「将棋の子」大崎善生+菊地昭夫 2巻

ISBN:4253147364
奨励会での棋士の卵たちの悲喜劇を描いている。
地元では神童と呼ばれていた子供達も、天才ばかり集まる奨励会では特別な存在になれず、ほとんどは棋士になれずに去っていく。諦める物、年齢制限ぎりぎりまで粘る者、そんな青春の全てを夢にかける棋士の卵達の心情をとてもうまく表していると思う。
羽生を筆頭とする新世代の波に呑まれかかっている旧世代。そんな旧世代の一人にスポットを当てた2巻。上を見れば年齢制限、下からは新世代からの突き上げ。そんな窮地に追い込まれた者の苦悩や焦りが伝わってくる。切ない話です。