダウンがうまい。パワーもあり、持ち上げてバスター気味に何度も叩きつけていた。このバスターと高速タックルには歓声が上がっていた。上になってのバランスもいい。極めなどの決定打がないから地味だけどかなりの実力者だ。地味なだけに今後もお呼びがかかるかどうかは微妙。相手も見つからなさそうだし。
 上山は相手が悪かった。ただこういう相手とやれたことは今後の糧になるはず。今日は頑張ったと思う。なにか武器が欲しい。
マリオ・スペーヒーvsマイク・“バットマン”・ベンチッチ
 まさかのマリオのワンパンチKO。きれいなカウンターだった。地味な試合の後でインパクトがあってよかったと思う。
高瀬大樹vsクリス・ブレナン
 高瀬が判定勝ち。高瀬はテイクダウンもうまくなってたし、グラウンドでは安定感抜群。相手にガードポジションをとられても、きっちりパスして攻めていける。変則三角締めはうまかったし、この技で会場もかなり沸いていた。しかし惜しくも極まらず。その後のアームロックも極まりそうで極まらない。ここできっちり極めれるようになれば一般人気もでてくるだろう。次は言い訳せずにきっちり一本勝ちで。
 試合後ニュートン戦を希望しているけど、「カーロスとやって(実力を)分からせられなかったら、一生使っていただかなくて結構です。」みたいなこと言って大丈夫なのか?
戦闘竜お披露目
ヒョードルのことをショードウ?とか言って笑われていた。それだけのこと。会場が好意的に迎えていたのは意外だった。期待されているのか?
桜井“マッハ”速人vsホドリゴ・グレイシー
 やっぱ「不死身のエレキマン」いい。入場曲が馴染みある曲だと気持ちが盛り上がる。「キン肉マンのテーマ」もおもしろい。
 両者膠着気味で決定打はないものの、マッハは下になる時間が多く判定負け。潰されるリスクの高い投げでテイクダウンを狙って下になる場面が目立った。回し蹴りも同じように潰されたて下になってしまう。グラウンドはさすがにホドリゴにもひけをとらずにパスさせなかったけど。勝つためにマッハにはスタンド打撃に徹してほしかった。-80kgでは特別な選手ではないのだろうか。頑張って欲しい。
ミルコ・クロコップvs山本宜久
 ミルコの打撃によってボコボコにされる山本。打撃でグロッキーにして、サッカーボールキックからパンチの連打でKO勝ち。
 ミルコは強すぎるな。スタンド打撃だけではなく、インサイドからのパウンドでも山本に大ダメージを与えていた。あのままパウンド打ち続けても勝てたんじゃないだろうか。もの凄い鋭さと威力だった。どんどん穴がなくなっていく。恐るべし。
 山本は不用意に亀になりすぎ。見せ場はミルコのミドルを掴んだことだけだった。試合のストップも遅い。山本にとっては結果的に制裁になってしまった。制裁ネタで盛り上がっていたけど、ここまで実力差が離れすぎていると全然おもしろくない。会場は大盛り上がりだけど。
 お願いだからGPでの高山戦なんてやめてくれ。今日より酷い展開になるぞ。フライ戦みたいな盛り上がる試合にはならない。シュルト戦以上に地味に崩れ落ちるだろう。プロレスファンとして言っておく。高山やめておけ。価値を落とすぞ。
五味隆典vsジャドソン・コスタ
 五味強い。相手が微妙だったけど。タックルからテイクダウンを奪うと、パスして殴り、マウントに移行してからも殴りまくる。そのままTKO勝ち。会場はかなり沸いていた。テレビでもオンエアされて人気もでるんじゃないだろうか。PRIDEに継続参戦していきそう。
郷野聡寛vsマウリシオ・ショーグン
 ショーグンがアグレッシブに攻めて、郷野はいつものアウトボクシングでいなしていく。しかしショーグンの圧力が凄いため郷野は防戦一方。パンチから膝、そしてパンチでショーグンのKO勝ち。
 やはり郷野は日本人ではかなり強い。押されていたとはいえ打撃で渡り合っていたし、差し合いからテイクダウンも奪えていた。できれば自分のポリシーに拘らずにグラウンドで勝負してもらいたかった。スタンドではショーグンの首相撲からの膝に苦しめられていた。シュートボクセ勢相手には首相撲対策の必要がある。大口叩いて負けて批判されるのはしょうがないな。観客には逃げているようにしか映らなかったようだし。完敗だ。
 そしてショーグンは強い。ニンジャといい、この兄弟の積極性は本当に凄い。これからまだまだ成長するだろうし、現時点でも日本人で勝てる選手はほぼいないんじゃないだろうか。BTTグレイシーの強豪との試合が観たい。
美濃輪育久vsヴァンダレイ・シウバ
 入場は最高に盛り上がった。なんだかんだいって美濃輪を応援してたね。試合はタックルを潰されてからのヴァンダレイのパウンドで美濃輪が失神。美濃輪は何も出来なかった。
 まあ結果は見えていたわけだけど、ジャクソン戦の印象からもう少し粘ると思ってた。ヴァンダレイは格が違った。試合終わって、つまらないというか何か悲しかった。
 そもそも実力差がありすぎるうえに階級まで違う。こういうマッチメイクは組むべきではない。美濃輪はまず自分の階級に専念してほしい。玉砕する姿なんてみたくない。
 美濃輪がPRIDE参戦してから知った会場のファンには、入場以外の何も印象に残らなかっただろうな。大晦日で美濃輪を気に入った知り合い連中に感想聞いたら、「あんな弱い奴だったんだね」とかもう散々。もう見放されたようだ。一部のファンって怖いね。
 また海外修行に出るようなので、ぜひBTTのようないい環境に身を置いてもらいたい。無差別階級で有名選手相手にするのは自分の階級を極めてから。年間契約したPRIDE武士道で、身の丈とあった選手との試合で一からやり直してほしい。これからも応援し続けよう。
感想
試合数が多すぎて疲れた。双眼鏡を使うような試合展開が多かった。グラウンドの攻防を観るためであって、不純な目的になんて使ってナイヨ。選手の気持ちが伝わってきた第2試合がベストバウト。全体的にグラウンドの攻防で効果的なパウンドを使える選手は強い。あとやっぱり実力差が離れすぎているマッチメイクは止めてほしい。試合のレベルが高くならないし、選手の安全面でも組むべきではない。でもシウバやミルコの派手なKOシーンが多数の観客のニーズだから仕方がないのかも。ミルコの試合が一番沸いていたもんな。